表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
18/65

早とちり――3

 週が明けて、月曜日。


「ねえ、ノリくん? 今日、(うち)に遊びに来ない?」


 放課後、帰り支度をしていると、望愛がそう誘ってきた。


 唐突なお誘いに、俺は目をしばたたかせる。


「いきなりだな」

「むかしはよく遊んだじゃん。それに、あたしがいま住んでるとこ、ノリくんはまだ来たことないでしょ?」

「まあ、たしかに」


 和やかに言う望愛に、納得の頷きを返した。


 望愛のお誘いは嬉しいし、どんなところに住んでいるか、興味もある。


 ただ、今日は四時から行きつけのスーパーで特売セールがあるのだ。柳父家の家事を担う身として、この機会を逃したくはない。望愛には申し訳ないけど、今回は断らせてもらおう。


「悪い、望愛。今日は――」

「ノリくん」


 断ろうとした俺の言葉を、望愛がニッコリ笑いながら遮った。


「遊びに来るよね?」


 念を押すように、改めて口にする望愛。笑顔を浮かべてこそいるが、有無を言わせない圧力が放たれている。


 冷や汗が頬を伝った。


 ま、まあ、直近で必要なものはないし、セールに行かなければならないってことはないか。望愛の誘いを断ったら、大変な目に遭うような気もするし。


 本能的な危機感を覚えて、俺は首を縦に振る。


「そ、そうだな。お邪魔させてもらおうかな」

「うん♪」


 誘いに応じると、望愛から放たれていた圧力が消えた。プレッシャーから解放されて、俺はホッと胸を撫で下ろした。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ