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012⚫️ご無体なあ!
オレは剣を抜く! 抜く、抜く・・・抜けん?
おかしいぞ、体が石のように動かない・・・
いや、違う。視界に入る光景のすべてが静止している!
風も感じん!こら、動け!動けよ、オレの体ッ!
叫んでいるつもりなのに、己の声すら鼓膜に届かない。
何なんだ、一体何が起きてるんだ!?
魔法を放つわよ、ほんの少しだけ、怪我をさせない程度に。・・・
あれ?念じたはずなのに、魔力を一滴も汲み出せない。
おかしいな・・・うん?すべてが止まっている?
思考はいつもの通りに回っているのに、現実のアクションが何一つ伴わない?!
何なのこれ、何が起きてるっていうのよ!?
ームサシ、もういいだろう。リョウマ、そう怒るな。この二人は、ただ忠実で有能な従者たちなだけだ。駄目だ、王虎。そんな意地悪を言うんじゃない。思考加速、解除。’凍てつく時間’、終了だ。
不意に世界が動き出した。
体が自由になっても、呆然と立ち尽くす二人に、ロイが穏やかに微笑みかける。
「おかえりなさい。無体な真似は、お互いにここまでにしましょうか。」
「えっ? なあに?ふたりとも、何かあったの?」
エレナの無邪気な声だけが、静かな森に明るく響いた。




