022 裏ギルド vs 救世の暗黒神教団(中編)~がんばれボブたん
「使徒様!」「暗黒神の守護使徒様!」「おお心強い!」
信者たちが騒ぎ出した!
すると、正面に身震いさせるような巨大な気配が突如としてあらわれた。
隠ぺいを解いたのだ。
九本の尾を持つ狐顔の大男が姿をみせた。
「あーあーもう。段取りもくそもねえな。
俺はな、嫌いなの。なんかさそういう熱血?
仲間のために頑張ります! 的な奴。
正面から正々堂々とか。反吐が出んぜ!
でもな、てめえらは俺の段取りをことごとくつぶしやがった!
裏世界ではステータスなんてどうでもいいんだけどよ。面子は大事だあ。
俺のガキ殺しやがって。俺の部下奪いやがって! 俺の計画の邪魔をしやがって!
たたきつぶしてやんよ! おめえたちの流儀でも俺に勝てんか?
普段は見せずにさっさと殺してしまうが特別に見せてやるよ。
ステータスオープン」
「キュウビ 狐人族
元S級冒険者(はく奪)
裏ギルド九尾の狐・頭領
LEVEL:65
HP:1350
MP:2856
STR:253
所有スキル:狐術」
信者となった群衆すら恐れおののいた。
「びびってたまるか! ステータスオープン」
「ボブ 19歳 熊人族
職業:冒険者(C級)
LEVEL:15
HP:35
MP:6
STR:203
愛称:ボブたん
所有スキル:怪力 投擲」
「へへ 小熊のじょーちゃん。少しは楽しませろよ。狐術、狐火」
下卑た笑いを隠さずニタニタしたままスキルを発動させる。
青白い炎が九つ、キュウビの周りを飛び始める。
規則的かつ不規則というパラドックスな動きで妖しい炎球がグルグルとキュウビを囲み、そのままゆっくりとボブに近づいていく。
「オラは行くしかねえ!」
「ドリャーーー!」
丸太を抱え突撃を試みるボブ。
しかし、ボブが突撃した先にはキュウビはいない。
空振りの反動でよたよたと尻もちをつくボブ。
「あ、あれ?」
何とか立ち上がるが、ぐらんぐらんと泥酔したがごとくぶれ、また尻もちをついてしまった。
そこに炎球が襲い掛かった。
「アチ!」
「ななんか力はいらへん」
どうにか立ち上がるが、足取りはフラフラで炎球による攻撃を一方的に食らい続ける。
「まあ、丈夫ではあるな。お嬢ちゃんよ。でもつまらんわ」
「あ、あかん」
「さて、とどめは首をねじ切って息子の遺影にお供えしてやるか」




