第二百二話 加速していく復興
奪取の件はまた後で考えるとして、リキさんに対し急かしてしまったようで申し訳ない、他に手の空いた方はいなかったのだろうかと思い聞くと
「親方から信用できる人間でなければダメだと言われましてね。であれば自分といつもツルんでるこいつら以外、俺は信用できないんで急いで仕事を仕上げてきました」
マルコさんには大分骨を折ってもらったようだ。誰でもいいなら時間は掛からなかったろうが、その中に相手の仕込みがいてもおかしくない、そう考えて信用できる人間を探してくれたのだろう。
感謝します改めてよろしくお願いしますと一礼して頼む。お任せください早速取り掛かってもよろしいでしょうか、と聞かれたので始めましょうと返し、共に里の瓦礫撤去作業を始めた。
サジーたちに瓦礫を入れた荷車を引いてもらい、一か所に集めて分別し壊せるものは砕いて自然に、砕けないもので燃やせるものは燃やしと進めていく。
ハクロに売りに行くミケたちには、出来ればマルコさんにリキさんたちに建築を手伝ってもらいたい、という旨を伝え金額の交渉もお願いする。
双方折り合いがついて合意できればその場でしてもらうことにした。もちろん事前にリキさんたちにも確認を取り、予定を聞くとすべて終えてきているので親方さえよければ大丈夫です、と了承してもらっている。
本職の人たちのスピードと動きは素晴らしく、こちらも負けじと頑張るも普通では追いつけなかった。悔しがっているとリキさんから、従事している人間じゃないのにその動きは凄いです、と言ってもらったが納得いかずに奮闘する。
瓦礫作業に加わり専念していられるのも、始める前に今日から引継ぎしましょうとアインスさんに伝え、代理総督業務を代行してもらっているからだ。
彼は元々里の上層部だったこともあり、事務仕事も決済も判断もこちらよりは慣れていた。ミケたちが夜遅くに戻ってきて、リキさんたちの契約の延長を同額で完了したと聞き喜ぶ。
翌日からも瓦礫撤去作業に従事しつつ、里のルーティンもこなしていく。数日経つと以前から瓦礫撤去作業に取り組んでいたこともあり、建築作業へ移る準備が整った。
建築作業と言っても補修がメインの場所が多いようで、一から建て直しは少ないという。ヴァルドバたちにも手伝ってもらい、またエリザベスたちにも確認を取って伐採を始める。
―コーイチをマナの木の騎士に任命して良かったですし、マナの木の巫女は必要ですね。今までは断りもなく伐採されてしまい、オベロン様やティターニア様は激怒されてましたから。
エルフは本当に自分たち以外には無頓着なんだなと呆れつつ、エリザベスの言葉に苦笑いしかできなかった。確認のためオベロン様たちの機嫌は良いのかと問うと
―良くはありませんね。元エルフの里を不法占拠している輩がいますので。
若干エリザベスの声も怒りが籠っている。理由を問うと無許可で自分の体を触られたくらい、気持ち悪い行動であるという。
―急かすのは良くないと思うのですが、お二方は私以上に気持ちが悪いと思ってらっしゃるでしょうから、早めに追い出して頂きたいです。怒りが頂点に達してしまうと、コーイチに対する加護が倍増する恐れがありますので。
加護が倍増するとどうなるのか、恐る恐る聞いてみると人ではなくなりますと即答された。
―多くの神霊に近いものの加護を受けすぎれば、現世との境界線が揺らぎ、神仏の使徒に近くなります。今でさえギリギリ人としての気を保てているのに、怒りの加護倍増を受けてはもう無理でしょう。私としてはお勧めしませんので、頑張ってくださいとしか言いようがありません。
ギリギリ人としての気を保てているとか恐ろしいことを言ったぞ。とにかくそんなことになっては堪らないので、急いで対応すると告げて皆のところへ走っていく。
「ギリギリ人としての気を保っている……ですか」
職業:エルフの里代理総督
役職:エイレア(総督補佐官)
ヴァルドバ(食材調達班隊長)
士元勇太(モンスター討伐班隊長)
エイミー(総督補佐官)
ジンネ・ダーント・ミエナ(環境調査班)
ミケ・ザ・キャットとお供二人(資産運用班)
アルヴたちダークエルフ(モンスター討伐班)
パルダス(総督直轄兵)
騎乗馬:サジー(白毛の小さめの馬)
名産品:里の川魚の干物(予定)
人口:二百人
所持品
メイン武器:ソードブレイカー・右
サブ武器:ソードブレイカー・左
魔神の三又槍
防具:布の服・ズボン・革の靴(初期装備)
エルフのマント




