028 勇者たちの狩り ~イヤ ミキザ
マリフォナ海は、ユナイテッドステータス国の南に面する。
豊かな水産資源をもたらし、また沿岸の温暖な地は観光名所としても栄えている。
しかし、交易港としては国の規模とは見合わず、ごく少数の速度のある小型船舶しか便がない。
陸から500m程度沖に出ると、超深海帯「マリフォナ海溝」が存在する。
そこから突如として現れる魔獣は、クラーケン、ギガシャークなど知られたS級魔獣だけではない。
いまだ未確認の魔獣の存在が多く、大型船舶の防衛対策では間に合わないからだ。
ブワワワワ
海上に現れた光の輪から、プラウディオ枢機卿が姿を現した。
「ゴッラーーーーじじい! 喰らえや!」
「 最大防御結界 」
いきなり投げつけられた、全長50mはある巨大ウミガメを、結界が防いだ。
ウミガメの魔獣は爆散し、海に落ちた。
「あれとるのお。海だけに。
せっかくの貴重な1体を無駄にしてどうした。ミキザよ」
「なにがお前は海水浴当番だよ!
女どころか何もねえじゃねえか!!!! いきなりこんなところに転移させやがって!」
「おぬしなら何とでもなるじゃろうに。信頼してのことだ。
どれ――
『強制ステータスオープン』『強制ステータスオープン』『強制ステータスオープン』
『強制ステータスオープン』『強制ステータスオープン』『強制ステータスオープン』
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・『強制ステータスオープン』」
「ギガシャーク S級 魔獣 HP53/4570」
「クラーケン S級 魔獣 HP414/5421」
「ニンゲン SS級 魔獣 HP351/6342」
「ナイアルラトホテプ SSS級 魔 HP666/6666」
「これはわしも見たことないやつだ。よくやった。
腐っても勇者とはよく言ったものだな」
「腐ってねーよ。とっとと転移して、女のところに戻せ!」




