第14話 勇者、チート能力にて転生する
(くっそ……こんなはずじゃなかったのに。勇者に転生させて魔王への供物にすれば俺のところに勇者斡旋料として金貨めっちゃもらえる仕組みになっているのに……こんなに能力与えてもしも魔王討伐しちゃったりしたらどうしよう……)
「ま、まぁとりあえずこれで転生するってことで大丈夫かな?」
「一つ聞く。魔王の討伐が最終目的なんだな? その間はどのくらい日にちがかかろうが関係ないよな?」
「まぁそうだね。でも、なるべくは早く魔王城行ってくれよ。一応、勇者だからね」
「よし。それなら勇者になってやらんこともないぞ。しゃあなしな」
(こいつなんか俺のこと舐めすぎだろ……)
「それでは、君はこれから炎乃富士改め『エデン・アークエリアス』として転生の儀を行う」
「あぁ。そうですか。頑張りま~す」
(やる気なさすぎないかこいつ……)
「じゃあ目をつむってくれ。そうすると耳も聞こえなくなってくる。そして、次に目を開くときには西の大国『ゴードン王国』の転生勇者として目覚めるだろう」
「はい。オッケーで~す」目を閉じて集中する。
そうすると転生の陣が地面に浮かび上がった。ハマエルが詠唱を始める。
「転生の陣よ! 追憶の名のもとに命ずる。この魂を異世界へと転生させたまえ!」
「よろしくで~す!」
「なんでまだ耳聞こえてんだよ!」
そういうと、俺は白銀の世界に包み込まれていった。




