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076⚫️霧の彼方やで
なんや、この霧。
お武家様方、よう見ててくださいや、逃がしたらあきませんで。
うわっ、どんどん濃うなってきたで。
あかん、手探りで進むぐらいやで。
見えへん。眼の前が真っ暗っていうけど、真っ白や。
うぇ、何かくぐもった声するやん。なんや。
ぐふっ・・・。
先生、こっち、こっち。
あっ、血ぃとまれへんんか。
うちが支えるから、ゆっくりでええ、いくで。
うん、多分、大丈夫。見えるねん、道。
くっ・・・やられた・・・
あやつ、手負いのくせに、このような当て身を食らわすとは。
やはり、只者ではないな。
おい、誰かいるか。声を出せ。・・・おらんのか。くっ。




