027 勇者たちの狩り ~生体圧搾機
タカーオ山脈から西にも、もう一つの魔獣の生息地があった。
やはり一般の冒険者の立ち入りが難しい地理条件である砂漠地帯中心部。
「岩石遺跡」と呼ばれる場所には、ロックゴーレム、ジャイアントサンドワーム、石トカゲなどの、極めて強い防衛力の魔獣があふれている。
彼らは、その頑強な体躯と魔法耐性の高さで、あまたの冒険者たちを退けてきている。
ブワワワワ
光の輪から、プラウディオ枢機卿が姿を現した。
「はーーーーー。またかい。マングラよ。殺すなと言っただろ」
いきなりの溜息。
「じいじ、ごめんごめん。でもさ言われたとおりにやってるぞ!
こいつらを捕まえて、ちょっとずつ締めて、動かなくなったらじいじを呼ぶ。ちゃんとやりました」
岩石遺跡には、バラバラになったロックゴーレム、背骨が折れてくの字に曲がった石トカゲ。
中の物が全部出てるサンドワーム。
動いている魔獣はいなかった。
「ほとんど死んでるじゃろうこれ。まあ念のため、
『強制ステータスオープン』『強制ステータスオープン』『強制ステータスオープン』
『強制ステータスオープン』『強制ステータスオープン』『強制ステータスオープン』
『強制ステータスオープン』『強制ステータスオープン』『強制ステータスオープン』
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・『強制ステータスオープン』」
浮かんだパネルは2枚だけ。
つまり、魔獣で生きているのは1体だけだった。
「エンペラーストーンリザード S級魔獣 HP7/4230」
「
マングラ ビッグドワーフ族 SS級冒険者 勇者パーティ所属
LEVEL:69
HP:7005
MP:3
STR:9854
二つ名 生体圧搾機
所有スキル 超怪力 」
プラウディオ枢機卿は人差し指をエンペラーストーンリザードに向けて、
「ほい、ほい、ほい、ほい、ほい、ほい」
と唱えると極小の光体が1個ずつ射出され、生き残った魔獣のHP表示が、1つずつ減っていく。
「エンペラーストーンリザード S級魔獣 HP1/4230」
となったところで、
「 捕縛小結界 」
魔獣は黄色い光膜につつまれた。
「 転移 」
ブワワワワ
光膜ごと、魔獣は光の輪にきえた。
「じいじは本当に器用だな」




