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#2:王城のダンジョン

聖剣を手に入れるダンジョン攻略が今始まった!!!

ダンジョンの中は、他のダンジョンとは違い王城の廊下と同じく豪華な雰囲気をまとっていた。俺は普段と違うダンジョンに少し戸惑ってしまった。


「ヒカル様なら大丈夫だとは思いますけど、気を引き締めてくださいね」

「ああ、分かっている」

〖最下層に聖剣は眠ってます。多分大丈夫だとは思いますけど、気を引き締めてください〗


 フィーシャもミスラも俺に対して大丈夫だと言ってくれた。ただ、その上で気を引き締めるようにも言った。自身の実力を認めながらも、万が一の事態に備えて警戒を促してくれている。


 フィーシャ――王家の人物が知っているのは、聖剣がある場所までの道である。逆に言えば、出てくるモンスターや仕掛けなどは知らないそうだ。先代の勇者にも付き添ったなどという人物がいれば話は変わるのだろうが、少なくとも今ここにいる彼女は先代の勇者とは関わりはない。


ミスラは試験の内容について口止めされているみたいだ。まぁ、その時点で前述した条件に当てはまる人物がいたとしても何らかの規約で話すことはできないんじゃないかと思う。そもそも聖剣に見合う力の持ち主かどうかを試す試験だからな。〈聖なる勇者〉として国の表面に立つと俺自身で決めたのなら、堂々と立ってやる。




 最初に出てきたモンスターはリザードマンだった。スライムやゾンビ等ではないあたりこのダンジョンのレベルの高さが疑える。とは言え、チートにチートを重ねている今の俺にとって、この程度の敵――いやあと十段階くらい強くなろうとも全く苦戦はしない。俺は現れた敵をただただ倒していった。


「流石ヒカル様です。私も参戦していいことにはなっているんですが、出番はなさそうですね」

「そうなのか?」

「はい。お父様からはそう聞いております」

「じゃあ次の魔物はフィーシャに任せようかな」

「分かりました!頑張ってくるので、後でご褒美お願いしますね?」


 そう言うとフィーシャは俺の前に立った。そしてしばらく歩くとゴーレムが四体、前方の左と右に二体ずつ出現した。しかし、フィーシャの弓によって四体が順番に一撃で射貫かれた。


〖今代の勇者と案内役は別格ですね。流石はマスター〗

「そうなのか?」

〖そうですね。歴代の勇者の中には、最初のリザードマンに苦戦していたこともあったので。ましてや、ゴーレムを王女が一人で倒すなんて私の記憶にはありません〗

〖魔王様ハ規格外。今ハ勇者?〗


 【ステータス神化】の効果だろう。あれ自身だけではなく、仲間にも反映できるからな。アノギフト一つで俺たちの強さに直結しているといっても過言ではないだろう。あの効果がついてない人物が普通に訓練したとしたら、このダンジョンでは確かにそのレベルなのかもしれない。彼女も元々は普通の少女だったんだもんな。今じゃゴーレム四体を簡単に倒せるほど強くなっているんだけど。全てのゴーレムを倒し終わった後、彼女は笑顔で俺のほうを見てきた。


「ヒカル様終わりましたよ。ご褒美期待していますね」

「……ああ」


 ゴーレムを倒した後は、アンデットのモンスターが多数出てきた。〈聖なる勇者〉の持つ光属性の魔法がなければ倒すことが出来ない魔物だ。


〖まぁ今代では例外がいるんですけどね〗


 おそらく愛月のことを言っているのだろう。確か彼女も光属性の魔法を覚えていた。


「これはスケルトンですか?」

「ああ、そうだな」


 スケルトン――忘れもしない。あの時、もしスケルトンがいなければ俺はフィーシャと関わることはなかったかもしれない。ある意味彼女と俺を引き合わせてくれたと言ってもいい。まぁ、状況としては最悪だったが。


 俺は光属性魔法である『ジャッジメント』を使用して、スケルトンの群れを壊滅させた。


「ここから先もおそらくはアンデットだろう」

「分かりました。私はヒカル様の後ろで応援させていただきますね」


 そう言うフィーシャを後に、俺はさらに階段を下った。




 階段を下りしばらく行った先には、ドロドロとした何かがいた。俺はすぐに『鑑定』を使用した。どうやらこれはヘドロという名前の敵らしい。異世界物でよく見るスライムのうち可愛くない、ただの気持ち悪い奴だ。どうやらヘドロはアンデットではないものの、光属性が弱点らしい。


「ひ、ヒカル様。あれは気持ち悪いです」


 俺の後ろにいたフィーシャは、ヘドロを見るなりそう言って俺に後ろから抱き着いてきた。俺が見ても気持ち悪いと思うくらいだ。いくら強くなったとはいえ、元々戦いとは縁のなかった少女であった彼女からしてきついものがあるのだろう。


「分かった。『ジャッジメント』。これでいいか?」

「は、はい。ありがとうございます」


 そう言うと彼女は、ほっとした表情を浮かべた。そして、頬を真っ赤に染め、慌てながら俺から離れた。俺たちはその後もダンジョンをとにかく下へ下へと下って行った。大群に囲まれたりもしたが、特に苦戦することなく最深層までたどり着いた。


「ここが最深層なのか?」

「はい。ここがそう見たいですね」


 俺たちの前には大きな扉がたたずんでいた。俺たちはその扉の目の前に立つ。するとどこからか声が聞こえてきた。


〖聖剣を手に入れるもの。その資格があるかどうかの試練〗

「フィーシャこれは?」

「いよいよ最下層ということでしょう。中に入りたいという意思さえあれば、扉は開きます」

「分かった」


 中に入って聖剣を獲得するんだ。そして俺はもっと強くなる。そう思っていると、再び先ほどの声がした。


〖よかろう。勇者の意志は受け取った。今試練に挑む覚悟ありと見た〗


 すると突然、目の前の扉がゆっくりと開き始めた。


「いよいよですねヒカル様」

「ああ……だがおそらくまだ何かあるんだろ?」


 俺はゆっくりと扉の中へと入っていった。




 扉の中に入り、部屋の中央まで歩いた。すると突然入り口のドアが閉じられた。すると突然視界が真っ暗になった。


「ひゃあっ。ヒカル様」

「フィーシャ!?落ち着け」


 俺はスキルの効果もあってか、この中でも見えてはいるんだけど特に何も反応はない。


 そう思っていると突然俺たちの目の前が突然光りだした。

今回の後書きはありません

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