2ー4
さて、ヤマダ氏と正式に契約を交わした後、僕たちは宿屋に到着しました。
庶民を装っておりますが、イケメンオーラだけは隠せないものの、早目の夜食と相成りました。
陛下は庶民の食べ物をとても楽しみにしております。
事実、レモンティ国の料理はとてもおいしいものでした。
と、ここで部屋に入り内側から鍵をかけると、陛下と一緒に養護施設へとワープします。
食べ物はたくさんお城から仕入れて空間魔法サコッシュに入っています。
養護施設では、ちょうどご飯前だとのことで、見知った施設内で壊れたような箇所を復元魔法で復元してゆきます。
ちなみに陛下も何度か養護施設に来てはいるのですが、服が庶民的なのと、国王陛下オーラを完全に消してしまったために、陛下だと気づかれる様子はありません。
子供たちは遠慮なく陛下や僕にぶら下がったりハグしたりして遊んでいます。
サコッシュから食べ物や絵本等を取り出すと、すぐに彼らに渡してしまいます。
「いつもありがとうございます、ジェイン様」
施設長だけですよ。僕のことをそんなにありがたがってくれるのは。
なのでさらにおまけとしておもちゃなんかもサコッシュから出します。もちろん、おもちゃ屋さんでブラックカードを使いましたけれどなにか?
子どもたちがお祈りを捧げているうちに、宿屋に戻りました。
宿屋に戻るなり、陛下はかなり興奮した口調でいや、まいったなと語ります。
「ジェインはいつも、あの年頃の子供たちの相手をしているのか?」
「はい。彼ら、物をあげるとすぐに懐いてくれるんですよ」
「それは懐いたうちに入らないのではないか? まぁいい。今後とも養護施設を支援してゆくことにするさ」
そうです。彼らこそ、将来を期待されているのです。
施設を出たら、好きなお城で働けるのです。
しかも傭兵だけではなく、厨房や掃除など、好きな場所に所属させてもらえるのです。
ああ、僕ですか?
僕の場合はまだ赤ん坊のうちにロイヤルミルクティ城で引き取ってくださったので、要求する前に道化師であり魔法教師という任務があたえられたのでした。
ジョシュア様の教育なんかもさせてもらえたのでとても光栄ですね。
「さて、それでは眠ろうか、ジェイン。明日早いのだろう?」
「はい。それではおやすみなさい」
こうして、夜はふけていくのでした。
つづく




