第二百一話 瓦礫撤去部隊到着
「あ、あの、コーイチ総督。お夕飯のお手伝いをお願いしても良いですか……?」
申し訳なさそうな声でエルザが頼んでくる。振り返りもちろん手伝うよと答え、夕飯の支度をするため移動した。腑に落ちないまま料理を手伝い、配膳を終えると皆で夕食を取る。
夜半過ぎにはミケたちが戻ってきた。新しい交渉人であるアスクルたちが里で売る商品を見繕い、それを元アインシュタット家の図書館へ運び入れる。
ミケからの報告ではまだぎこちないものの、俺の影響らしいが人間族への見下した態度はなく、丁寧に対応していたので今のメンバーで良いのではないか、ということだった。
引き続きバックアップを頼みつつ、ミケにも元エルフの里への移住を決めたこと、そちらの整備や物資の搬入などを考えていることを伝える。
「いよいよ本番ですね! ミケたちも頑張ります!」
よろしく頼むと伝え就寝すべくマナの木の麓まで移動した。
「陛下、お休みのところ失礼いたします。例の男が里を出ていきました」
寝ようと寝袋に入ろうとしたところにパルダスが来て、そう報告を受けた。特に里の共有物から持ち出したものはなく、自分の家からのみだったという。ならば良いかとなってそっとしておこうと告げる。
「宜しいのですか? 方向的にはジンネどのたちが調査に言った方角のようですが」
元エルフの里になぜ行くのか疑問に思ったものの、以前から繋がりがあったとしても可笑しくはなく、あの態度もすべてそうことがあったからなのかと驚く。
彼も運が無いなと呟いた後で、パルダスにも例の計画をそろそろ始めるから、鍛えることを怠らないようにと言うと
「その時を今か今かと待ちわびております。私の本領発揮出来る舞台ですので、陛下に負けない戦果を挙げるために精進いたします! それではおやすみなさいませ!」
鼻息荒く跪いた後で足早に去っていく。気合が入っている彼の背中を見送った後で眠りに就いた。
「「おはようございまーす!」」
夢を見る間もなく、あっという間に朝を迎えいつもの二人に起こされる。この日から数日の間、朝のルーティンだけでなく、里全てのルーティンが順調に進んでいった。
ルーティンが崩れたのは一週間ほどたった朝、パルダスが呼びに来て起こされたことで崩れる。何事かと思って起き上がり聞いたところ、例のマルコさんに頼んでいた瓦礫撤去の人員が来たという。
里の入り口まで行ってみると屈強な男たちが十数人おり、こちらを見ると皆礼儀正しく頭を下げて挨拶してくれた。
「親方に言われて参上しました。私はこいつらの頭をやらせてもらってます、リキと申します。コーイチ総督にお会いできて光栄です!」
そのうちの一人、マルコさんと風体が似たマッチョな人は、前に出てきてそう言いながら何度も頭を下げる。実際会ってみると普通のおじさんにしか見えないだろうなと思い、そう言うと冗談がきついですねと返された。
視線を横にいたパルダスとヴァルドバに向けるが、二人はノーコメントでこちらを見ない。よく分からないなと思ったのであえて深く追求せず、話題を戻すことにする。
遠路はるばる来てくださって感謝します、大変な仕事をお任せしますがよろしくお願いします、そう伝えると皆顔を上げてお任せくださいと返してくれた。
「本来であればもう少し早く来たかったんですが、ハクロ北の工事を急にやれと前線指揮官に言われてしまい、こんなに遅くなってしまい申し訳ありません」
リキさんの言葉を聞いて、こちらの動きを読まれていてもおかしくはないなと思ったが、監視しそれに対して素早く動いていたことに驚いている。
この分だと元エルフの里への動きも、当然見られているとみて間違いないだろう。場所の奪取を最優先にした方が良いかもしれない。
職業:エルフの里代理総督
役職:エイレア(総督補佐官)
ヴァルドバ(食材調達班隊長)
士元勇太(モンスター討伐班隊長)
エイミー(総督補佐官)
ジンネ・ダーント・ミエナ(環境調査班)
ミケ・ザ・キャットとお供二人(資産運用班)
アルヴたちダークエルフ(モンスター討伐班)
パルダス(総督直轄兵)
騎乗馬:サジー(白毛の小さめの馬)
名産品:里の川魚の干物(予定)
人口:二百人
所持品
メイン武器:ソードブレイカー・右
サブ武器:ソードブレイカー・左
魔神の三又槍
防具:布の服・ズボン・革の靴(初期装備)
エルフのマント




