第三章 設定まとめ
登場人物紹介
※第99話までの内容を含みます。
【橘家】
橘十兵衛賢政
本作の主人公。現代日本から戦国時代へ転生した橘家の嫡男。幼名は小徳丸。
朝霧で育てた産業と常備兵をもとに北伊勢へ進出し、江野を新たな本拠とする。戦で領地を広げる一方、旧領主の家臣化、行政組織の整備、交通や交易の拡大を進める。第99話時点では、北伊勢の所領は古い帳面を合わせて約二十万石となる。
橘弥三郎頼政
賢政の父で、橘家の当主。
北伊勢への出陣にも加わり、賢政が江野へ移った後は朝霧を中心に近江側を支える。伊勢領内の仕置きを賢政へ任せ、その判断と責任を負わせる。
春
頼政の妻で、賢政の母。
朝霧で家族を支え、綾や家臣の嫁入りの支度にも関わる。賢政の嫡男が生まれると、頼政や子供たちとともに江野を訪れる。
綾
後藤賢豊の娘で、賢政の正室。
江野へ移り、屋敷の奥向きを取り仕切る。避難してきた明智家の女性たちの受け入れにも関わり、弘治二年(1556年)十一月に嫡男・小徳丸を出産する。
小徳丸
賢政と綾の嫡男。
弘治二年(1556年)十一月、江野で生まれる。賢政が、自分の幼名を継がせて名付ける。
惟丸
賢政の弟。
朝霧で暮らし、身近に仕える小竹を頼りにしている。江野城を訪れると、兵舎や城内にも関心を示す。
初音
賢政と惟丸の妹。
天文二十二年(1553年)秋に生まれる。両親や惟丸とともに江野を訪れ、生まれたばかりの小徳丸と対面する。
橘兵庫助政澄
賢政の叔父で、頼政の弟。かつては玄恵と名乗る僧だった。
還俗後は政務と軍務を担う。員弁攻めでは朝霧の六百を率いて鞍掛峠を越え、上平野城を攻略する。
橘弥右衛門政秀
賢政の祖父で、頼政の父。
政所で隠居している。山や木に関する経験を持ち、朝霧で始めた茸栽培にも知識を貸してきた。
松乃
賢政の祖母で、政秀の妻。
政所で政秀と暮らしている。
久方又次郎景近
頼政の叔父。上田を治める領主。
北伊勢への出陣では上田勢を率い、八風峠で荷駄と近江へ戻る道を守る。
【橘家の軍務・政務を担う者たち】
饗庭彦九郎政虎
橘家の家臣。朝霧の実務を長く支えてきた。
北伊勢では千種を預かり、軍勢の指揮にも当たる。亀山攻略後は亀山一帯を任され、新しい城と町、道路の普請、旧関領の仕置きを担う。
今井弦十郎政基
幼少期から賢政の近くに仕える家臣。
護衛、使者、鉄砲隊の指揮などを担う。新たに加わった馬廻りへ、道や家中の決まりを教える役目も任される。
滝川久助一益
賢政に仕える家臣。
帳面や勘定、物資の手配に加え、一軍の指揮や他家との交渉も担う。菰野を預かった後、亀山攻略を機に浜田へ移り、四日市の港、町、蔵、周辺の道をまとめて任される。
森三左衛門可成
美濃出身の武士。
常備兵の訓練と指揮を担い、員弁攻略後は山口を拠点に旧領主たちをまとめる。亀山攻めでは周辺の城の攻略と包囲にも当たる。
前田又左衛門利家
尾張出身の家臣。幼名は犬千代。
槍働きだけでなく、大隊を率いて軍命を果たす役目を担う。政虎の娘を妻に迎え、第99話では一益から菰野を引き継ぐ。
木下藤吉郎秀吉
尾張中村出身の家臣。幼名は日吉丸。
伝令、人材登用、人足と物資の手配、部隊間や行政組織間の調整に力を発揮する。桑名の政務を吉田興種へ引き継いだ後、千種の城と村を任される。
佐々内蔵助成政
尾張出身の家臣。元服前は与左衛門。
鉄砲隊と大隊の指揮を担う。頼政の養女となった大野飛騨守の娘を妻に迎え、第99話では江野の常設第一大隊を任される。
宮部善祥坊継潤
賢政が軍師として迎えた家臣。
各隊からの報告を集め、地形、兵糧、兵の配置を見て意見を出す。軍務に加えて領内の調査や仕置きも支え、賢政が留守にする際は光秀とともに江野の仕事を進める。
杉原七郎左衛門家次
賢政が探し出して迎えた家臣。
城の受け取りや人員・物資の整理などを任される。第99話では江野の常設第二大隊を率いることになる。
生駒甚助親正
賢政が探し出して迎えた家臣。
一益の下で働き、兵や使番の動き、城の引き継ぎにも関わる。第99話では江野の常設第三大隊を任される。
加藤作内光泰
賢政が探し出して迎えた家臣。
成政の下で鉄砲隊の運用を学び、城兵や武器の受け取りも担う。第99話では江野の常設第四大隊を任される。
太田又助牛一
物資と勘定に関わる家臣。
荷札と帳面を照らし合わせ、兵糧や荷の出入りを記録する。攻略した土地の財物や銭の帳面を整理し、仕置きと補給を支える。
前田孫十郎玄以
帳面と現地の調査に関わる家臣。
村の人別、田畑、水利、年貢などを確かめる。旧領主から引き継いだ記録を調べ、避難民や移住者への対応にも当たる。
滝川儀太夫益重
一益の甥。
一益を助けて兵を率い、城や道の検分にも当たる。亀山攻略では東側から攻め込み、一益の浜田転任後も補佐を続ける。
長崎弥左衛門尉元家
一益が召し抱えた家臣。
兵の招集や村の差配を助け、益重とともに小岐須城の攻略にも当たる。
大野飛騨守
橘家の譜代家臣。
攻略後の杉谷城を預かる。娘は頼政の養女となり、成政へ嫁ぐ。
今井政貞
政基の父。
千種攻略後、平尾城の引き継ぎを任される。
竹田茂兵衛高晴
宮田を治めていた旧領主。
橘家の家臣として兵を預かり、政澄の指揮下で上平野城攻めに加わる。
篠原右近重尚
志野原を治めていた旧領主。
橘家の家臣として兵を率い、朝霧から北伊勢へ出陣する。
酒井左近政忠
酒井家の分家出身。旧名は新次郎。
吉規の死後に家を継ぎ、頼政から「政」の一字を受けた。北伊勢では政澄らとともに兵を率いる。
【朝霧から江野へ移った小姓たち】
神崎勘十郎政綱
幼名は勘次。朝霧で賢政とともに育った少年。
江野へ移って小姓となり、使いと取り次ぎ、武具や馬の扱いを覚える。弘治三年(1557年)春に元服し、桑名衆との野戦でも働く。
早川小平太政孝
幼名は平助。朝霧出身の小姓。
使いに出た先で道や荷車の様子にも目を配る。政綱、政泰とともに元服し、新たな名を与えられる。
倉梨源三郎政泰
幼名は虎松。朝霧出身の小姓。
負けん気が強く、馬や武具に関心を持つ。元服後は鉄砲小隊を率い、味方の槍兵の動きに合わせた射撃にも当たる。
おはつ
朝霧の少女。
勘次たちとともに賢政を知る。三人が小姓として江野へ移った後も、朝霧で暮らす。
おたま
朝霧の少女。
おはつとともに朝霧に残り、村で暮らしている。
【甲賀・伊賀に関わる者たち】
伴新九郎
甲賀出身の家臣。
探索、情報収集、素性調査、人材探しを担う。北伊勢の調略に加え、道三や明智家の救出に必要な道と人員の手配にも当たる。
おりん
伊賀の藤林家に連なる女性。
新九郎とは別の経路で情報を集める。亀山攻略前には光秀の鹿伏兎交渉に同行し、関方の動きを調べる。
【北伊勢から加わった家臣】
千種三郎左衛門忠治
千種家の旧当主。
朝明川の戦いに敗れ、城と兵、土地の支配を橘家へ渡す。家臣となった後は土地の案内、江野城下と湯場の整備、他家との交渉、兵の指揮を担う。
杉谷善住坊
杉谷城を治めていた人物。
橘家へ従い、千種攻略の夜戦でも協力する。山道や地形に詳しく、鉄砲を扱う少人数の兵の選抜と訓練も任される。
治田松雲軒
治田家の人物。
城内の争いを収めるため、賢政に仲介を求める。治田攻略後は鉱山に関わる人と荷の手配、採掘物の受け取りと記録を任され、治田城を仕事の拠点として使う。
近藤吉綱
白瀬城を治めていた人物。
治田包囲中に橘家へ従い、城と兵を引き渡す。古田城の近藤義晃への説得にも当たる。
田切佐兵衛
向平城と下平城を治めていた人物。
橘家へ従った後、普請方として古田の山道などを整える。工事の人員と材料の手配も担う。
多湖大蔵介
下笠田城を治めていた人物。
橘家へ従い、佐兵衛とともに普請方へ入る。江野から根の平峠へ続く道の整備や、石灰を使った路面の改良を進める。
片山主計頭範者
上木城を治めていた人物。
臣従の期限に遅れたため、員弁攻略では先鋒を命じられる。負傷しながら戦い続け、員弁攻略完了後に遅参の咎を許される。
近藤治部義晃
古田城を治めていた人物。
吉綱の説得を受けて城を開き、橘家へ従う。
西野左馬允
野尻城を治めていた人物。
忠治の交渉を受け、城と兵を橘家へ引き渡す。
林新右衛門通安
可成の舅で、可成に従う家臣。
員弁攻略後は古田城を預かり、北への備えを担う。
武藤五郎右衛門兼友
可成に従う家臣。
下笠田城を預かり、亀山攻略では道を押さえる役目にも当たる。
肥田彦左衛門直勝
可成に従う家臣。
上木で範者の目付を務め、留守や負傷中の差配を担う。城を受け取った後の始末も任される。
山本刑部少輔
山本城を治める人物。
橘家への臣従を申し出る。山本城は橘の城として残され、南の小岐須に対する備えを任される。
加治孫九郎
水沢城を治めていた人物。
橘家へ従い、土地と水利の引き継ぎに協力する。従来の水の配分や井堰の管理について、事情を調べた上で判断するよう求める。
坂田丹後守
城の山城を治めていた人物。
橘家へ従い、自城を残す利点を説明する。検分の結果、水沢城が残され、城の山城は廃される。
田原遠江守元綱
浜田城の人物。
橘家へ従い、四日市の市と海辺の荷の扱いを案内する。第99話では、浜田へ移る一益の下に置かれる。
田原右京亮近宗
羽津の人物。
元綱らとともに臣従の条件を聞き、所領と兵を橘家の支配へ入れる。
後藤采女正藤勝
北伊勢の国衆。
賢政へ待遇や抵抗した家の扱いを問い、条件を確かめて臣従する。第99話では一益の下に置かれる。
茂福掃部助盈豊
茂福の人物。
橘家へ従う。交渉では、負傷者の湯治や元の役目へ戻れない者の扱いも確かめる。
小串次郎右衛門常政
多度の人物。
橘家へ従い、賢政の巡検では多度社と周辺の町、道を案内する。
国府佐渡守盛邑
国府を治めていた人物。
一益の交渉を受けて橘家へ従い、和睦期限後は亀山への道を閉じる。亀山攻略後は政虎の下に置かれる。
峯八郎四郎盛祐
峯城を治めていた人物。
関盛信の後詰を頼みにしていたが、賢政との約束に従って城と兵、支配権を渡す。亀山攻略後は政虎の下に置かれる。
鹿伏兎左京進定義
鹿伏兎定秀の弟。
兄が関方に残る一方、甥を支えて鹿伏兎家を存続させる道を選ぶ。家として橘へ従い、亀山攻略後は政虎の下に置かれる。
坂蔵人定住
鹿伏兎定秀・定義の叔父。
定義とともに定秀の嫡男を支え、鹿伏兎家の臣従と引き継ぎを担う。
【美濃から迎えた人物と明智家】
西村勘九郎正利
かつての斎藤山城守道三。
長良川の戦いで賢政に救出され、世間では討死したことになる。江野で名を変えて暮らし、橘の家臣にはならず、賢政へ軍事や交渉について助言する。
明智九郎光秀
美濃の武士。以前の通称は十兵衛。
明智城から家族や郎党とともに逃れ、橘家に迎えられる。賢政と通称が重なるため九郎へ改め、升と帳面の調査、軍の編制、他家との交渉などを担う。
煕子
光秀の妻。
身重のまま明智城を逃れ、橘家の手配で江野まで保護される。
弥平次
光秀とともに江野へ来た明智の一行の一人。
内務軍の責任者を任される。現地の城主や役人を介さず、賢政へ直接報告する。
明智次右衛門光忠
明智の郎党。
内務軍に入り、実働の兵の指揮を担う。
藤田伝五郎行政
明智の郎党。
内務軍で捕らえた者への取り調べと、現地での聞き取りを担う。
溝尾庄兵衛茂朝
明智の郎党。
内務軍で証拠品と帳面、捕縛や移送の記録を管理する。
斎藤玄蕃助利堯
正利の息子。
賢政が接触を進める人物の一人。第99話では亀山へ移る政虎の下に付けることが決まる。
蜂屋兵庫頭頼隆
美濃の武士。
正利が居所の確認を勧めた人物。第99話では政虎の下に置かれる。
猪子兵助高就
長良川で道三の側にいた人物。
美濃の寺に潜み、新九郎が動きを調べている。竹中重治との仲立ちを頼む相手となり、第99話では政虎の下に付けることが決まる。
竹中半兵衛重治
美濃の竹中家の人物。
賢政が接触を望み、猪子高就を通じて話す機会を探る。第99話まででは、橘家への仕官は決まっていない。
【尾張・大内から加わった人物】
村井長八郎長頼
前田家から利家の側へ送られた家臣。
橘軍の指揮系統とは別に、利家の家の用を引き受ける。
佐々平左衛門政元
佐々家から成政の側へ送られた家臣。
成政の家を支える役目を担う。
奥村助十郎永福
前田家の人物。
利家に荒子へ戻るよう伝えに来るが、本人の決意を聞く。自身も利家を支えるため、まず荒子で許しを得ると申し出る。
兼松又四郎正吉
以前に賢政と会った尾張の若者。
桑名攻略を聞いて江野を訪れ、馬廻りとして召し抱えられる。政基の下で道と家中の決まりを覚える。
堀尾茂助吉晴
尾張から仕官に来た若者。
岩倉に残る父への援兵を求めず、自身が橘家で働く意思を示す。成政の下で軍令と鉄砲隊の動きを学ぶ。
吉田左兵衛尉興種
大内家の旧臣で、奉行人を務めていた人物。
ロドリゲスの船で家族や旧臣たちとともに桑名へ来る。秀吉から政務を引き継ぎ、役所、蔵、港、商人への対応を任される。
【産業と暮らしを支える者たち】
作兵衛
朝霧の鍛冶職人。
江野へ移り、普請の道具や武具の製作・修理を担う。南蛮から持ち帰った工具、ポンプ、短銃などの構造を調べ、新たな製作にも取り組む。
おせん
作兵衛の女房。
作兵衛とともに江野へ移る。布の管理や女衆への仕事の伝達を担い、朝霧で覚えた仕事を江野へ広げる。
喜平
国友から朝霧へ来た鉄砲鍛冶。
作兵衛が江野へ移った後も朝霧に残り、火縄銃の修理と製作、弟子の育成を続ける。
岩松源蔵
金堀衆を率いる棟梁。
向山での採掘を続けながら、家族の住まいを江野へ移す。治田の鉱山や古田の石灰石の調査にも関わる。
旭巒玄東
千種の禅林寺の僧。
賢政から、敵味方を分けず戦死者の供養を頼まれる。名の分かる死者の記録も残す。
善右衛門
各地を巡る商人。
朝霧から始まった橘家の商品を、領外へ売る仕事に関わる。
【秀吉の家族】
仲
秀吉の母。
尾張中村から朝霧へ移り、鶏などの家畜の管理にも関わってきた。
智
秀吉の姉。
仲たちとともに朝霧で暮らす。
木下小一郎秀長
秀吉の弟。以前の名は小竹。
天文二十三年(1554年)、賢政から木下の姓と小一郎秀長の名を与えられる。惟丸の側に仕え、惟丸からは引き続き小竹と呼ばれる。
旭
秀吉の妹。
家族とともに尾張中村から朝霧へ移っている。
【六角家と後藤家】
六角義賢
六角定頼の嫡男。賢政の烏帽子親。
橘家へ北伊勢の攻略を任せ、湯場にも訪れる。第99話で義治へ家督を譲り、承禎と号する。
六角右衛門督義治
義賢の息子。
第99話で六角家の当主となる。橘家へ土地と兵が集まることや、賢政と信長のつながりを警戒する。
後藤但馬守賢豊
六角家の重臣で、綾の父。
北伊勢への出陣では二百を率いて賢政に加勢する。章末の評定では、六角家が与えた条件の下で戦った橘家の働きを認める。
蒲生下野守定秀
六角家の重臣。
章末の評定では、橘家の領地を取り上げる場合の守備と、六角家全体の兵の負担を考えて意見を述べる。
進藤山城守賢盛
六角家の重臣。
橘家が六角に従い北伊勢を守る限り、領地の広さだけを問題にする必要はないと述べる。
【橘家の領外にいる人物】
織田三郎信長
尾張の織田家の当主。上総介を称する。
賢政と再会し、橘家と書付を交わす。第99話では、六角家との同盟について意向を確かめる相手となる。
蜂須賀小六正勝
木曽川周辺の川並衆を率いる人物。
橘家の荷の輸送に加え、道三と明智家の救出で舟と船頭の手配を担う。
梅戸治部少輔高実
田光を押さえる六角方の人物。
橘家とは別の立場を保つ。賢政との交渉で、員弁へ向かう兵、荷、使者が田光の道を通ることを認める。
木造左近衛中将具政
北畠具教の弟。
北伊勢で勢力を広げる賢政の意向を確かめるため、江野へ来る。南勢へ兵を入れないことを求め、橘家との商いは続けると伝える。
北畠中納言具教
伊勢国司・北畠家の当主。
橘家の北伊勢進出を警戒し、具政を使者として送る。
九鬼宮内少輔浄隆
志摩の海上勢力を率いる人物。
九鬼の船による海運で、橘家の商品と買い付けた品の輸送を支える。
今井彦八郎
堺の商人。後の今井宗久。
橘家の商品と海運に関わる。
ロドリゲス
ポルトガルの南蛮商人。
賢政から頼まれた道具、武器、書物、作物を集める。江野での商いにも応じ、大内旧臣の一団を桑名へ運ぶ。
【北伊勢戦役で橘家と戦った人物】
畑与九郎
切畑城主。
八風を越えて来た橘軍を少数と見て城外へ出るが、伏兵と鉄砲隊に挟まれ、討たれる。
萩沢備前守
千種忠治に従う人物。
朝明川の戦いで橘軍と戦い、討たれる。
治田山城守
治田城主。
橘軍の包囲中に六郎左衛門尉の内通を疑い、捕らえようとして斬られる。
治田六郎左衛門尉
治田家の人物。
橘側の策で内通を疑われ、山城守との争いで主君を斬る。治田攻略後、主殺しと内訌の責で処刑される。
種村大蔵太夫高盛
金井城主。
臣従交渉の裏で賢政を殺す計画を立て、息子の種村弾正左衛門秀政とともに処断される。
富永六左衛門
長深城主。
桑名衆の援軍が退いた後も臣従を拒み、長深城攻めで主だった一族とともに討たれる。
大木舎人
大木城主。
当初は長深とともに抵抗するが、長深落城後に開城し、橘家へ従う。
伊藤武左衛門実房
桑名の東城の人物。
長深と大木を支えるため兵を出し、橘軍と戦う。桑名攻略では東城を攻められ、家は残されない。
樋口治部少輔正家
桑名の西城の人物。
伊藤、矢部とともに橘軍へ対抗する。桑名攻略で西城を失い、家は残されない。
矢部右馬允
桑名の三崎城の人物。
桑名衆として橘軍と戦う。三崎城も攻略され、家は残されない。
関中務大輔盛信
亀山を本拠とする関宗家の当主。
宿野峠で敗れた後、橘家と期限付きの和睦を結ぶ。和睦が切れると亀山で抗戦し、城内まで攻め込まれた末に自害する。
鹿伏兎近江守定長
関方として出陣した人物。
宿野峠の戦いで賢政と戦い、討たれる。
鹿伏兎豊前守定秀
定長の息子。
父を討った賢政への臣従を拒み、亀山へ向かう。一方、嫡男へ家督を譲り、弟の定義と叔父の定住に家を残すことを託す。
小岐須常陸守盛光
小岐須城を預かる関方の人物。
開城勧告を拒み、益重と元家の兵に攻められて討たれる。
岩間七郎左衛門
盛信に仕える家臣。
亀山攻防で傷を負った盛信を支え、最後は介錯を務めた後、自らも命を絶つ。
【湯の谷の宿に関わる人物】
清兵衛
湯の谷で宿を営む主人。
過去の旅商人一家襲撃に関わっており、宿で起きた連続殺人事件の被害者となる。
弥吉
清兵衛の宿の番頭。
客の名と部屋割りを記録する。主人の用事と聞かされ、客を呼び寄せる文を代筆する。
お志乃
宿の女中。
十二年前に殺された旅商人夫婦の娘。一家を襲った者たちを宿へ集め、復讐を行う。
権助
かつて荷駄を運んでいた男。
旅商人一家の襲撃に加わり、奪った銀を受け取っていた。一方、生き残った娘を逃がしており、事件の調べで過去を告白する。
庄三郎
商人として宿へ来た男。
十二年前、旅商人の荷と銀を奪う話を持ち掛けた人物。連続殺人事件の最初の被害者となる。
源六
薬売りとして宿へ来た男。
十二年前の襲撃に関わっており、湯殿で殺される。
徳松
木地師として宿へ来た男。
十二年前の襲撃に関わる。連続殺人事件では内務軍の保護と調査を受ける。
作中設定紹介
※第99話までの内容を含みます。
【物語の時代】
第三章は、天文二十三年(1554年)の北伊勢出陣から、弘治三年(1557年)の亀山攻略と戦後の仕置きまでを扱う。
朝霧村で育てた産業と常備兵をもとに、橘家は八風峠を越えて伊勢へ進出する。攻略した土地では旧領主の城、兵、支配権を引き継ぎ、行政と軍を橘家の下へまとめていく。
第99話時点の年代は、弘治三年(1557年)七月。
【橘家の領地と拠点】
朝霧村
橘家の出発点となった近江の村。
賢政が江野へ移った後も頼政を中心に営みが続き、鉄砲の製作や硝石の生産などで伊勢側を支える。
江野
北伊勢に置かれた賢政の新たな本拠。
城と麓の屋敷、工房、蔵が整えられ、家臣や職人、書役が集まる。各地の報告と命令、物資の手配も江野を中心に行う。
江野城
菰野富士に築いた山城。
山上には城館、兵の詰所、武具蔵などを置く。普段の生活と評定は麓の屋敷で行い、荷を上げる道と使番の通る道も分けて整える。
千種
朝明川沿いの田畑と村々を抱える土地。
北伊勢で最初にまとめて仕置きを進めた地域の一つ。政虎が城を預かった後、第99話で秀吉へ引き継ぐ。
菰野
宿野方面への備えと、兵や荷の往来を担う拠点。
一益が預かった後、第99話で利家へ引き継ぐ。
員弁
治田から山口、古田、金井、長深などへ続く地域。
橘家は各城を攻略・開城させ、可成を中心に旧領主と兵をまとめる。鉱山や石灰石の産地も橘領へ加わる。
治田
城と鉱山を持つ土地。
攻略後は松雲軒が人と荷、採掘物の管理を担う。治田城は鉱山の仕事をまとめる拠点として使う。
古田
石灰石が見つかった山間の土地。
北への守りに加え、石灰石を掘り出して運ぶための山道を整える。
桑名
水運と海運の拠点。
攻略後は矢田城を見張りに残し、政務は役所、兵の詰め所は陣屋へまとめる。吉田興種が秀吉から政務を引き継ぐ。
四日市
市と海辺の荷の集まる土地。
海からの荷を陸へ上げ、江野や西へ送る拠点として整備を検討する。章末では一益が浜田へ移り、港と町、蔵、周辺の道をまとめて差配する。
多度
多度社への参詣者と商人が行き来する土地。
宿や店、街道を生かすほか、員弁方面への兵糧と荷駄を集める役目を持つ。
亀山
鈴鹿を越える道と伊勢の平野を結ぶ拠点。
旧関家の城は攻略時に焼ける。橘家は旧城の再使用ではなく、城と町を別の場所へまとめて新設する方針を立て、政虎に任せる。
二十万石の橘家
北伊勢で引き継いだ古い帳面を合わせた、章末時点の所領規模。
実際の年貢や収入が二十万石分そろったことを意味せず、田畑や升、村の記録を調べ直す仕事が残っている。
【領地と家臣の扱い】
旧領主の家臣化
攻略や臣従によって加わった領主を、橘家の家臣として組み込む仕組み。
家名を残すことと、以前の土地、城、兵を自分のものとして持ち続けることは分ける。仕事は元の地位だけで決めず、本人の能力と働きを見て与える。
城の整理
守りや物流に必要な城を残し、不要な城を廃する方針。
旧領主の家格だけで残す城を決めず、道、地形、必要な兵、普請の負担を比べる。壊す城からは、使える材木や金具を運び出す。
銭知行
村や田を家臣へ分け与える代わりに、銭で支給する知行。
半年ごとの支給と働きの評価を行い、役目に応じた役料も付ける。公用の輸送や武具、城の修理などの費用は、家臣個人の知行とは別に橘家が負担する。
褒賞と家臣の扶持
戦働きだけでなく、補給、使番、調略などの功にも感状と銭を与える。
負傷者の療治や湯治、元の役目へ戻れない者への別の仕事、遺族への扶持も定める。
区長制
村の用を橘家へ取り次ぐ代表を置く仕組み。
北伊勢でも名主に代わって区長を置く。村から候補を出させ、橘家が調べて認める。区長自身が村の領主になるわけではない。
【政務の組織】
五方
江野で設けられた五つの実務組織。
総務方、戸口方、地方、産業方、勘定方に仕事を分け、千種にも同じ名の組織を置く。複数の仕事に関わる案件は、書付を回して処理する。
総務方
命令や書付を受け取り、必要な担当へ回す組織。
自分のところですべてを処理せず、どこへ渡すべきかを決める。
戸口方
人と家族の出入りを記録する組織。
移住者や江野で働く者の名を帳面に載せ、住まいと兵糧の手配へつなげる。
地方
土地、屋敷地、水路、境などを扱う組織。
戸口方や区長と話を合わせ、人が住む場所と土地の使い方を調整する。
産業方
生産と仕事に必要な物資の調達先を扱う組織。
炭や布などの不足を調べ、職人や商人と話を通す。支出は勘定方と合わせて決める。
勘定方
銭と物資の収支を確かめる組織。
必要な数と手持ちを照らし合わせ、支出や蔵の記録を管理する。
普請方
五方とは別に設ける、工事の現場を担う組織。
佐兵衛と大蔵介が人足、職人、材料、工事の進め方を差配する。田畑や水に関わる工事では、先に区長と話を付ける。
升の統一
土地ごとに違っていた升を、江野で決めた基準へ揃える取り組み。
橘の焼印を入れた升を村、城、蔵、市へ配る。古い升と帳面も残し、従来の量の違いと、意図的な抜き取りを区別して調べる。
【寺院と治安】
寺院帳
伊勢領内の寺を調べ、登録するための帳面。
寺領、僧と寺に属する者、収入、蔵、武器、出入りする者などを記す。寺の営みに必要な財産は認める一方、村の支配、独自の徴税や裁判、僧兵の保有は認めない。
寺の登録と解体
橘の法に従う寺は、宗派を問わず残す。
説明を受けても法に従わず、解体命令にも抵抗する寺は処分する。本尊、経典、位牌、過去帳、墓の管理は別の寺へ引き継ぎ、村の葬いや供養を続けられるようにする。
内務軍
通常の軍とは別に設ける、治安と犯罪、不正を取り締まる組織。
三百から四百ほどを想定し、弥平次がまとめる。山賊や逃亡者、盗品、横流し、役人の不正などを調べ、城、村、市、街道、蔵、鉱山にも立ち入る。
内務軍の権限
現地の城主や上役の許可を待たず、捕縛、取り調べ、証拠の確保、武器の取り上げを行える。
報告は賢政へ直接上げる。処刑や家の取り潰し、寺の解体などの最終判断は賢政が行う。
懲罰部隊
罪人を危険な軍役へ就かせる部隊。
死罪に代わる選択肢として三年間の軍役を課す。城攻めでは堀埋め、柵の破壊、梯子掛け、突入口への先行などを担い、期間を生き延びれば自由となる。
【軍制と軍令】
直轄連隊
賢政の下に置く、複数の大隊と本部からなる軍。
北伊勢進出後、三個大隊九百と本部百を合わせた千人の編制を作る。古参と旧千種・旧杉谷の兵を混ぜ、出身ごとに別の軍として残さない。
大隊
橘軍の主要な部隊単位。
基本は三百人。三個中隊を置き、鉄砲兵と槍兵・騎兵を組み合わせる。
中隊
大隊の下に置く部隊。
この章の編制では百人を基本とし、小隊をまとめる。
小隊
中隊の下に置く五十人の部隊。
小隊長が指揮し、分隊をまとめる。
分隊
十人を基本とする最小の部隊。
分隊長が直接まとめ、働きの記録と命令の伝達にも関わる。
江野の常設四大隊
亀山攻略後、転任する指揮官を外して組み直す部隊。
第一を成政、第二を家次、第三を親正、第四を光泰に任せる。負傷者と使用できる鉄砲を数え直した上で編制を進める。
連隊本部
各隊の報告と命令、軍全体の判断を支える組織。
継潤が地形や兵糧、部隊の動きを見て意見を出す。使番と伝令によって各隊をつなぐ。
偵察小隊
直轄連隊の整備に合わせ、各大隊へ五十人ずつ置く偵察の部隊。
橋、川、浅瀬、脇道、敵の番、味方の位置を見て報告する。敵の内部を探る甲賀衆とは役目を分ける。
首級によらない戦功評価
敵の首を持ち帰った数ではなく、与えられた役目を果たしたかを記録する制度。
持ち場の維持、隣の隊との連携、弾薬運搬、負傷者の搬送、命令の伝達も評価する。任用には普段の働き、素行、読み書き、算用、軍令への理解も用いる。
軍令
橘軍が守る戦場の規則。
略奪、無断の追撃、持ち場の放棄、助けられる負傷者の見捨てなどを禁じる。違反は指揮官による評議と評決で処分し、賢政自身も対象とする。
捕虜と降伏者の扱い
武器を置いて降った者は、原則として勝手に殺さず、水と食事を与え、傷を手当てする。
旧領主の一族、郎党、村から動員された兵は分けて調べる。戦況に応じた例外判断は認めるが、理由を後で報告する。
【軍事技術】
鉄砲隊
火縄銃を部隊としてまとめて運用する兵。
装填、交代、射線、白煙の流れを見て撃つ。味方の槍兵が前へ出た場合は、射撃を止めたり射線を変えたりする。
火縄銃の増備
出陣時に揃った二百丁を、直轄連隊の整備に合わせて五百丁へ増やす取り組み。
国友からの買い足しと、旧千種方から得た鉄砲の修理を進める。数が増えても口径や弾丸はまだ揃わず、喜平が分類と製作を続ける。
弩
弓を据えた機構で矢を射る武器。
鉄砲や弓とともに城攻めで用い、守兵を押さえる。
硝石丘
火薬に必要な硝石を得るため、朝霧に設けた施設。
糞尿や藁、土などを集めて生産する。村での廃棄物の扱いや掃除の定めにもつながる。
輪燧式短銃
南蛮から買い入れた、火縄を使わない短銃。
ばねで動く鋼輪と黄鉄鉱を擦り合わせ、火花で点火する。作兵衛が仕組みと部品を調べるための見本にもする。
燧石
打金に当てて火花を出すため、南蛮から取り寄せた石。
輪燧式とは別の点火機構を試す材料とする。章末までに新しい銃の完成が確認されたわけではない。
後装式旋回砲
南蛮から二門を買い入れた砲。
火薬と弾を詰めた薬室を後ろから差し替えて使う。試射で継ぎ目からの火と煙を確かめ、操作者の位置を決めてから運用する。
【道路と物流】
八風峠
近江と北伊勢を結ぶ峠。
北伊勢出陣では上田勢が押さえ、兵糧や玉薬、予備の武器を送る道を守る。
鞍掛峠
近江から員弁へ入る峠。
政澄の朝霧勢が越え、江野側からの軍と合わせて城へ同時にかかる。
根の平峠
江野側から近江へ続く峠。
普請方が江野から峠までの道を整える。領外へ工事を広げる場合は、六角家へ話を通す。
石灰を使う道の改良
古田の石灰石を焼き、土へ混ぜて路面を締める試み。
短い区間で荷車と雨の影響を確かめ、水の溜まる場所は排水も直す。道の状態を見ながら工事を広げる。
宿場
旅人、使者、荷運びの者と馬を休ませる場所。
井戸や道、馬を継ぐ場所は橘家が整え、宿や飯屋は商売をする者に任せる。水、土地、人通りを調べてから増やす。
伝馬
宿場ごとに人と馬を置き、使者や荷を次の宿場へ引き継ぐ仕組み。
馬や人を使う代金を払い、利用の許可と運んだ荷を記録する。御用に差し支えなければ商人にも使わせる方針とする。
乗合馬車
人を馬に引かせる車へ乗せ、町の間を運ぶ構想。
道の整備に合わせて検討する。車の作りや使う道、運行の方法を確かめてから進める段階にある。
四日市での荷の積み替え
大きな船を沖に留め、小舟で浜へ荷を運ぶ仕組み。
九鬼の船で試し、岸へ上げた荷を西へ送る道と人手も確かめる。
鈴鹿の関所廃止
亀山攻略後、関所と関銭をなくす方針。
通行を止めて銭を取る代わりに人と荷を町へ集め、宿、市場、蔵の利用と商いを増やす。
【鉱山・普請・南蛮技術】
向山と岩松組
朝霧側から続けてきた鉱山と、源蔵の金堀衆。
江野へ住まいを移した後も採掘を続け、千種側から通う道の整備も検討する。
治田の鉱山
治田攻略によって橘家が引き継いだ鉱山。
坑道内の仕事は金堀の頭が担い、松雲軒が外の人員、荷、材料、採掘物と銀の送り出しを管理する。
吸い上げポンプ
南蛮から二基を買い入れた、水を汲み上げる道具。
革の弁で水の戻りを防ぐ。まず江野で揚程や漏れ、耐久性、修理を確かめ、その後に鉱山での利用と模製を考える。
測量道具
羅針盤、下げ振り、水平を確かめる道具、測鎖、板と照準具など。
三組を買い、光秀と玄以らが扱いを試す。測る人が変わっても数字を比べられるよう、使い方と記録も揃える。
南蛮の工具と長さ・重さの基準
鋸、鑢、万力、錐、螺子を切る刃具、金属の尺、天秤、分銅など。
作兵衛が部品製作に使い、寸法を揃える方法を試す。部品の完全な互換性や大量生産が成立した段階ではない。
南蛮の技術書
炉、ふいご、水車、鋳型、大砲などの図を載せたイタリア語の書物。
通詞には読めないため、ロドリゲスに読める者を探させ、図の説明も翻訳するよう頼む。
硝子とレンズの試作
遠くを見る筒を得られなかったため、硝子と研磨用の道具を買う。
江野へ持ち帰って、使えるレンズを削れるかを確かめる段階にある。
【湯場と新たな産物】
湯の山
三嶽寺攻略の際に見つけた湯の湧く谷。
湯量や熱さを調べ、小さな湯殿と休み小屋から整える。初めは負傷した兵や普請の人足を優先し、後に宿と商いも広がる。
僧兵鍋
三嶽寺に残っていた書付をもとに賢政が作る鍋。
猪肉、味噌、甘酒、山芋、茸を使う。ここで使った甘酒が、新しい商品を考えるきっかけにもなる。
橘の手作り甘酒
橘酒造の江野支店で売り始めた商品。
酒を飲まない者や子供にも出せる品として、賢政が販売を進める。
サツマイモ
ロドリゲスから種芋と蔓を買い入れた作物。
江野で畑を分けて試し、当面は食べるより苗と種芋を増やすことを優先する。
トウモロコシ
南蛮から種を得て試験栽培を始めた作物。
受粉を考えて数列にまとめて播き、まず土地に合うかを確かめる。
カボチャ
南蛮から種を得た作物。
食用として試し、蔓を広げる場所と実を取るための受粉も考える。
唐辛子
南蛮から種を得た、味付けに用いる作物。
暖かくなる時期と水の加減を見ながら試し、初年は種を増やすことを優先する。
【領外との関係】
梅戸家との通行交渉
同じ六角方の田光を、兵、荷、使者が通るための交渉。
通る日と道を知らせ、勝手な徴発や宿取りをしないことを約束する。梅戸家の土地を橘領へ組み込む話とは分ける。
関家との期限付き和睦
宿野峠の戦いの後、弘治三年(1557年)六月末まで新たに兵を進めないと定める。
期間中の自発的な臣従は停戦違反としない。期限を守って準備を進め、切れた後に亀山を攻略する。
北畠家への対応
南勢へ兵を入れず、商いを続ける方針。
亀山攻略後も神戸へは進まず、取った土地を落ち着かせることを優先する。
南蛮商人と伴天連
橘領の法に従うことを条件に、商いと布教を認める。
江野に商館や倉の場所を用意する一方、一商人による独占や、無断で領外に橘の名を使うことは認めない。
六角家との主従関係
橘家は六角家の下で北伊勢を守る立場にある。
章末では義治が家督を継ぎ、橘家の勢力拡大を警戒する。賢政は三好との和睦と織田との同盟を提案し、信長の意向を確かめる役目を受ける。




