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転生おじさん立志伝~一国一城の主を目指して冒険者から成りあがる!~  作者: 田島久護
エルフの里潜入の章・急

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第百二十二話 魔神の最後

光が通り過ぎた後には、真っ白になったラヴァルだった者が立ち尽くしている。黒騎士が近付いて来てやったのか? と聞いて来たのでフラグを建てるなと突っ込みつつ、折れたクリスタルソードと神の使いの剣(ダークルーンソード)を持ったまま近付く。


「よくやった……勇者コーイチよ」


 体は何一つ動かないのに声がして驚くも、先ほどまでの声とは違って力を振り絞って出している声に、もう戦う気力は無いのだなと理解した。


そして恐らくこれが別れの言葉だろうとも感じ、言葉を選んで話すことにする。


「マナの木のバックアップや黒騎士の助太刀、それにクリスタルソードや神の使いの剣(ダークルーンソード)など、多くの助けがあったからこそ勝てた。一人では到底敵わなかったよ。あなたはとても強い、まさに魔神だった」

「そうか……転生者に褒められても嬉しくないだろうな、と思っていたが存外悪くないものだ。コーイチ、お前に礼を渡したいが受けてくれるだろうか」


「礼なんて要らないさ。もしどうしてもというのなら俺はあなたに恨みはないけれど、ひょっとしたら恨みがある者がいるかもしれないから、その人に多少でも返してくれればいい」

「黒騎士、私の傍まで来てくれ」


 何故か黒騎士が呼ばれ近寄ると小さな炎現れ鎧に付き、体を包んだ後で地獄で女性が夢見た鎧(カースアビスメイル)の全てを消し去ってしまった。


現れた腰まである長い銀髪の青年に驚きつつ、理解出来ないのでラヴァルと交互に見ていると


「私が乗り移った男の前の代から続く、エルフによる呪いの連鎖もこれでマシになるだろう。この鎧は悪夢の時代の象徴。人間族とエルフの未来に必要無いものだ」

「貴様……俺に何の断りもなく!」


「黒騎士よ、お前にも礼をくれてやる。ミーファはまだこの世界のどこかで生きている」

「な……なんだと!? 何を馬鹿なことを言ってるんだ!?」


「あまり時間がない。嘘だと信じなくとも良いが、恐らくいずれ嫌でも会うことになるだろう。コーイチ、お前には魔神の三又槍(ランスオブラヴァル)を渡しておく。きっと役に立つ……そろそろこの体も限界のようだ……ああ、生を実感するということは、こんなにも心が潤うことなのか……」


 最後にラヴァルは目を開き、いつの間にか雲が去り煌めく星が敷き詰められた空を見て、目を輝かせながら呟きゆっくりと崩れ風に飛ばされ去っていく。


最後の最後まで色々ありすぎだろと嘆きつつ、満足し風になったラヴァルを見送る。


―コーイチ、お疲れ様でした。魔神ラヴァルを倒してくれてありがとうございます。


 エリザベスの声がしたので、こちらこそ色々助けてくれてありがとうとお礼を言った。


―魔神は我々と敵対してはいましたが、彼は最後に良いことをしてくれました。黒騎士の鎧だけでなくエルフたちの悪しき研究所を吹き飛ばし、その関連施設も消え去りました。


 証拠が消え去ってしまったのでは、非道の歴史を無かったことにしてしまうのではないか、そう聞くも生き証人がいるから大丈夫でしょうという。


―人間族を奴隷として非道な行いをしたことも、エルフ族の者たちに非道な行いをしたことも、決して消えませんし私たちは忘れませんから心配しないでください。


 そういえばエリザベスも長老たちによって、マナの木の生贄にされたんだっけと思い出し、さらに私たちという言葉が気になって質問すると目の前が暗くなる。


「こうして会うのは初めてですね、コーイチ。改めまして私はエリザベスと申します。以後お見知りおきを」


 声が近くに聞こえ驚き目を開けると真っ白な世界にいた。前を見たところボブカットで白いドレスを着たエルフの少女が立っている。


「エリザベスさんですか?」

「ええそうです。お会いできてうれしく思いますコーイチ」


 戸惑いおろおろするこちらを見てくすくすと笑いながら、ドレスの両裾を手で持ってしゃがみ挨拶してくれた。エリザベスは切れ長の目をした泣きぼくろが印象的な美人で、さらに品位も感じ圧倒されてしまう。


「そして私の後ろにいるのが歴代の長老によって、マナの木に生贄にされた娘たちであり、私の先輩たちです」


 彼女が手を寝かしてそう言うと、後ろにずらりとエルフの女性たちが現れる。皆品位を感じ圧が凄いなと思いつつも、生贄にされたことを思うと憤りを禁じ得ない。


「コーイチ、私たちの為に怒ってくれてありがとう。でももう私たちのような悲劇は繰り返されることは無いでしょう」

「どうなんだろうね。エルフの里は壊滅状態だし、こうなると次の指導者がどうするのか分からないから、油断しない方が良い」


 そう注意するように促すも、皆目を丸くした後でくすくすと笑い出した。いったい何が可笑しいのか聞くも教えられないという。


「よく分からんけど君たちが納得しているならそれでいいや。さあこれで問題は解決したし、イリスを返してもらいたいんだが」


冒険者ランク:シルバー級

職業:二刀流剣士(初級)

魔法:生命力変換オーラヒールLv.2

   冥府渡り(デッド・オア・ダイブ)Lv.2

   魂斬り (ソウルスラッシュ)Lv.2


仲間:エイレア(エレクトラ王妃の妹のエルフ族)

   ヴァルドバ(ワーウルフ)



騎乗馬:サジー(白毛の小さめの馬)


所持品

メイン武器:ソードブレイカー・右

サブ武器:ソードブレイカー・左

     クリスタルソード(王妃がエルフの里から持ち出した秘剣。追憶のペンダントが無ければ抜けない。鞘のベルトを肩から斜め掛けし背中に背負う)

     神の使いの剣(ダークルーンソード)

騎乗時の武器:鉄の棒


防具:布の服・ズボン・革の靴(初期装備)

   エルフのマント(裏面に魔法陣が隙間なく掛かれ、表はど真ん中にウロボロスのマークが入ったマント)


アイテム:エリナから貰ったリュック

    (非常食各種、水、身分証、支援金五十ゴールド、地図、治療セット箱)

     キャンプ用品一式     

     水晶の荒粒

     追憶のペンダント(エレクトラ王妃から借りた物。マナの木の持ち物?)

     砥石一式

     鉄くずの入った袋

     メメリカ草(痺れ消し草の粉末一袋)

     皆とおそろいの裁縫セット(緑)


所持金:十三ゴールド

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