女神と天使のお話です!
「分かったかな?」
そう言ってアリスは笑う。
「ええ、答え合わせして良いですか?」
「もちろん!」
私の周りに不思議な力を持つ人は一人しか知りません。
「ソルーラン・ケル・ビフォスト。
ビフォスト家の次男です。」
「うん、正解。
ソルーラン…長いな…ソルって呼ぼう。
ソルは《死》を司る天使に祝福を受けて生まれた子。」
「死、ですか。祝福ではなく呪いでは?」
「まぁ、祝福っていってるけど実際は最初の人間に血を与えたから、殆どの人が天使の力を持てる可能性はあるよ。」
「でも、殆どの人が持ってないではないですか。」
「うん、魂と力が合わないから。
無理に力を与えようとしても魂が壊れてしまうだけ。」
「壊れたらどうなるのですか?」
「フィーナみたいに転生出来ない。
この世界は輪廻転生の環があるけど壊れたら環に戻れない。」
存在が消えるということですか。
来世で会おう。と言って死んでも絶対に出来なくなるということです。
「フィーナ、まとまった?」
「ええ、続きをお願いします。」
「さて、ソルは《死》の司る天使の力を持っていると言ったから他の天使の力について説明するよ。」
「アリス、天使は8名ですか?」
「うん。言ってくね。序列とかはないから。人が勝手に決めただけだしね。
先ずは《死》。この世界に秩序と死をもたらす存在。
次に《生》。《死》とは反対の生命をもたらす存在。
その次に《時》。時間と時空を管理する。まぁ、簡単に言うとワープとかタイムスリップとか出来る。
続いて《太陽》。導く存在。監視者。
《月》も似たようなものだけど、安らぎをもたらす存在。
次は《運命》。人々の縁を繋いだり、切ったりする。未来視に近い能力を持っているので、それで判断してる。
その次は《大地》。草花から火山まで大地にあるものはすべて作った。
最後に《水》。まぁ、空気もなんだけど。人が生きる環境を整えた。
こんな感じかな?」
「女神の力はどうなのでしょうか?」
「女神様はね…、この世界を作るのに殆どの力を消費したから、今は天使の力を上げるくらいかな。」
…天使だけでも力は凄まじそうなのにそれ以上にするって…。
「フィーナ、もうこの世界に天使と女神様が降りてくることはないよ。」
「何故でしょう?」
「神様たちの約束で完成から2000年経ったら干渉を少なくしはじめて、一万年経ったら干渉を禁止するって言うのがあるから。」
…えっと、
「あの、神様って他にそんなにいるのですか?」
「いるよ~。まぁ、位によって様々で日本のように八百万の神って言うようにね。」
「なるほど。」
「フィーナ!」
ルナ様が本棚の横から顔を出している。
「ルナ様!何かご用ですか?」
「ううん、そろそろ帰ろうと思ってたから…。
アリス、フィーナは絶対にあげないから。」
「あはは、貰おうとなんかしてないよ。少しお話をしてただけ。」
それを聞いたとたんルナ様の顔が真っ赤になります。…可愛いです。
「フィーナ、帰るわよ!」
「分かりました。
では、アリス様失礼いたします。」
アリスは私の様付けに少し笑っています。
…しょうがないではないですか。
アリスが私の耳に口を近づけて言います。
「フィーナ、運命を司る天使からの伝言。
『全てを知るとき黒は動きだし、白を拐う。』
そして、私からも『思い出しなさい。約束を果たすために。』」
「アリス?」
「答えは誰も知らない。自分で考えてね。」
そう言って、アリスは笑う。
「フィーナ、どうかしたの?」
まだ、聞きたいことはあったけどルナ様に呼ばれたので後ろ髪を引かれつつ歩きます。
何か問題が起こりそうです。




