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066●飴玉は悲しい味やね

「先生、い・ろ・は から始めるんやな。」

「そうや。うん、どないしたんや。」

「うん・・・うちの名前がイロハやねん。」

「ほぉー、それはよい名前やなあ。響きもええし、みんながおぼえやすい。」

そう・・・かな。

うちがおぼえてるのは、名前だけや。

おっ父やおっ母の顔も、名前もわからへん。

そうか、ええ名前なんや。


「どうしたんや。泣いたらあかん。ほい、くち、あけ。」

先生は飴玉をひとつ、ほりこんでくれた。

あまい。でも、なんか、悲しい味やな。


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