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異世界なまけもの備忘録  作者: フトカワ
第五章 実業家としての才能
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第46話 勇者、コタツで争わせる

 二時間が経過した。私たちはどうしようない状態になっていた。全身を『コタツ』の中に突っ込んでゲームをする者。眠っている者。だらけきって、天井をボ~と見ている者。喋ることさえなくなり、各々死んでいるかのようだった。


「さぁお前ら。試練の時間だ。そこから出られたやつに最新ゲームを一緒にプレイさせてやろう!」


「な、なんやてぇ! あの最新ゲームをぉ⁉」


「くっエデン様ぁ~! それは卑怯よ~!」


「エデン……あなたって人は」


「なんとでもいえばいいさ。さぁ、早くしないとゲームを起動するぞ~?」


「くっ! 身体が全く動きまへんでこれぇ!」


「確かに……出られる気がしないわ……」


「……あ、でも私そろそろ出ないとやばいかもですわあ」


「えっ、出られるの?」


「ええ。魚人的に生乾きぐらいじゃないといけませんのよ。カピカピになりそうなので」


 ギョロ美ちゃんは生態的に出ることができた。


「ま、まぁちょっと予想外ではあったがあと二人しかプレイできないぞ~?」


「ええんですか~? あーちゃんはんはそんなにゲーム興味ないでっしゃろ? 諦めて眠ってみたらどないでっか~?」


「なにを言ってるの? あの最新ゲームは私も目をつけていたのよ。絶対に逃すわけにはいかない!」


 私は温度を逆転させる魔法を使った。温度の反応を逆にすることによって、温かく感じるところを寒く感じるように体温を変化させた。


「私は、魔法で温度を変えたわ。もうすぐ寒さで出るしかなくなるわ。あなたの負けよ」


 だがここで、トモミチも勝負に出た。


「……わても簡単に負けるわけにはいきまへんのやぁ!」


 自身の甘えた根性をたたき直すように自分の腕にかみついた。


「あなた……正気⁉」


「あーちゃんはんに勝つにはもうこれしかありまへん! これで意識がはっきりしましたでぇ! 先に抜けさせてもらいますわぁ!」


「くっ! もうすぐなのに!」


「さぁもう起き上がりまっせ~! 終わりやぁ!」


「私もよ! 起き上がるわ!」


「ど、どっちが勝つんだこの勝負⁉」


「「うぉおおおおおおおおおおおあああああああああ!」」


 ほぼ、同時だった。二人は根性で起き上がり、自分に打ち勝った。


「さぁエデン! どっちの勝ちだった⁉」


「おめでとう……君たちの勝ちだよ」


「……ぐぉおおおおおおおおおおお……ぐぉぉぉおおおおおおおおおおおお」

 忘れていたが、卵王もいた。が、爆睡していた。


「……なんだったのさっきの戦い?」


「……まぁゲーム楽しもうぜ」


「……そ、そうやの。楽しみですな新作ゲーム」


 ――ただただ、平凡すぎる日常を延々と過ごしていた。

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