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#23:襲撃

外熱い(´・ω・`)

第23話襲撃です。

ピエロ仮面ヴォルフ君の出番なのねん!


第23話 襲撃


 さてと俺は剣を装備した。盾を装備しようかとも考えたのだが動きづらくなりそうだったので、片手剣のみを装備した。ちなみに今装備しているのは昨日俺が作った剣ではなく、武器屋などで売っているアイアンソードだ。1本銅貨25枚と安かったので買っておいた。自作の剣を使うと強すぎてしまうため、この剣をした。


「おう!勇者の坊主!」


 ロキさんも来ていた。確か6大英雄の1人だったか?どれぐらいの強さなのかを見てみたいからな。それにしても、ゴブリンキングにワイバーンか……ゴブリンキングが俺の腕でもワンパンで倒せたから問題はないだろう。それにしてもワイバーンってレベル跳ね上がりすぎじゃないか?

 

 それにしても、今俺は光属性の魔法しか使えないことになっているんだけど、こんな人の多いところで光属性のスキルや魔法を使ったら俺が〈聖なる勇者〉ってバレル。さらに言えば4属性に弱い。闇属性なんて論外だ……こんなところで使ったら多分俺も討伐対象に含まれるだろう。


「どうした、坊主?」

「僕は坊主ではなくて、ヒカルです」

「来るぞ!」

 

 考え事をしすぎて、周りを完全に見てなかった。この位置からでもモンスターが目視出来る位置に来ていた。


「遠距離攻撃!」


 ロキさんがそう叫ぶと弓使いや魔法使いなどが一斉に攻撃を開始した。しかし、どれも効いていない様子だった。あっという間に前線まで来ていた。


「最初は俺がやるぜ!大地を司る神よ!地の恵みを分け力を与え拘束せよ『大地の監獄』」


 するとあっという間にゴブリンキングを拘束した。


〖おー強いな、流石英雄〗

〖でモ、あれは多分中級魔法ぐらいだと思ウ〗

〖あれでか?てか、魔法とかスキルの威力ってどう振り分けられてるんだ?〗


 初級とか中級は聞くが、他は全く聞かない。ひょっとしたら上級までしかないのかなと思い聞いてみたのだが、


〖初級、中級、上級、最上級、神級が過去に発見されているらしいのですが……〗


「おー!ロキさんの上級魔法だ!」

「よっしゃ、これなら勝てるぞ!」


 どういう訳か、上級魔法ということになっていた。さらにまるで上級の上はないような言い方をしていたのだが……


〖なんか魔法の質が落ちてる……でもそんなことって……〗


 ミスラが何か呟いているがとりあえずそれは後回しだ。俺の目標はサポートに徹して、美涼たちもしくは神崎かガンゲさんに倒してもらうのがいいだろう。それにしてもワイバーンは何故攻撃を仕掛けてこないんだろうか。


「ヒカル、勝ち筋はあるかしら?」


 美涼が俺の横に来てそう聞く。瑠光に愛月も心配そうに見つめている。


「ゴブリンキングは俺らの誰でも倒せると思う。ただ、ワイバーンは正直厳しいだろう。だが、まずはゴブリンキングの討伐が優先だろう」


 前線を見ると神崎とロキさんを冒険者が集まって戦っていた。パーティで見かけた王子らしき人物が兵士たちを率いていた。


――


「行くぜ、坊主!」


 ガンゲさんに続いて僕はゴブリンキングに戦いを挑んだ。ゴブリンジェネラルの時にはいなかった、6大英雄の1人ロキさんがいるので安心ではあるが、ワイバーンも控えている。なるべく消耗は抑えながら戦いたい。


「坊主!ゴブリンキングは強いが、ワイバーンはさらに強い……俺でも戦ったことはない。油断はするんじゃないぞ!」

「分かりました」


 そういうとロキさんはスピードをさらに上げてゴブリンキングに近づいた。僕もそれを追いかけるようにして後に続いた。


――


「ヒカル、どうしたらいいかしら?おそらくゴブリンキングに魔法を放てば冒険者ごと巻き込んでしまうわ」


 美涼が俺に言ってきた。確かに美涼の威力なら焼き払ってしまうだろう……そういえば

小林さんの隠れ職業≪遠距離視≫をするのにいい機会かもしれない。



「小林さん、今からゴブリンキングに向かってここから弓を当てるイメージをしてみてくれない?」


 小林さんは俺がそう言うと驚いた顔をした。


「ここからですか!?でも誰かに当たってしまうのでは?」

「弓を構えて相手に当てるところまでをイメージしてみて。撃てなかったら撃たなくてもいい」

「分かりました」


 小林さんは弓を構えた。そして狙いを定めたのだが……


「人に当たってしまいそうです……」

「そうか……」


 どうしたらいいんだろうか……


〖マスター、魔力を込めてください〗

〖魔力をか?〗


 ミスラが言うには魔力を込めて遠くを見ることが出来れば、敵まで仲間に当たらない斜線が見えるようになるらしい。あとは魔力で矢をコントロールして当てればいいらしい。魔力偉大だな……


「小林さん、魔力を込めてゴブリンキングを見てみて!」

「分かりました!」


 小林さんが魔力を込めたのが俺の目からでも分かった。


「出来ました……これで後は」

「とりあえず当てるだけでいい、威力は一応抑えておいて」


 小林さんの撃った矢は冒険者を躱してゴブリンキングの背中に刺さった。突然の不意打ちにゴブリンキングはよろけた。それを好機と思ったのだろうか、次々と冒険者たちが突っ込んだ。だけど……これは!


「不用意に近づくな!」


 遅かった。神崎やロキさんを始めとした冒険者たちはゴブリンキングによって吹き飛ばされてしまった。よく見ると怪我を負っている人もいる。


「ヒカル、私たちで怪我人を助けに行くよ!」

「光君、私も手伝う!」

「分かった、じゃあ瑠光は愛月に、西条さんは美涼のところに怪我人を運んでくれ!俺は他のヒーラーのところに運ぶ!」


 回復が恐らく追いつかなくなるだろう……だから他のヒーラーにも頼むことにした。美涼は愛月ほどではないものの回復魔法を少し使えるので回復に回って貰った。俺と瑠光と西条さんの3人で怪我人をヒーラーの近くに運ぶ作業をすることになった。先ほどのこともあり、前線が少し下がったのでフィーシャも矢を放って攻撃した。俺は【高隠蔽】を使って姿を消して、最前線に向かって神崎を救護班のところに届けた。


――


「美涼ちゃん、こっち終わりました!」

「私のほうも終わったわ」


 愛月さんがコチラに走ってきた。回復が一通り終わったみたいでホッとした顔をしていた。どうやら死者は今のところ出ていないと言っていた。

 良かったわ。目の前で人が死ぬところを見るのは元の世界ほどでは無いにしても、やはり気分がいいものではないから……


「瑠光も一旦休憩するね!美涼、後は任せたわよ!」

「ええ」


 私たちの会話を察してくれたのか、サーシャが大声で叫んだ。


「みなさん下がってください!」


 冒険者は首をかしげていたが、神崎君とロキさんが下がるように言ってくれたお陰で私の前には誰も居なくなった。ゴブリンキングが突進してくる中、私は魔法を放つ。


「『ファイヤー』」


 火属性中級魔法『ファイヤー』を放つとそこにはゴブリンキングの姿は無かった。


「詠唱無しで撃ったぞ!?」

「あの嬢ちゃんやりやがった!」

「あんな高威力の魔法どうやって!?」


 ざわざわしているが、まだ勝ったわけではない。空からゆっくりとワイバーンが降りてきた。するとワイバーンの前に人影が突然現れた。


「おーキングが倒されたのねん!……って、お前はドワーフじゃないのねん!?そうか人間……いや勇者なのねん!」

「貴方は何者かしら?」


 答える気はなさそう。しかし気味悪い笑い方をするものね。


「そう簡単に負けるわけには行かないのねん!てことで……魔物よ我の声を聞き主と認め我に力を与えよ!『魔物召喚』なのねん」


 ――

 ヴォルフが『魔物召喚』を使うと、ゴブリンたちが次々と湧き出てきた。ゴブリンを始めとして、ゴブリンジェネラルが現れた。しばらくすると今度は森に生息しているというコボルトが召喚された。魔物の軍勢が次々と召喚され街に近づいてくる。


「『ファイヤーウオール』」


 美涼が炎で壁を作りその後ろから冒険者たちが弓や魔法で攻撃を仕掛けている。突進してきているゴブリンたちを1匹たりとも通さない結界に歓喜の声が上がる。しかし、美涼たちは分かっていた、この壁がいつまでも長続きしないことは……


「あの壁なかなかうざいのねん!全員停止!炎の壁に突っ込むのを辞めるのねん!」

「なんだと!」


 ヴォルフが命令すると、一瞬で突進していたゴブリンたちが止まり、そして後ろにゆっくりと下がりだした。


「まずいわ、技を解いた瞬間に攻め込まれる!でもこのままだと先に魔力が尽きてしまうわ」

 

 ヒカルの【ステータス神化】の影響でステータスは上がっているものの魔力は無尽蔵ではない。普通の魔力勝負では負けることは想定ないだろうが、相手は魔力を消費していない。つまり、美涼のみが一方的に減り続けているのだ。すると瑠光が言った。


「私が前に出てして食い止める、だから壁は解除して!」

「そしたら貴方が……いや、ごめんなさい。瑠光を信じるわ」

「私も前に出て戦います!」

「西条さん……」

「愛でいいわよ」

「うん、美涼、愛ちゃん行くよ!」


――


 私は覚悟を決めた。愛ちゃんの方を見ると彼女も覚悟を決めた様子だった。そして美涼とも目があったその瞬間、美涼が魔法を解除した。


「今なのねん!全軍突入!」


 それと同時にピエロが全軍にゴブリンとコボルドに対して進軍命令を出した。私は


「行かせないわよ!『風刃』」

「『三連斬』!『三連斬』!」


 まずは『風刃』で剣から刃状の風を飛ばして威嚇した。西条さんは『3連撃』で順調に削っている。そこに小林さんが矢を放つ。さっきのヒカルの特訓もあってか私はその矢が私に当たるということを恐れていない。これほど戦いやすい状況はない。


「僕も手伝います!『一閃』」

「おれも行くぜ!『大地割』」


 回復が終わった神崎君とロキさんも加わって、私たちはゴブリンとコボルドを倒した。


「これで終わりです『一閃』」


 神崎君が遂に最後の集団を斬った。これでゴブリンとコボルドは全て倒した。数は多かったけど、とりあえずは倒せた。


「随分疲労しているようだねん!?とはいえ、雑魚モンスターを出しすぎるのもあまり良くないのねん!……さーて次はゴブリンジェネラルとコボルドジェネラル行くのねん!」


 ありえない……何体いるの。

 100体ずつはいてもおかしくない。1vs1なら勝てるだろうけどまともにあの数と戦えるのは美涼だけ……でも魔力はほとんど残っていない。


「『ファイヤーウォール』」


 美涼が今度は城を守るためではなく、全体攻撃技として前線を焼き払った。数は減ったものの美涼の魔力が尽きてしまったらしい。


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