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3ー3

 はじまりの魔女として、初めて生贄に捧げられた薄幸の美少女リンレイは、滝壺でもひるむことなくたたずんでいます。


「そもそもくらげ島とはなんなのだろうか?」


 まずはそこからです。それは僕にもわかりません。


「教育係から歴史の勉強をほどこされた時は、かつてこの島で生贄制度があることを教えられた。そう、そなたのことだ、リンレイ。それから数十年で生贄制度はなくなった。問題は、なぜ生贄制度を樹立したかだ」

「わたくしが知っていることは。この島は本物の電気くらげでできていて、磁場が狂うほどの電気を発するということと、そのせいで魔力が生まれるということ。つまり、この島が崩壊してしまったら、魔力も消え去る可能性があります」


 そこまではなんとなく理解できますけど。


 でも、まさか本当に本物の電気くらげがいるだなんて。


「くらげはまだ生きているということか。なんとか崩壊させずに磁場だけをなんとかできないだろうか?」

「古い言い伝えによりますと、最強の魔女が島を滅ぼす、とあります。と、なれば。やはり大量の魔力を増幅させたらくらげに効果があるかもしれません」

「待ってください。それだときっと、くらげが死んでしまいます。そんなのは誰も望んでいないでしょう?」


 おもわず声を荒げてしまうほど、この話に食いついている自分に驚きです。


「では、これはどうだろう? くらげを回遊させてみる、というのは」


 陛下の言葉は魔法のように不思議に満ちあふれています。


 僕は、くらげが海を漂うところを想像してみましたが、これだけの電力を放つくらげが他の陸地に近づいたら、やはり悪い影響が出そうな気がしてきました。


「どうにかして、くらげの電力だけをなくすことはできないだろうか?」

「わたくしたちの先祖が、なぜこの島にたどり着けたのかについても知りたいところですが、残念ながら教えてはもらえませんでした」


 そう、先住人がここに島を作ってすまなければ、くらげ島は存在していなかったのだ。


 彼らはどうやってこの島にたどり着いたのだろう?


 そして、やはり島の外に出ることはできなくなったのだろうか?


 わからないことがたくさんあるけれど。


 なんとか穏便にことを進めたいものです。


 そのうちに、リンレイへの差し入れの時間が来て、ロイヤルミルクティ国の魔法使いがリンレイに食事を運んできてくれました。


「ああ、お食事の邪魔になってしまいますね」

「いいえ」


 リンレイはにこやかに僕たちを仰ぎ見る。


「一人で食事をするのはすでに退屈になってきました。どうやらわたくしも、チャンスがあれば、生贄としての役目を終わりにしたいみたいです」


 きっとそれが、健全な考えなのでしょうね。


 こうしてリンレイが食事をしている間に、いろいろな策を出しては引っ込めるのをつづけていました。


     つづく



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