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#30:閑話 橋本寛太

もうすぐ10月ですね。体調を崩さないように書いていきます。

今回は閑話 橋本寛太編です!

 俺の名前は橋本 寛太。数か月前まではただの高校生だった。しかし、ある日突然俺たちは見知らぬ場所へと連れてこられた。異世界、それも魔法が存在する世界だ。そこに俺たちは勇者として招かれたらしい。


 クラスメイトは何かしらの職業というものを持っているらしく、俺は〈暗殺者〉という職業を持っていた。伊藤や佐倉、高梨に川村の4人がSランク勇者として認定されていたが、俺はAランク勇者だった。


 王や王女の話によると魔王を倒せば、元の世界に戻ることが出来るらしい。しかし、そんなうまい話はあるのだろうか?俺たちはそれから城で訓練をした。厳しい練習に耐えながらも、剣や魔法のスキルを磨いていった。



「寛太君、お疲れ様」

「ああ」


 訓練が終わると眼鏡をかけたショートカットの女子が俺に近づいてくる。山本沙織、俺の彼女だ。おとなしい性格だが、昔俺が荒れていた時も、一切俺のことを怖がる素振りも見せずに一緒にいてくれた。そんな縁もあってか俺は彼女と付き合うことになった。俺は何としてでも彼女を守って見せる。


 訓練が終わった後、俺は毎日のように密かに王国の図書館について調べたり、王族の部屋に侵入したりして情報を集めていた。


 




 訓練が始まってから一週間が過ぎたころ、ダンジョンに潜ってのレベル上げをすることが決まった。俺は少し王族を探ってみようと思っていた。しかし、沙織を危険に晒すわけには行けない。沙織には伊藤のパーティーに入ってもらった。荒井先生もいることだし、あそこならば安全だろう。


 それから俺はダンジョンを潜っている間に、〈聖なる勇者〉を探しているという会話を耳にした。ティーシャ王女はこの場に居ないので分からないし、彼女の組織とやらは恐らく命令を受け行動しているだけなのであろうと思ったため、特に会話を隠れて聞いたりはしていない。


 その日は結局1階層よりも先に進むことはなく、城に戻った。翌日は2階層の攻略の許可も出た。俺のパーティメンバーである小笠原、武田、上杉の3人が佐倉と高梨、川村の3人をパーティに誘おうと必死になっていた。俺は3人が彼女たちの元を去っていったあとに謝っておいた。あいつらにはもう一度お仕置きしてやらないといけないみたいだな。

「必要以上のナンパは辞めろと言っているだろう?」

「あ、兄貴。いやしかしナンパは男のロマンです!」

「そうだ、瑠光ちゃんの心を射抜いて見せる!」

「愛月ちゃんに甘やかされたい」


 ダメだなこれは。コイツらは中学校からの付き合いで俺が荒れてた当時偶然助けたことで、俺のことを兄貴と呼ぶようになった。コイツらは少し変っていてナンパは男のロマンとか言って失敗を恐れずに突き進む。相手の事を考えないでいつも行動するため、後始末が大変だったりする。こいつらをどうするか何て考えてる余裕はないんだけどなぁ。





 それから俺たちは再び昨日のダンジョンに潜った。途中から2階層に行くことも許可された。2階層はゴブリンだった。人型の魔物というので、結構怯える人も出てきた。しかし、恐らく王族は俺たちに何かを隠している、沙織を守るためには力が足りなすぎる。その為には強くならなければならない。その一心でひたすら魔物と戦った。


 それから俺たちは3階層に降りた。そこでスケルトンに遭遇した。しかし、この階層では普通は現れない魔物らしい。そして、光属性の攻撃しか効かないだという。しかし、光属性のスキルや魔法を持つものはいない。伊藤やサーシャ王女が逃げ出した。こんな所で死ぬわけにはいかない。俺は沙織の手を取り上の階層へと逃げた。


 

 逃げたからしばらくして、ヒカルと佐倉たちのパーティが戻ってきた。伊藤が相変わらず佐倉たちに声をかけて、白い目を向けられていた。しかし、逃げてきたとは言ってもあの数から無傷で逃げてこれたというのだろうか?



 翌日、朝食を取る前に俺はこの世界のことについて色々と纏めていた。王女の言動で怪しかったことなどを纏めた。そろそろ朝食に行かないとな。


「寛太君、助けて!」


 沙織が少し慌てた様子で俺の部屋に入ってきた。慌てて食堂に行くと、伊藤と小笠原と上杉がナンパをしていてヒカルと川村さんが腕を組んで女子たちに質問攻めに遭っているという光景を見た。俺は溜め息を吐きながら、伊藤と小笠原と上杉の3人を離した。俺は何の世話をさせられてるんだか……



 騒動の後、王が俺たちに旅に出ろと言った。大方〈聖なる勇者〉がいないからであろう。おそらく用済みだから城から追い出されるという認識でいいのだろう。仮に魔王を倒したならば、国としての名声は上がるだろう。だから最後まで客扱いするっていうことか?この事に気づいているのはヒカルぐらいか?あいつは妙なところで頭がまわるからな。






「寛太君、行きましょうか」

「おう」


 俺は沙織と一緒に旅をすることに決めた。ダンジョンの際は沙織に危険が及ばないように伊藤のパーティに入ってもらっていたが、ここから先はいつ遭えるかも分からない状況だ。そんな中で分かれて旅をするなんて嫌だ。沙織は洞窟の時からそれで良かったと言ってくれたので2人で旅をすることに決めた。小笠原、上杉、武田は俺について来ようとしていが、2人で旅をしたかったため断った。


「じゃあ行こっか!モココに」


 沙織は俺と2人きりになると普段身に着けている伊達眼鏡を外す。眼鏡を外すと教室にいるときのようなおとなしい雰囲気はなくなり、明るい性格になる。そんな彼女に手を引かれながら、この笑顔だけは守ると改めて心に誓った。


作品が面白いと思った方、続きが読みたいと思った方はブックマークや評価をぜひお願いしますm(__)m

感想やコメント、誤字の報告などもお待ちしております。

次回は 閑話 伊藤良太編です!(次回第1章最終話)

2019/10/15 7:00 ガンゲの名前をロキに変更

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