表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
冒険家の子孫の成り上がり  作者: マッハ! ニュージェネレーション
ステージ2(バーレン皇国編):水の皇国
113/593

43.青龍湖

 何とか食事を終えて、6人は駅から西へ向かった所にある地底湖へと向かった。

 歩いても十分行ける距離の上、地底湖までの道のりには部外者に調査の邪魔をされ無い為の監視役として騎士団員達がチラホラと見受けられるので、迷わずに森を抜けられたのも嬉しい。

「この先に地底湖があります。そこが伝説の青いドラゴンの棲み処と言われているんですよ」

 まるで観光ガイドの様な口振りで説明しているロオンが指差す先には、騎士団員達の野営地が広がっていた。

 更にその奥には、ポッカリと大きな口を開けている岩の壁に囲まれた洞窟があり、どうやらそこから先が地底湖に繋がっている様である。

「でも観光スポットになっているって言う事は、殆どもう内部の調査は住んでいるのですか?」

「はい。しかしまだ何か新しい発見があるかも知れませんから、こうして定期的に調査をしていると言う訳です。イディリークの方では定期的な調査はしていないんですか?」

「そうですね、こちらでは聞いた事がありません」

 自分が知らないだけで実際はしているのかも知れないが、少なくとも自分の耳では聞いていない以上そう答えるしか無いフェリシテ。


 そんな地底湖の洞窟にこれから足を進める4人だが、その4人を含めた一行の元に野営地から近づいて来る2人の男の姿があった。

「ようやく来たか」

「結構時間が掛かったんじゃないか?」

 1人は冒険者の4人も見覚えがある、紫色の髪の毛に弓を背負っている大柄な対角の男。

 そしてもう1人は黄緑色の髪の毛に、バスタードソードを背負っている中年の髭面の男だった。

「ああ、ここに来る前にメシ食って来たんだ。それよりも調査の方はどうなっている?」

「今の所特に進展は無いな。だからこの中を案内するなら今は丁度良いと思うが」

 カリフォンの質問に、魔法剣士隊の副隊長でありロオンの副官でもあるジェクトはそう答えた。


 つまり、もうこの地底湖の中に進んで良いと言う許可がこの瞬間下りたのだ。

「それではジェクトの案内で中に入りましょう。地底湖なので足元に気をつけて下さい。所々が滑りやすくなっていますからね」

「わかりました」

 リュディガーが答えたのを見て、カリフォンとロオンは中の案内をジェクトに任せる事にした。

 彼等2人はそれぞれの部隊の隊長である為、この野営地で色々と指揮を取らなければならないと言う理由から、地底湖の案内をジェクトに任せる事にしたらしい。


「着いて来い」

「はい」

 寡黙な性格のジェクトはそれだけ口に出すと、道案内役として薄暗い地底湖の中を進み始める。

 と言っても地底湖に着くまでの道のりが洞窟となっているこの場所では、剥き出しの岩壁が何処となく威圧感を与えている。

 更に空気に湿り気があるのも、地底湖の洞窟ならではと言った所だろうか。

「ここって確か青いドラゴンの棲み処だったって話を聞いた事があるんですけど、地底湖に住んでいたんですか?」

 歩きながらトリスが先頭を進むジェクトに質問を投げ掛けると、低い声で答えが返って来る。

「らしい。地底湖からはいくつものドラゴンの足跡が発見されているからな」


 だが、とジェクトは相変わらずの低いトーンの声で気になる話をし出した。

「その発見されたドラゴンの足跡なんだが、調べてみると妙な事が分かった」

「妙な事?」

「そうだ。青いドラゴンが住んでいたと言うのはもう遥か昔の前の話なんだが、それにしては妙に綺麗な足跡がこの地底湖には幾つか残っているんだ。普通だったら年月の経過でそれなりに洞窟の内部が風化する筈だし、足跡だってそれに伴って掠れたり欠けたりしてもおかしく無い筈なのに、まるで最近つけられた様な真新しい足跡が発見される事があるんだ」

「真新しい足跡……ですか」


 この時点でジェクトの後ろを進んでいる4人の内、バルドとフェリシテはあの男の事を思い出していた。

「なあ、フェリシテ……」

「ええ、今の貴方と私が考えている事は大体同じ事だと思うのよね」

 もしかしたら……いや、まさかそんな事がある訳が無い。

 もしそうだとしたら、今までのこの世の中の常識がひっくり返ってしまう事になるだろう。

 でも、その考えが妙にしっくりと来てしまうのは気のせいでは無い様な気がしているこの2人。


 その2人の会話を、前を歩きながら聞いているリュディガーが気にしていた。

「何か意見が一致する様な事があるのか?」

「まあ、ちょっとな」

「まだ確信が持て無いから何とも言え無いんだけど……とりあえず、最深部に着いたら話しても良い?」

「それは2人に任せる」

 自分としては何時話してくれても特に問題が無さそうなので、別に何時話そうが構わないと思っているリュディガー。


 だが、最後尾を進んでいるトリスは別の事がさっきから気になっていた。

 この地底湖の洞窟に入ってから歩くスピードが他の4人に比べて遅くなりがちで、しかも時折り後ろを振り向いているのだ。

 最初にそんな彼女の様子に気が付いたのは、彼女の前を歩いているフェリシテだった。

「どうしたの、トリス?」

「誰か……私達の後から着いて来てる様な気がするのよね」

「え?」

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ