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陸地の紅茶もとてもおいしいものです。
僕たちは考えを重ねながら、数日、数回に分けて住民を移動させることにしました。
まずは今日一緒に来ていたレモンティ国とローズヒップティ国の重鎮たちにはしばらくここで暮らしてもらうことにしながら、各自この地で慣れていってもらいます。
また、持ってきて欲しい物があれば持ってくることになったので、宝石やアクセサリーなどを頼まれました。
最後にこの地に降りるのは、僕とジョゼフ国王陛下、それにシャノン様とリンレイとリリーさんということに決まりました。
なるべく魔力の少ない者たちから移住させて、この地に慣れてくれるようになりました。
考えた挙げ句、家畜やペットなども移動させることにして、家畜はしばらく牧場で飼うことになりました。
安アパートだからと、ペットも一緒に住むことが決定しました。
多国の地に住ませてもらうことになるわけですから、持ち物は極力少ないものをとの決まりもできました。
お金に至っては、こちらで換金できることになりましたが、金貨一枚が銀貨二枚程度の価値しかありませんが、しかたありません。
あとはしっかりこの地で働くのみです。
ある程度の計画が整った後、僕と陛下はシャノン様を通じてリリーさんに熊鈴を鳴らしてもらいます。
シャノン様も負担が大きいでしょうに、よくがんばってくれております。
また、熊鈴がこんなに役に立つことになるとはおもいませんでした。
ロイヤルミルクティのお城に舞い戻ると、陛下が僕の手に小さな小箱を握らせました。
「これをリリーにあげればよい」
「なんですか? 陛下」
「婚約指輪だ。新天地でそなたらは夫婦になればよいではないか」
「ですが、受け取ってもらえるでしょうか?」
小箱を開けると、平たいシルバーの指輪が上品におさまっておりました。
「この指輪にそなたが刻印をすることで完ぺきなものとなる。つまり、このままでは不完全だ。忙しいところ悪いが、どうにか移住の最終日までに愛の言葉を刻印したまえよ」
「陛下……。ありがとうございます」
そのくらいしか協力できんからな、と陛下は少しだけ疲れた顔で微笑みました。
「おとうちゃま〜っ!!」
おっと。このかわいらしい足音はシャノン様です。
「えへへっ。おかえりなさい」
シャノン様は陛下の足元に豪快にジャンプしてつかまりました。
「ただいま、シャノン。そなたもよくがんばってくれるな」
「リリーが、王室御用達健康ドリンクを飲ませてくれたから平気だよ」
「リリー?」
「もちろん、お子様用です、陛下」
リリーさんは心配そうな陛下にきちんと頭を下げました。
「これから毎日、少しずつすべての住人を新天地に移すことになった。住む場所も提供してもらっておるし、家畜もペットも同伴することがゆるされておる。そのむね広報担当に伝えて欲しい。もちろん、盗賊などは心を入れ替えて仕事をしてもらわなければならんが、その分お給金も出ることだし、がんばって欲しいと書き加えてくれたまえ」
こうして、くらげ島移住計画は次々と決まっていきました。
つづく




