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#38:アリーチェの特訓

アリーチェとの模擬戦です。

今のところ、今月はこの作品が滞ることは多分ないと思います。

2019/11/24 50000pv達成 ありがとうございます!


 数日後、ルイズとアリーチェ、アメリアの3人が偵察を終え戻ってきた。ルイズとアリーチェの2人はボルルアに行ったらしい。ボルルアは民の税金が非常に少ないために不満が少なく、治安もいいためかなり住みやすい国となっているらしい。都市部では勿論、農村部などでも王様がかなり慕われているのだという。


「どうせなら、反乱の少ない政治をしたいよなぁ……」


 独り言を呟いたのだが、皆にも聞こえていたらしい。ニコッと笑って頷いてくれた。魔王に関してだが、ボルルアは魔王軍に対してそれほどまで恐れているわけでもないのだという。色々な人に魔王の事を聞いて回ったそうなのだが、無関心という回答が多かったのだという。


「でも、そんなこと聞いて大丈夫なのか?後を付けられた、上に伝わったら面倒なことに……」

「記憶を消しているので問題ありません」

「私たちを舐めないでほしいわ。変装もちゃんと何十パターンも用意していったわ」


 俺が少し焦って聞くと、あっさりとルイズとアリーチェに返された。オリビアのほうを見ると格段驚いてはいなかったのでこれがこの世界の偵察のやり方……なのだろうか?


「それじゃあ、次は私の番だね!」


 シャレスト王国で大会が開かれるらしい。優勝賞品は何かが知らされていないのだが、色々な国から人々を呼び込んでいる最中らしい。何でも、魔王に対向するための力を身に着けるためにというのがこの大会の趣らしい。また、ロクでもないこと企んでんじゃないだろうな。そう思わざるを得なかった。


「あと、王城にはいくつか警備がやけに厳重なところがあったよー」

「厳重な警備ですか。ウィシュトと同様に何かがあるのかもしれませんね」

「考えても何も分からないわよ」


 考え込んでいるオリビアに、アリーチェが横やりを入れた。確かにその通りではある。どの道この大会の時に何かが起きるという可能性も十分考えられる。


「あ、そうそう勇者たちは大会に出るらしいよー」

「本当なのか?」

「うん!」


 ルイズがアメリアの言ったことに対して何やら疑問があるように、少し考え事をしていた。勇者が出るということに対して、何か思う節でもあるのだろうか。どうしたのかと聞いたが何でもないとはぐらかされてしまった。


「私、それに出る。折角だからみんなで出よーよ!」


 若干戦闘狂ぎみであるアメリアはこの大会に参加したいらしい。オリビアは参加を拒否していたのだが、ルイズに参加した方が国の意図が見えるかもしれないと言われ、渋々参加することになった。3人が出ると決まると、アリーチェが出ると言い出した。

 結局四天王の4人が出ることになった。まぁそれのほうが個人的にありがたかったのでよしとしよう。


 しかし、勇者たちがこの国に来たら俺が魔王だとばれる可能性がある。どうにかしなければ俺はクラスメイトたちと戦うことになってしまう。それに国のことについてフィーシャに聞かなければならない。それに彼女ならば国を何とかしてくれるかもしれない。どのみち彼女たちともう一度接触する必要がありそうだ。オリビアたちが大会に行くという前に行くとするか。それまでの間に帰還についてもう少し調べておこう。


「どうかしたんですか?」

「い、いや何でも」


〖マスターは考え込むとすぐ黙る癖があるのですねぇ」

〖皆モ気づいてると思ウ〗


 そんなに俺って分かりやすいのだろうか?表情とか仕草で相手の考えてること読むなんて無理だと思うんだけど。


「なら私達も強くなるために特訓したほうがいいわね」

「そうですね。4人で陣形とか久しぶりに確認したほうがいいかと」

「じゃあ今から特訓しましょう」

「おー!」


 勝手に盛り上がる4人を他所に俺はそっと逃げようとしたのだが、腕を掴まれてしまった。恐る恐る振り返ってみるとニコリと笑ったアリーチェが俺の腕を掴んでいた。


「あんたにも手伝ってもらうわよ、魔王様?」


 俺?いやぁ、俺は図書館みたいなところで資料を漁りに行きたいんですけど。そう言いたかったのだが、期待の眼差しで見つめてくるオリビアとアメリアを前にして、断ることが出来なかった。俺はチョロいのだろうか?ルイズは終始いつもの通り真顔だったので分からない。アリーチェは俺が手伝うと言った瞬間少しニヤけた気がした。


「それでお前たちは何が得意なんだ?」


 まずは特訓する上で相手の得意技を聞いておく必要がある。アメリアは水属性のスキルと魔法が使える魔法剣士らしい。アリーチェは火属性の使い手で巨大な斧を使ってたたかうそうだ。強気なアリーチェにピッタリである。


「痛って、何するんだよアリーチェ」

「何か失礼なこと考えていましたわよね?」


 アリーチェに思いっきりつねられた。こいつはエスパーなのか?何か俺の周りにいる人皆エスパーに思えてきた。

 オリビアは風属性の使い手で、回復魔法を使うことも出来るらしい。試しに見せてもらったが、おそらくなかなかの使い手だろう。まぁ、愛月には勝っていなかったけど、鍛えればさらに成長するだろう。ルイズは地属性の使い手で主に魔法や小道具などを使って攪乱するのを得意としているらしい。


「みなさん、バランスがいいんですね」

「だな」


 メアリーの言っていた通りこの4人は相性がいい。実力もなかなかあるし、かなり強くなれるんじゃないかと思っている。

 だがまずは個人個人の技術を高める必要があるだろう。


「それじゃあ早く特訓しよ」


 アメリアが駄々をこねだしたので、早く始めるとしよう。まずは俺と模擬戦することになった。



 まず最初に戦うのはアリーチェだ。アリーチェは俺との模擬戦が始まるといきなり俺に接近してきた。巨大な斧を持っているのにあんなに素早く接近できるのか。俺は剣を取り出して斧を防いだ。

 しかし、彼女の力はすさまじく俺の持っていた剣は簡単に折れ、吹き飛ばされた。


「ふふん、覚悟なさい。あんたが泣くまでボコボコにしてあげるわ」


 俺は思わずにやけた。デマイルやエステルたちには悪いがここまで厳しい戦いを一切してこなかった。故に体が少しなまっていたのかもしれない。

 先程の防ぐのも剣が壊れてしまうのは仕方ないにしろ、吹き飛ばされるなんてことはなかったはずだ。

 ダメージはなかったものの、強い敵と戦う時に同じことが起きたら、殺されてしまうかもしれない。俺は【アイテムボックス】から剣を取り出した。ロキさんの所で作ったあの剣だ。この剣であれば壊れることはまずない。


 俺が剣を取り出すとアリーチェの顔が焦った。おそらく動揺しているのだろう、俺はアリーチェの目の前に移動して、『ダークインパクトソード』を繰り出した。アリーチェに少し掠っただけで命中はしなかった。それでも苦しそうにしているのが分かる。だが、しっかり狙わないと。


〖マスター、ストップ。殺そうとするなー。これは模擬戦なんだよね?〗

〖威力抑えてるケド、あの人殺しちゃウ、チカラを抑えテ〗


 ミスラとノヴァに言われて俺はハッとした。そうだこれは模擬戦だ。そして相手を鍛えるためのものだ。そいつから俺は熱くなっていたのだろうか。「心を熱く保つのは大切なことだ、だが頭は常に冷静でいなければならない。」確かお父さんの言葉だったな。すっかり忘れてた、今がその時だろう。力が駄目なら早く動けるようにすればいい。俺はさらに加速した。最初は厳しそうにしていたが、アリーチェの速度が少し上がっている気がする。


「そこまで」


 もう少しってところでオリビアが止めた。アリーチェは大分疲れている様子だった。無理もないだろう、俺の速さに追いつけないながらもくらいつき斧を持って戦っていたのだが。俺としてはあまりやり切れた感じがないのだが、今度モンスター相手に使うとするか。


「次は私たちの番ですね」


 俺の前にはオリビア、アメリア、ルイズの3人が立っていた。



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