015 この硬いの触ってみる
「ああ。救世の暗黒神様」
オツヤの眼前に浮かぶ巨大な漆黒の板に、カタリアは平伏した。
「オツヤ 人族 28歳 LEVEL1 HP 5/5 MP 1 STR 1
特記:【世界最強のステータスパネル保持】」
相変わらず、ドス黒い気を放ち、周囲を暗黒界に変容させていく。
「ぐへ! アニキのこれ。何度見ても怖いべな!」
「僕も怖いです。しかも恥ずかしいです」(キリッ)
平伏し、なんだかよく分からない祈りの呪文をささやき続けるカタリアをひょいと飛び越え、ボブは指先を暗黒の板に触れた。
「やっぱり、触れる! 硬っ!」
「暗黒神様に無礼ですわ! ボブ!!!」
「まって、僕も。ちょっと確かめてみないと、わからないことが多すぎる」
ボブと一緒にオツヤも暗黒の板を触りだす。
「オツヤ様がそうおっしゃるなら・・・暗黒神様失礼いたします」
指先ではなく、手のひら全体で愛おしむ様に撫でまわしはじめた。
カタリアは恍惚の表情をしている。
「ああああ。あんこくしんさま♡」
銀髪を振り乱し、頬ずりまではじまった。
「ちょちょっとカタリアさん! 戻ってきて~~~!
ステータスクローズ」
―― 世界の序列が復活した。
大河の土手の上、教国警備隊。
暗黒の気配に恐慌状態に陥り、震えて身を寄せ合っている。
「隊長、もう解散しましょうよ・・・ここにいるだけで死にそうです」
「まままて気持ちはわかる。よーくわかる。わかるが枢機卿も怖いし。。。うううう」
そのとき、スーーッと暗黒の気配は消え失せた。
陽光の日差しが戻る。
「消えた・・・」
「何だったんだ」
「わ、忘れて探索再開しようか」




