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080  恵皇の大儀 狂奔の贄





「  まずは『狂奔の贄』より執り行います    」


「我が子、サカリアス  前へ!」



 大司教の子息が聖剣を手に前にすすむ。

母親も一緒に出る。


「強制ステータス オープン」

枢機卿が唱える。



 サカリアスの前に転がる大きな魔獣のステータスが開く。


「エンペラーストーンリザード S級魔獣 HP1/4230」


「構えよ!」



 サカリアスが聖剣を掲げる。

重さでよろめくが母親が支える。


「ザシュ」



 自由落下でようやく振り下ろされた聖剣。

弱弱しい振りだが、チャージされた聖気によって魔獣は死ぬ。


 魔獣のパネルが消えて、サカリアスのステータスが書き換わる。


「パチパチパチ」と拍手。

母親とサカリアスは数値を読み、目を合わせ笑う。



「見事なり。サカリアス」

教皇が労う。


「おお よくやった!」

大司教が笑う。



 次々と、繰り返される。

皆、大幅なレベルアップとステータスアップを果たしていく。


 魔獣の屍の上でポーズをとる子供もいる。

母ら、教皇、大司教は微笑ましく見つめ拍手を送る。


 勇者は退屈そうだ。


 枢機卿は淡々と儀式に滞りないよう目を光らせている。

冷めた狂気を感じさせる目を。



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