第25話「久しぶりのようだね。アレクセイ。そう加山だ」
ドアを叩く音が聞こえる。
誰かが俺の部屋のドアを叩いている。
「誰だ?」
俺はウォッカの瓶を持ちながらドアを開けた。
するとそこには、いつか見た加山がいた。
「お前は・・・」
「久しぶりのようだね。アレクセイ。そう加山だ」
「・・・何の用だ」
「提案がある。承諾すればマリアと彼女とともに暮らせる家を用意しよう」
「なんだって?マリアと暮らせる?」
「そのために我々を追っているのだろう。集会にも参加してくれるとは」
「あんなのは陰謀論者の集まりだろ」
「まあ、そうかもしれないね。提案は2つ。1つ目が人探し。2つめは君のドイツでの経験を生かした仕事だ」
「ドイツでの経験だと?」
「ああ、もちろんマリアと家以外もささやかながら用意している」
「嘘はついてないな」
「もちろん」
この日本人男性は俺の目を見ている。
「なんで急に気が変わったんだ?」
「気が変わったんじゃない。計画していた。行く末を見るものは、解散する。だから彼女も居場所がなくなる」
「なんだって?」
「私たちは裏の政府と協力し、この世界を変えることにした。君にはその駒になってもらう。どうだ?」
不思議ながら怪しさは感じない。
「準備するから待ってろ」
俺はそういうとドアを閉め、ウォッカを1飲みし、外に出るときの3つの白いラインの入った黒いジャージに着替える。
そして携帯端末と財布をポケットに詰めて外に出る。
加山は黒い車の前にいた。
「さあ、行こう」
俺達は車に乗り込んだ。
車は30分ほど走ると、空港に到着した。
「これに乗る」
車から降りると、そこにはジェット機があった。
「すげえな、こんなもんまで持っているのか?」
「いや、これは特別だ。中もすごいぞ」
俺たちははしごを登り、機内に入る。
見たこともない機内だ。
これがプライベートジェットというやつか。
「いつでも出発してくれ」
実際に動き出したのはそれから20分後ほどだった。
「ここから5時間のフライトだ。ゆっくりしていってくれ」
俺は寝ることにした。
起きたら、到着する直前だった。
上海から少し離れた空港で飛行機は着陸する。
降りると今度はヘリがあった。
ヘリはコンテナ港を過ぎ、小島につく。
加山が銃で警戒する。
「なんだ?ゾンビでもいるのか?」
「知らないのか?上海どころか世界各地で、もう発生しているぞ」
「とは言っても加山さん、この島にはいなさそうです」
「そうらしい。だが、用心して捜索しようか」
俺たちはヘリを降り、この謎の中国人男性を探す。




