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ワールド・リバース・プロジェクト<再始動>  作者: 35ki_2
アレクセイ・アンドレーヴィチ・ヴィタリー
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第27話「この人は有名な人だぞ。民族主義者だ」

砂浜。

リゾートのような感じじゃなさそうだ。

浜には海藻が打ち上げられており、きれいにはされていない。

ゴミも多く落ちている。

だが人が落ちてはいない。

遠くに小屋が見える。

漁師のための休憩小屋か?

ぼろい木製の小屋だ。

俺は気になって小屋の隙間から中を除いた。

誰かいる様子もなさそうだ。

ドアだ。

若干さびているが南京錠がある。

だが、カギはされてなく、だらしなく南京錠が釣り下がっていた。

俺はドアを開け、中に入る。

外から見た通り、中もぼろい。

隙間から光が漏れている。

その中に服が落ちていた。

赤いワイシャツだ。

俺は加山からもらった写真を取り出す。

赤いワイシャツだ。

この中国人の男は打ち上げられてここに来た。そしてここにきて多分濡れたワイシャツが気になったのだろう、ここで脱ぎ捨てた。

食料と水を求めてるはずだ。

民家を頼るだろう。

だが、さっきの様子で受け入れられるのか?

とりあえず一番近い民家に行ってみるか。


呼び鈴を鳴らす。

中から同じくらいの青年男性が現れる。

「この男を知らないか?」

男は写真を手に取り、しばらく黙る。

「この人は有名な人だぞ。民族主義者だ」

「民族主義?」

「ああ、確かソン・ワオユウという名前だ」

「ソン。この島でその人を見なかったか?」

「ああ、昨日近くの公園で演説したよ。今日もいるんじゃないかな」

「ありがとう。初めて親切な人に出会った」

「ああ、中国人以外の人が来るのは珍しいからね」

俺は手紙を返してもらい近くの公園へ向かう。


公園、どこだ?

聞けばよかった。

まあ、地図があるからいいか。


俺は携帯端末を取り出し、地図を開く。

公園、あった。

丘の上にある海の見える公園だろう。

少し遠いが問題ない。


やっと公園についたが、やはり大きい公園のようだ。

門があり、塀がある。

中に入ると民衆が騒ぎながら集まっていた。

集団の中心には写真で見たのと同じ人が立っていた。

俺は加山にメールを送る。


しばらくして、ヘリがやってくる。

そこにいた群衆は一斉にヘリのほうを見る。

ヘリが着陸すると、中から加山が出てくる。

「ワオユウ!大丈夫だったか!」

ソンはそれに気づくと両手を広げ、加山に近づく。

「加山!私は無事だ!船が転落したときはどうなるかと思ったけどね!」

「さあ乗ってくれ!準備は整えてある!」

加山はソンの手を取ると、一気に引き上げ、ヘリに乗せた。

俺もヘリに乗り込む。



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