美味しい話には裏がある?
久しぶりなのに短くてごめんなさい。のんびり展開していきます。
それにしても、キルトの立ち位置フレイアでも良かったかな…でもテイマー出したかったしなあ…。地味に悩みどころです←
「え………ええ?!な、何でですか?!」
慌てて、キルトさんとの間にあった短い間を駆け寄って詰める。
体当たりしそうになったけど、そこは踏ん張って堪えた。
だってだって、今はかつてないぐらい調子がいいんだよ?
昼ご飯も食べて、さあこれから!って時なのに。
もう、帰っちゃうの?
「あー、うん。ナツリムちゃんの言いたいことはわかるよ。今調子いいよね」
私の心の叫びが聞こえたのか、キルトさんは頭を掻きながら、私から目線を逸らして言う。
分かるなら、何で。
じとり、音がしそうとまでは言わないけど、見つめる。目は口ほどに物を言う、だ。
流石にキルトさんにもこの視線は効くのか、目が泳いでいた。
「いや、僕もね、これが普通なら別に良かったんだけど…これ、明らかにおかしいんでしょう?」
「う、うん。でも…」
「チャンス、だよね。分かる分かる。でもね、考えすぎならいいんだけど…これ、何か危険な事が起こる予兆だと、僕は思うんだ」
「え…?」
キルトさんが言うに、こういう事態は、キルトさんの世界では物語の展開で良くあることらしい。
そしてそういう時は大抵、魔物の大量発生か、もしくは魔物の強力化、ユニーク個体の登場。そういったものが上げられるとも。
そもそも魔力草は、魔力が強い所でしか育たない。
つまり、ここは、前と比べて魔力が強くなっているんだ。
魔力が強い所にいる魔物は、強い。
迷宮都市レギオンなんかがいい例だ。下の階に行くほど、漂う魔力が強くなって、魔物も強くなっていく。冒険者ギルドでもよく言われていることだ。
「というわけで、僕は今のまま採取を続けるのは危険だと思うんだけど…どうかな?いつもより採取のペースが早いみたいだし、これくらいでいいんじゃないかな」
「そっか…うん、分かりました。今日はもう帰ります」
「ん、ありがとう」
頭を優しく撫でられる。
というか、どこか遠慮気味だ。もっと撫でてくれてもいいのにと思ってしまう。
思わずといった風に、無意識にキルトさんの手に擦り寄る。
撫でてくれている手が止まって、一拍後に物凄い勢いで引かれた。
キルトさん自身も、数歩下がっているみたい。
そんなに可愛くなかったのかな…としゅんとしていると、慌てたように頭をポンと撫でられた。
「さ、さて。じゃ、帰ろうか」
「はい!」
私も納得したし、頃合だと思ったのだろう。
行きと同じように、キルトさんが私の前を歩いていく。
予定より早いけど、魔力草は予定より多く取れたし、結果的にはいい。
魔物との戦闘も、いつもと同じで無かったし、これ以上は、別に望まなくても良いのかな。




