第二百二十四話 集結を試みる種族たち
傍に来たパルダスに対し、ワーウルフたちを溶け込めるよう指導できないかと聞いたところ
「陛下のご指示であれば。ですがそうなりますと私の兵が多くなりますが宜しいのですか?」
そう聞いてきた。自分としてはパルダスには多く兵を引きいてもらい、その中で君自身にも成長してもらいたいと返すと
「……陛下のお言葉、我が身に染み入りまする。有難く役目を引き受けさせて頂きますが、出来ればヴァルドバ殿にも共に指導して頂きたいのですが」
了承してくれたがヴァルドバも一緒という条件を提示してくる。たしかにワーウルフを編成に入れるのであれば、ヴァルドバは外せないだろう。しかし彼も俺の重臣だしなぁと言うと、今度はヴァルドバが感極まって泣き始めた。
「コーイチありがとう。最近はエサ取りばかりで役に立ってないのに重臣なんて」
戦いこそが本分だと思っていたのにということだろうが、こちらとしては生命維持に欠かせない食料確保は、何より重要なので任せたんだよと伝える。
「これまでのエルフの里での活動も、上手く回せていたのはヴァルドバ殿のお人柄と活動が、陛下を除けば一等大きいと私めも思います。ですからこそ、生活面で安定出来た後はヴァルドバ殿に率いてもらうため、共に指導する形が宜しいかと思います」
出会いは暗殺者として来たにもかかわらず、役割を与えただけでこうも別人のようになるのか、それとも元々の資質が開花したのか分からないが、周りをよく見て先を考えた発言に感心した。
「う、うぅ……おおおおおパルダスありがとおおおおお!」
「うわっヴァルドバ殿落ち着いてくだされ! 骨が、背骨が折れます! ぎゃああああ!」
後輩に認められていたと知っただけでなく、その後も考えた発言に感動したようで、ヴァルドバはパルダスを抱きつき締め上げている。怪力のヴァルドバにそれをやられたら死ぬと思い、急いで解き放つべく割って入った。
解放されたパルダスは息も絶え絶えに地面に寝転び、付き従うエルフの兵士たちが急いで距離を取らせる。ヴァルドバにダメだぞと叱るとごめんと謝った。
ワーウルフの方はパルダスとヴァルドバに指導を頼む、ということで一応解決したので彼にも許可を出し、ミケたちにも早速動いてもらうよう頼んだ。
人は多ければ多いほどいいけど、なるべく重臣の知ってる人が多い方が今は良い。夕食が丁度出来上がり配膳を終えると皆で食事を始める。
あんな酷い事件の後にも拘らず、皆どこか安心した顔をして食事をしていた。少し経った頃、シスターアヤメが気になりご飯をもって彼女のところへ行く。
「遅い!」
着く前から遠めに見ても明らかに怒っているのが分かったが、行かないと倍怒られる気がしたので、極力すまなそうに行ったが怒られる。
夕食ですと差し出すとふんだくり、時間を掛けずに平らげてしまった。よほどお腹が空いてたんだなぁと思いつつ、余計なことを言わないように彼女の言葉を待った。
「今後はもう少し調理を考えて持ってきてください」
咳払いした後でそう小さな声で言う。よく聞こえなかったので聞き返したところ、嘘を吐くなと怒られる。
嘘も何も小さすぎて聞こえなかったんですよと再度言うと、いくら女性とはいえ味付けが薄いので今後は濃くしてほしい、そう言われ普通に受け取ったが内容を頭の中で整理していて驚く。
死ぬと覚悟を決めていたシスターアヤメさんが、どうして考えを改める気になったのか興味があり、聞いてみたところ考えを改めたわけではないと言われた。
「主はおっしゃっていました。勝手に名を付けられた”今の”教団の在り方に納得いっていないと。私も今回の件では特に思いました。いくら何でもタウマス王を病に伏せさせエルフを襲うなど、蛮族以下の行為であると」
職業:エルフの里代理総督
役職:エイレア(総督補佐官)
ヴァルドバ(食材調達班隊長)
士元勇太(モンスター討伐班隊長)
エイミー(総督補佐官)
ジンネ・ダーント・ミエナ(環境調査班)
ミケ・ザ・キャットとお供二人(資産運用班)
アルヴたちダークエルフ(モンスター討伐班)
パルダス(総督直轄兵)
騎乗馬:サジー(白毛の小さめの馬)
名産品:里の川魚の干物(予定)
人口:二百人
所持品
メイン武器:ソードブレイカー・右
サブ武器:ソードブレイカー・左
魔神の三又槍
防具:布の服・ズボン・革の靴(初期装備)
エルフのマント




