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#11:vs暗黒魔王

暗黒魔王との戦いになります。


 俺たちは高エネルギー反応のあった場所へと向かった。街からは離れ、人気の少ない山のほうに反応があった。


「どうやら、ここみたいだな」

「え、ここですか?何も無いようですけど」


 俺の呟きに足して、愛月が不思議そうに言った。俺は付近に施されていた、隠蔽の魔法を解除した。すると、そこには扉が現れた。


「流石ヒカルね。私は全く気付かなかったわ」

「瑠光も分からなかったな」


 そんな俺を見て、美涼と、瑠光が褒めた。愛が抱き着いてきそうだったが、由衣に止められていた。


「ヒカル様。準備はよろしいでしょうか?」

「ああ、大丈夫だフィーシャ……いつでもいける」


 そして、俺が扉に触れようとした瞬間、一瞬で殺気を感じた。俺はすぐさま後ろに下がった。すると、扉が倒され中から人影が現れた。


「久方ぶりの外だ」

「お前は何者だ」


 俺は目の前にいる男に言った。仮面をつけており、黒の服を全身に来ており、さらに黒いオーラを体にまとっていた。


「ふむ、貴様なかなか強そうじゃないか。まぁ、よい。私の名前は暗黒魔王だ」

「暗黒魔王ですか……?」


 琴葉が困惑したように、言った。というか暗黒魔王って厨二病かよ。しかし、目の前にいる奴は今まで戦ってきた中で一番強いだろう。負けるとは思っていないが、油断は禁物だ。


〖どうかしましたか、ノヴァ?〗

〖マスター。アノ気配間違いナイ。あれは過去ノ魔王〗


 過去の魔王だって?確か何代にもわたって勇者と魔王が戦ってきたという歴史があったらしいが……フィーシャに聞いても分からないだろう。過去の魔王の文献が残っている可能性は低い。ティファリナ帝国になら残っているだろうか?今度アメリアに聞いてみよう。久しく彼女たちとも会っていないしな。



 そんなことを考えながら、敵と対峙していると横から聞き覚えのある、けど聞きたくない声がした。


「何者だ!そこで何をしているんだ」

「……なんでここにいるんだよ」


 伊藤だ。ことあるごとに、俺に突っかかってくる奴。


「今日はたまたま仕事が休みだっただけだ。それより、この見るからにやばそうなやつは何だ!?」


 伊藤はそう言うと暗黒魔王と対峙した。というか戦いを始めるって時に乱入してくるなよ。まぁ、面倒ごとが減ったしいいんだけどさ。


「おやおや、何やら騒がしいですね」


 奥から見覚えのある女子生徒を抱えた男が出てきた。女子生徒はピクリとも動く様子はない。


「なっ、春香!?てめぇ……女性の敵め」


 伊藤がその女子を見て叫んだ。いや、お前が言うなよ。それはさておき、彼女は確か伊藤を助けに行くときに行方不明になったと言われていた。先生にも見つけたら報告するよう言われていたけど、こいつらに攫われていたのか。


 伊藤は剣を取り出した。伊藤と暗黒魔王が戦った際の伊藤の勝ち目はほぼ0と言っていい。それほどまでに実力差がある。しかし、伊藤にはそれがわかっていない。伊藤は、叫びながら暗黒魔王に剣で斬りつけようとした。


 しかし、その剣筋は虚空を舞った。完全に見切られているんだよなぁ、と思いつつ俺は伊藤の前に入り込み、剣筋を抑えた。


「邪魔だ。お前じゃ、こいつには勝てない」

「あんだと!?こいつは俺がやる。だから、お前はあいつをやれ」


 俺は女子生徒を抱えている男のほうを指した。


「この前、王都を襲撃してきたときにいた奴らのリーダーだ。他のメンバーがいないのは不可解だが」

「ぐっ、仕方ねえ。くそっ、佐倉さんたちの前だからかっこつけてんじゃねえよ」


 そう言いつつも、伊藤はウィンドの方を向いた。ウィンドはにやりと笑うと、その場から走るように逃げ始めた。伊藤はそれを追った。


「美涼、瑠光」

「ええ、分かっているわ。一応、保険としてあっちに行っておけいいのよね?」

「ああ、頼んだ」

「任せといて。行くよ美涼!」

「了解よ」


 美涼と瑠光はそう言うと、ウィンドたちを追った。


「いいのか。あいつに人数を割いて。ああ、大丈夫だ。お前ごとき俺一人で十分だ」

「ほう、舐めたことを言ってくれるじゃないか。私に口答えしたこと覚悟してもらおうか」

「少し間違ってるんじゃないかな、光君!」

「そうよ。貴方なら一人で戦えるのかもしれないけど、私たちは腹が立っているの。あのクラスメイトを監禁した奴らに」

「そうそう、だからあたしたちもあいつをぶっ倒す」

「全ては背負わせません。私たちも手伝います」

「……お前ら」


 愛、唯、朱莉、琴葉の4人が力強くそう言った。そうだよな、ボッチの俺なんかよりも、彼女とは関わりがあっただろうな。もうあれから会ってもいないけど、当時の親友たちがこんな目に会っていたとしたら、俺は彼女たちと同じ気持ちになっていただろう。


「私だって、直接戦うことはできませんけど。それでも私も援護します」

「……愛月」

「ふふふ、準備はいいですか」


 フィーシャの問いかけに、俺たち全員が頷いた。


「全員で来るんですか。まぁ、いいでしょう。既に全員はいませんし、何人虫けらがいようとも一緒です。『暗黒弾』」


 暗黒魔王は手から黒い色をした魔法弾を飛ばした。そして、それは真っ先に朱莉のほうへと飛んで行った。朱莉は盾を構える。


「ふふふ、無駄ですよ。闇属性の攻撃は、防げまい。まずはこれで一人でしょうね」

「『反射』」

「なにっ!?」


 朱莉は簡単に、それを跳ね返した。そして、その魔法弾が命中した。暗黒魔王はかなりのダメージを受けているようにも見える。そこに瑠光と、唯が切り込み琴葉とフィーシャが矢で狙撃した。


 そして、彼がひるんだすきに、剣で刺した。


「ぐっ、だがこの程度なら……仕方ありません、今は撤退しましょう」

「逃がすか」


 しかし、俺は仕留めきることはできずに、逃げられてしまった。


「ヒカル様が魔王なのですよね?」


 戦闘が終わった後、フィーシャが俺にそう聞いてきた。なので、俺は奴が過去の魔王であるということを話した。


「なるほど。だとしたらヒカル様は一刻も早く『聖剣』を手に入れたほうがいいでしょう」


 フィーシャは少し考えた後、はっきりとそう言った。

『聖剣』はヒカル君まだ手に入れてなかった……はず。

もしかしたら、修正いれるかもです。

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