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まずい展開だ八日目
水中を浮遊する者は
金に光る眼を彼へと向ける。彼は背後に視線を感じた。思わず振り向く。
「!」
気づいたのが遅かった。
滝のように水渋きが降り注ぐ。
その身体は水より姿を表した。
ザッパァアンッ
海の水からその姿が現れる。
彼は目を見開いた。
それは空を覆い隠すほどの大きな翼を持っている。翼は水のように透明だ。
一枚一枚繊細な羽の模様が見える。
頭から背中にかけて馬の胴体である。
ピンとはった細い耳がある。
今にも壊れてしまいそうだ。
硝子のごとく輝く身体、揺れる透き通ったたてがみ。
大きな翼と馬の胴体。
まるで氷のオブジェをようなその姿は見覚えのある姿だった。
「氷のペガサス!!」
オダケンは頭をあげてみつめる。
大きい。
推定10mくらいはくだらないだろう。
氷結のペガサスは大きな羽を
ぐんっと広げた。
そして、深く強く羽ばたかせた。




