第二百二十七話 早まる復興
ーいいよ! だそうです。
皆に仕事を一旦お願いしマナの木に聞きに行ったところ、あっさり了承される。もちろん無作為に掘っていいわけではなく、なるべく木の傍を避けて値を傷つけないのが理想、ということなので難題は難題だった。
―コーイチ、中には寿命を迎えた木もありますので、私が教えますからそこを通って掘ってみてはいかがでしょうか。
エリザベスからの有難い提案を受け、さっそくスコップを持って里から中間地点を歩き、その道を探すことにする。先ずはマナの木の傍を通っている川から歩いていくと、その辺りからですと指示が出た。
これまでの戦いのお陰かパワーも大分上がっており、且つ目印なので深く掘らないためリズムよく掘り進む。残土は後ろに置いて移動し後々何かに使うことにする。
なんとか夕方頃には抉れた場所に到着出来た。このまま旧エルフの里まで行きたい気持ちもあったが、里での報告などもあるため一旦引き上げることにする。
「陛下、おかえりなさいませ」
里の入り口に着いたところ、今里にいるうちの身内全員から出迎えられた。心配かけたかなと思いそう言うと、それもありますが報告がと返されちょっと寂しい気持ちになる。
あの時変える選択をして良かったと思うほど報告は多かった。勇太たちの報告によればモンスターたちの行動が活発化し、無益な折衝は避けたいが難しいという。
さすがに殲滅するのも環境的にどうなのかと相談をされる。環境問題であれば王様がいるので、その方に相談してみると言って待ってもらうことにした。
パルダスからも似たような感じの報告で、食料調達班から身の危険を感じるので警備をと言われる。部隊を二つに分けて里の警備と調達班の警備にあてようと提案し、では班分けを行いますと言ってくれたので任せた。
リキさんたちからは瓦礫の撤去が済みそうなので、建築に移りたいが伐採はどうするかと聞かれ、それも良い木をこちらで選ぶから待って欲しいと答え、後日同行してもらい切り始めることにする。
アインスさんからは里の備蓄が少し厳しいので、売り上げから買いたいという申し出を受け、里の交渉人と相談して調整して買って良いですよと許可を出した。
「つ、疲れた……」
皆の話がひと段落した後でマナの木の麓に移動し、里を眺めながら一息吐く。ちょっと自分の見積もりが甘かったなと反省する。
今の段階で長時間里を空けると判断する人間がいないので、仕事がストップしてしまう。ある程度安定し皆も余裕が出来れば役割分担をして、最終判断のみこちらで行う様になれたらいいなとは思った。
エルフの怪我人たちももう重症者はいなくなり、皆以前のような活気が戻り始めている。併呑に関してもアインスさんが老若男女問わず意見を集め、それを纏めているというし事は順調に進んでいた。
「お疲れ様」
声に視線を向けるとツクヨミさんが里から上がってくる。手にはコップを持っており、こちらに向かって差し出したので受取口に含む。が、入れた瞬間酸っぱさに驚き吐いてしまい、それを見て彼女は笑っていた。
「森でとれる木の実を擦ってジュースにしたものよ。酸っぱいけど疲れた体には良いんだから、ちゃんとのみなさい、おじさんなんだし」
そう言って自分も口に含む。おじさんだというならもう少し労わって欲しいな、と苦情を言いつつゆっくり口に含みしばらく口の中で留めた後で、ゆっくりと胃に流し込んだ。
飲んだ後も酸っぱさが残ってきつくなり、マナの木の周りに流れる水を飲み口直しする。
「私、こういう荒れ果てたところを直していくのって初めてでね」
ツクヨミさんの隣に座るとそう言って話し始めた。思えばあれからもうひと月が過ぎようとしている。前回と違ってゼロからの復興ではないが、前回と違い死者が出ており皆の心に影はまだあった。
それでもと俺たちに奮起させられる形で頑張っており、今の速い速度での復興は彼らの踏ん張りによるものも大きい。
職業:エルフの里代理総督
役職:エイレア(総督補佐官)
ヴァルドバ(食材調達班隊長)
士元勇太(モンスター討伐班隊長)
エイミー(総督補佐官)
ジンネ・ダーント・ミエナ(環境調査班)
ミケ・ザ・キャットとお供二人(資産運用班)
アルヴたちダークエルフ(モンスター討伐班)
パルダス(総督直轄兵)
騎乗馬:サジー(白毛の小さめの馬)
名産品:里の川魚の干物(予定)
人口:二百人
所持品
メイン武器:ソードブレイカー・右
サブ武器:ソードブレイカー・左
魔神の三又槍
防具:布の服・ズボン・革の靴(初期装備)
エルフのマント




