107 決戦1
ボワワーーーーと、転移光輪が開く。
――ザシュ!
「鮮血魔法 斬」
空間がつながり、二人が光輪から出る瞬間に、鮮血の巨剣が襲った。
「ふむ 早いな」
「アナライズマジック アナリザは解析します。DEX20000超の速度です」
光輪から10m離れたところに瞬間的に回避したステートピア王と司祭アナリザは、淡々と言った。
さらに、
「鮮血魔法 突突突突突」
鮮血の細い槍が、いくつも異世界の二人を襲う。
「ふむ」
「訂正します。DEX30000超を観測しました」
すべて避けられ、
――ドン
ステートピア王が躱した先に、ボブがタックルを当てた。
ボブが弾き飛ばされた。
「ほう」
「STR40000超を観測しました。ステートピアでの強者の記録を超えています」
「面白い。こいつとこいつとあっちのやつ。出してみろ」
「承知しました。強制ステータスオープン強制ステータスオープン強制ステータスオープン」
三人のステータスパネルが開く。
「リリスヴィーナ LEVEL:99 HP: 9999 DEX:9999 魔王」
「ボブ LEVEL:335 STR:43507 暗黒神の守護者 」
「ガリクソン LEVEL:174 教国の守護神 」
「む?」
「アナライズマジック アナリザは解析します。1名、気とステータス値が一致しません。偽装の可能性98%」
「数字が可愛くないから、隠してたのに!もう偽装解除っ」
リズのパネルが点滅すると、数字が変わった。
「リリスヴィーナ LEVEL:759 HP: 84560 DEX:55644 魔王」
「・・・レベル上限って99じゃなかったのか?」
ネグセが驚いて呟いた。
「なるほど、十分ではないか? この三人を殺せば達するな。アナリザよ」
「アナライズマジック アナリザは解析します。100% 王のレベルが突破するに十分ですすすす。
ノイズが発生ししししました」
「ん。どうしたアナリザよ?」
「王よ。申し訳ありません。何かの力がアナライズマジックに干渉しました。
『ここにいてここにいない』強力な何かを感知しました」
「ふむ。意味が分からん。しかし、この3人を殺せば間違いないな」
「ふざけるな!おら簡単には殺されん」
「鮮血魔法 縛」
ボブが襲いかかると同時に、ステートピア王の体を鮮血の膜が包む。
「ふん」
片手を振ると、鮮血の膜は破れボブは弾き飛ばされた。
「まずいですね。戦力差が想定以上です」
カタリアが呟く。
「速すぎてタイミングが全くつかめない・・」
オツヤが言う。
ボブとリズが0.5秒、ステートピア王の動きを止める。
そこにオツヤがステータスパネルを現出して両断する。
それがカタリアが立てた作戦だった。
暗黒板との特訓で短期間でボブとリズの力は大幅に強化された。
二人だけでもいかなる敵も倒せる状態からの万全の策だったが・・・。
次元が違った。
オツヤのステータスパネルの開閉の精度はかなり上昇した。
しかし、常人が目視して唱えることでしか最強のパネルは現出しない。
また、そのことを悟られる前に敵を倒す。
作戦は間違っていなかった。
しかし、ステータスパネルを出すタイミングが全くない。




