第二百三十九話 休日明けの朝
翌朝、昨日寝すぎたせいかまだ朝もやが残る中で目が覚め、寝袋から出てストレッチを始める。
―おはようございます、コーイチ。
ストレッチが終わった頃にエリザベスから挨拶され、おはようと返した。起きたらすぐ挨拶してしまいそうになるが、彼女たちの睡眠時間とかが分からないので、いつも声を掛けられたら返すようにしている。
―今日は森の奥に探索に行くようですね。
何か心配事でもあるのだろうかと思い聞いてみると、周囲が開発などで土地が落ち着いただけでなく、人も増えて賑わい活気づいてきたことで、力を取り戻せてきているという。
―そう遠くないうちに、またマナ蚕から糸を多く取れるようになるでしょう。
少し声が弾んでいるように聞こえたので、調子が上向いてきているんだなと思った。完全に安定したわけではないし、工事とかの関係で増えている状態ではあるので、あまり無理せずゆっくり元気になって欲しいとお願いする。
―ありがとうございます。もちろん無理はしませんが、今の森が平和なのも活気づいているのも、すべてはコーイチ、あなたのお陰なのです。私たちはあなたがくる以前の森には戻したくない。そのためには出来ることはすべてしていきます。
口調からエリザベスの並々ならぬ決意を感じ、気持ちは有難いけど本当に無理だけはしないようにと念を押した。
―あなたこそ無理はなさらないように。理解しているでしょうが、ここはあなただけで繋がっている、そういう危うさのある場所なのです。
以前を考えれば人間族への下に見る風潮はなくなっただろうけど、いつまたアインスのような者たちが出ないとも限らない。
こちらに寝返らなかったアインスの父親たちは、ライエンが犯罪を犯したものを閉じ込める場所は先に必要だ、として真っ先に抉られた場所に作られた牢獄に閉じ込められている。
ここのところ内政に集中できていて、注意しなければならないことを忘れていた。エリザベスの忠告に感謝し、自分にとってもエリザベスたちは大事なので、お互い気を付けようと返した。
―ええ、私もあなたと出来るだけ長く話していたいですから、気を付けます!
元気良く答えてくれ安心したところで、エルザが迎えに来たので朝ご飯の支度をしに行くことにする。なぜ毎回里のど真ん中で食べるのかと言えば、エルフたちが食事を元に戻すのに時間がかかっているから、というもあった。
ある日支度をしている時、エルフの主婦の皆さんと話していて驚く。魔神ラヴァルが力を貸していたエルフの影響からか、その時代には肉食だけでなく菜食もあまりとらず、エルフとして魔法が使えるよう身を清める? とかいう謎の指示から抜けきっていないと言われたのだ。
食べ物じゃなくて得意の文献を調べろよと突っ込みたいが、その対象はもうすでにこの世にはいなく、皆さんにはそうでないことや食の大事さを伝え、今も考え方も体も慣れさせるため食事を共にしている。
洗脳の解除とでも言えばいいのか、なかなかこの作業が大変で未だに皆どこか不安げだった。マナの木にまた怒られてしまう、加護を得られなくなってしまう、という考えがべっとりこびり付いている。
早いところ巫女を増やしたいがライエンに相談するも、建国するのに城どころか王の住まいすらなくてどうするんだ、と優先順位が違うという指摘され断念していた。
国も大事だがエルフたちの健康も大事である。特に今は力仕事がメインであり、人間族にお金を払って手伝ってもらっている現状は、あまり国として健全ではない気がした。
国としてあるなら国民が先ずやるべきだし、今のところ人口として多いエルフが何もできないのでは、彼らも後で建国した感じがしないのではないかと危惧している。
職業:エルフの里代理総督
役職:エイレア(総督補佐官)
ヴァルドバ(食材調達班隊長)
士元勇太(モンスター討伐班隊長)
エイミー(総督補佐官)
ジンネ・ダーント・ミエナ(環境調査班)
ミケ・ザ・キャットとお供二人(資産運用班)
アルヴたちダークエルフ(モンスター討伐班)
パルダス(総督直轄兵)
騎乗馬:サジー(白毛の小さめの馬)
名産品:里の川魚の干物(予定)
人口:二百人
所持品
メイン武器:ソードブレイカー・右
サブ武器:ソードブレイカー・左
魔神の三又槍
防具:布の服・ズボン・革の靴(初期装備)
エルフのマント




