#20:勇者 神崎
祝本編20話目です!正直私自身こんなに続くとは思っていませんでしたが……これからも頑張るのでぜひ応援お願いします!
今回は閑話に近い形となっています。召喚されてからの神崎君の話です。
回想に出てくる勇者たちも今後出す予定です!
2019/07/30 21:26 追記 2019/07/28における一日のpvが1000を越えました!みなさまありがとうございます!
うう……ここは何処だ。ええと確か僕、いや僕たちはHRが始まる直前で、ここは一体何処だ。僕は起き上がって周りを見た。するとクラスメイトたちもどうやらこの場所にいたらしく、何人かは僕のほうに駆け寄って来た。
「ゆうー!ここは何処ー?」
僕の親友の1人で、幼く明るい性格が特徴の阿部 小太郎が僕にいつものように話しかけてきた。しかし、僕に聞かれても……
「騒ぎすぎだ、小太郎少し落ち着け」
小太郎の暴走をいつもどおり酒井 正人が止めてくれた。僕と小太郎の親友で、小太郎の暴走をいつも止めてくれてるので彼にはいつも感謝している。ただ正人もいつものような冷静さが失われているように見える。
「ここは一体……何なんでしょうね、誘拐されたにしては不自然ですし」
石田 宗谷が周りを見渡していた。彼はいつも通り冷静だ。
僕の方を見ないでくれ、そんな目で見られても分からないから。地面が光ったのも説明が出来ないし、この場所も日本とは思えない。僕は周りを見るとまだ目覚めていないクラスメイトが横たわっていた。すると、騎士と思われる人たちが入って来た。
「こちらへ着いてきてください」
先頭に居た騎士がそういうと、後ろに居た騎士たちがまだ気絶しているクラスメイトを抱えて連れて行った。僕たちもそのあとを付き添うようにこの部屋から出た。
王の間に通されると気絶していたクラスメイトたちが兵士の肩から降ろされた。それから5分も経たないうちに全員が起き上がった。すると王様と思われる人物が話し始めた。
王様、王女と順番にこの世界でのことに話しを受けた後、伊藤君の意見のもと、決定してしまった。ステータスによって勇者ランクというものが振り分けられるらしく、僕はBランクになった。
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神崎 優 Lv.1 〈勇者〉〈剣士〉
HP 270/270
MP 100/100
SP 360/360
STR:45
VIT :39
INT :24
MND:12
AGI:21
DEX:9
LUK:21
●属性効果
水属性Lv.1
風属性Lv.1
●スキル
●魔法
<水属性>
アクアショット
<風属性>
ウィンドショット
●ギフト
【凄腕の剣士】……剣の使い手で、天から受け継がれた才能。
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伊藤君を含めて4人がSランクになった。そのあと小太郎たちとパーティ組み、初めてのダンジョンに潜った。
ダンジョンでは僕たちはモンスターと初めて戦った。最初に魔物を倒したときはおかしな気分になった。ゴブリンと戦っている最中はもっと酷かった。スライムとは違い、ゴブリンは人の形状に似ている。そのため、とても戦いづらかった。
――僕たちはダンジョンで訓練を積んだ後、招集がかかったら集まることを前提として各地域に散らばって修行の旅をすることが許された。僕は皆と行こうと思っていた。僕はそう言おうと思っていたのだけど……
「こっから先は別々に旅しね?」
小太郎がいつものように明るく、そう言った。これには僕だけではなく正人と宗谷も驚いていた。
「小太郎君、いくらなんでもそれは危険なのでは?」
「俺も反対だな、ただでさえ何が起こるか分からないこの世界で戦力を分けるのは得策だとは思えない。それにどうせお前のことだ、何も考えずにショッピングに行くような感覚だろう」
必死になって首を振り抗議している宗谷と呆れた表情をしている正人はどちらも反対のようだ。いくら小太郎でも、理由もなしにこんな事を言わないだろう。
「小太郎、理由でもあるのか?」
「もちろん、まず俺たちの目標は魔王を倒すことだ!そのためには仲間をたくさん集めなきゃだめだと思うんだ」
「それはそうだが……」
僕も正人と同意見だ。仲間を集めるのは別に僕たち4人で旅をしても結局変わらないのでは?と思う。
「そのときに俺たちが固まって動いていたら非効率的だと思う。それに魔王戦をノーリスクで勝てるなんて思っていない。危険な目に遭うということも経験しておくべきだと思う」
「確かにそうですね」
「小太郎にしてはよく考えてるじゃねえか!」
すると褒められて浮かれたのか真剣な顔から普段の雰囲気に戻った。そしてこの場の雰囲気をぶち壊す一言を放った。
「まぁそれが建前で、折角の異世界ライフ、やっぱり1人で過ごしたいっしょ!競争しあって成長する、これやって見たかったんだよんなー……って、どうした皆、そんな怖い顔して……」
小太郎、それは最後まで言わないほうが良かったんじゃないかな?正人と宗谷の方を見ると……ああ、いつもの顔してるな。
「俺の感動を返せ!!!」
「僕の感動を返してください」
「ええ、何で?!」
――
「じゃ、皆気を付けろよ!」
「んじゃあな」
小太郎は北に、正人は東に、僕は南に向かうことになった。宗谷はこの王国周辺のダンジョンを巡るらしい。
「次会った時までに一番強くなってやるからな!」
「そうだね、僕も負けないよ」
「ほほぉ……小太郎の癖していい度胸だな」
「僕も負けません!」
小太郎が俺たちに宣言すると前に拳を出してきた。いつものやつか……小太郎にはいつも本当に助けられていたからな……これから先1人でやっていけるだろうか……そんなことを考えながら拳を出した。正人、宗谷も続けて拳を出した。
「よし!絶対強くなって魔王を討伐するぞー!」
「「「おー!!!」」」
――
「風を司る神よ!魔力で風の流れを作り、放出せよ『ウィンドショット』」
何体刈っただろうか、気づけば僕のレベルも20に到達していた。スキルも初級ならいくつか覚えることが出来た。
僕は魔物を刈った後ボルルアに向かった。武器の国と呼ばれていて、ドワーフという種族が治めている土地らしい。武器の国と呼ばれているだけあってか、鍛冶師が多いのだろうか?門の前に並んでいる行商人たちもたくさんの武具や材料を持っている。
「ステータスプレートを見せてくれ」
怪しい人が国に入らないようにするためにステータスプレートを見せるのだという。僕はステータスプレートを見せた。
「な、何と勇者様ですか?是非国王様に会っていただけないでしょうか」
う、うわぁ。何か面倒臭いことに巻き込まれてしまった予感がする。
「今すぐにですか?」
「そうですね……できればなるべく早くに……」
僕がどうしようかと思っていると、後ろのほうから大きな声が響いた。
「大変だ!ゴブリンの群れが迫っている!」
馬車に乗って逃げてきたであろう男性が大きな声で叫んだ。
「規模はどれぐらいだ!」
「100以上はいたぞ!」
100……多い。僕が今まで一度に倒したのは最高でも5体だ。
「勇者様頼めますか?」
でも、僕は期待に答えなきゃ。出来るのか僕に……でもやるしかない。そんなんじゃいつまで経っても追いつけない。
先頭のゴブリンに向かって僕は駆け出した。水属性初級スキル『アクアソード』でゴブリンを切り裂いた。すぐに剣を振ってもう1体倒した。よし……これなら。
「うっ」
すると突然僕の左に激しい痛みを感じて突き飛ばされた。しまった。油断してた……左からの敵に全然気が付かなかった。
前と右方向からくる敵にばかりに気を取られすぎて、左サイドが死角になっていたのだ。
「神崎様!」
「勇者様!」
くっ、ゴブリンなんかに負けてたまるか。僕たちは魔王を倒すんだ。それに憧れのあの人に認めてもらうんだ。こんなところで死んでたまるか。
僕が剣に力を込めて思いっきり振った。すると僕の腕が光るのが見えた。次の瞬間ゴブリン4体の体が半分に斬れていた。何が起きたんだろうか……もう一度力を込めた。するとまたさっきみたいにゴブリンを斬った。僕は一旦離れてステータスプレートを見た。するとさっきまでは無かった『一閃』が追加されていた。ゴブリンたちと戦ううえでこの技は非常にありがたい。
僕はそのままの勢いでゴブリンを倒し続けた。中にはゴブリンソードやゴブリンアーチャーなどもいたが全て『一閃』で倒した。
「やったぞー!」
歓声が上がった。僕が100体近く居たゴブリンの群れを倒したからだ。しかしこの歓声もすぐに静まった。
「お、おい……なんだよあれ」
「ゴブリンジェネラルじゃねえか?」
「なんでこんなところにいるんだ?!」
僕の目の前にはゴブリンよりも1周りほど大きなゴブリンジェネラルがいた。
「それでも、勇者様ならば」
「いや、俺たちも戦うぞ!勇者様だけに任せるな、冒険者の力を見せつけてやるんだ!」
「「「「おおー!」」」」
「俺が足止めしてやる!」
すると先ほど冒険者たちに呼びかけていた男性冒険者が前に出た。
「大地を司る神よ!地の恵みを受け大地をの力を放出せよ『大地の鎖』」
「ナイス!今です!」
剣に水の力を付与してゴブリンジェネラルを斬ったのだが、
「効いてない?」
「なっ」
水がだめなら、付与する属性を変えて戦ってみたのだが……効いていない。するとパリンと結界が解けたような音が響いた。
「まずい、拘束が解けたぞ!」
最初にかけた魔法が壊されてしまったらしい。このままだと……あれは。次の瞬間僕は冒険者の前に入り込んで一か八か庇った。しかし、攻撃をもろに受けてしまった。
「ぐっ」
「「「勇者様!」」」
くっ死ぬわけには……ここで僕が死んだら誰も守れない。僕は皆を守るんだ!これは……すると再び力が沸いてくるような感覚があっ。何の力か、どうしてかは分からないけど僕を助けてくれ!
僕は今までで一番の力を振り絞り、ゴブリンジェネラルを斬った。
「やったのか……」
目の前にはゴブリンジェネラルが倒れていた。
「やったぞ!俺たちの勝利だ!」
「勇者様ばんざーい!」
ステータスプレートを見ると『豪剣』が追加されていた。これは確か中級スキルだった気がする。城に居た時に騎士団長が使っていた技だ。これでまた強くなれたのかな?
「勇者様、王様がお呼びです」
「あ、回復しますね」
近くにいた回復師の人に回復魔法をかけてもらった後僕は王様に呼ばれた。そして、王子と一緒に近くの遠征を依頼された。
依頼から戻ってくるとギルドが騒がしい。なんだろう……あ、あれは。吉川君と佐倉さんたちが冒険者に絡まれているのか。このままだとギルド内で争いが始まってしまう。よし、昔の彼みたいに……今の僕なら出来る!いや、やるんだ!
「これ以上はやめてくれないか?彼らは僕の仲間で勇者だ」
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