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096⚫️喧嘩、買うのっていくらすんのん
「師範、この者たちの戦いようは、武士のそれではありません。手の内を知る拙者が参ります。」
「あかん、あかん。身内同士で相戦うのは、お互い気ぃわるいやろ。あとで禍根を残すやんか。」
二人の様子を見つめながら、楓は漸く最初の動揺を押さえ、背後に声をかけた。
「どうだ、あの男、大神四郎次郎に間違いないか。」
「へえ、間違いありまへん。わてが請け負うたヤマですわ。」
「ふん。ご苦労だったな。」
その言葉と同時に、楓の刀が’質屋の主’に振り下ろさる。
声もなく倒れる姿に一瞥もくれず、楓は声を発する。
「大神四郎次郎だな。お命、頂戴する。」
「如何にもタコにも、わしが四郎次郎や。物騒やなあ。」
「タコにも・・・なんだ、それは。」
「おう、反応してくれはった。あんさん、美人だけやのうて、上方のツッコミもできてはる。」
「く、ふざけたやつめ。矢、放て!」
弓隊の十名が矢をつがえる。
「師範、毒矢でござる。拙者の後ろに!」
「かまへん、かまへん。九兵衛はんこそ、横にのいとき。この喧嘩、わしが買うたる。」




