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橙の帷と消えた国  作者: T.M
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第2章 アルヴァ塔 7

アルヴァ 7


雪が降った日のアルヴァ何時もより静かだった。


中庭

石畳

白い息


全てが灰色と白で出来てるようだ。


「寒い……」

ノアが上着に顔を埋める。

「だから、冬嫌い」

「夏も嫌いって言ってた」

「暑いから」

「………」


雪は嫌いじゃなかった。

音が消えるから。

静かな世界は苦手だったが、雪の日は別だ。


中庭の向こうで誰かが咳をしてる。

ログだ。

煙草は吸ってない。

でも煙草臭い……。

ノアがボソッと

「主任て煙草食べて生きてそう」

「死ぬでしょ」

「もう半分死んでる感がある」

「失礼だな」

聞こえていたらしい。声が掠れてる。

レイスが後ろから

「主任、また外で煙草吸ってましたね?」「吸ってない」「臭いで分かりますよ」「残り香」「歩く煙草ですよ、もう…」

ノアが吹き出す。

ログは雪を見て

「積もるな……」

「嫌な顔しないでください」「雪掻き増える」

「主任やってくれる?」「嫌」「最低!」「腰死ぬ」「まだ若いでしょ!……多分」

ノアが大笑いする。

ユラはその様子を見ていた。


地下街とは違う。

でも、ここにも騒がしいさはあった。

冬のアルヴァは寒い……


前ほど寒く感じなくなった。

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