第18話「Eゲート封鎖完了しました」
「ゾンビが出始めたのは何時ごろだ?」
「10時頃だったかしらね」
黒人の女性が答える。
「ここへはどうやって来た?」
「車と、途中から船です」
アジア人の男性が言う。
「道中、ゾンビはどのくらい居た?
「いや、テーマパーク以外では、あまり会わなかった。すぐ船に乗り換えたからな」
マイケルはペンを取り出し、地図に何か書き込む。
「分かった、情報の提供に感謝する。後続の部隊がここに拠点、避難民のテント集落を作る。部隊が来るまでは申し訳ないが、このテントから離れないでくれ」
マイケルはそう言うと、幕を手で開ける。
生存者の4人は、テントから出ていった。
少しして無線機が鳴る。
「こちらマイケル」
「Eゲート封鎖完了しました」
「了解、後続部隊に連絡を送る。私が行くまで死守しろ」
「了解」
マイケルは無線を切る。
「無線が鳴ったら教えてくれ」
そしてそう言い、拡声器を持ち外に出る。
5人の軍人が銃を構え、テントを守っている中、マイケルは海を見ていた。
上陸用舟艇が3隻、港に近づいてくる。
軍人が港に上陸し、順次、展開する。
3人づつ、コンテナの隙間を埋め、浸透していく。
変わるようにただ隙間を見守っていた軍人が、マイケルの先を走る。
その最前列を、マイケルは歩いていく。
そしてゲートEに到着したとき、ゾンビへの浸透作戦が完了した。
ゲートEを見張る軍人が後続の軍人に変わり、マイケルの正面に列が構成される。
「今日はここで行動終了だ。後続部隊が清掃を完了したら共にテントを立てろ。明日は第2段階に移る。英気を養え」
軍人たちは敬礼すると、気を許したようにその場に座ったり立ち尽くしたりした。
マイケルは振り向く。
後続の部隊がテントを立てている様子がマイケルの目に映る。
その横で、第一生存者が立っているのを見え、そこに近づく。
「生きててよかったな。あんた、アメリカ人だろ。旅行か?」
白人の男性は女の子をマイケルから隠すように後ろに移動させた。
「いや、警戒はしなくていい、俺もアメリカ人だ」
「アメリカ人ですか、私とこの方はクローン人です」
横にいたアジア人の男性がマイケルと白人男性の間に立った。
「いや、キム。話のきっかけに過ぎない。確か、マイケル少尉だったか?俺はカルヴァ」
カルヴァは手を差し出し、マイケルはその手を握った。
「彼女はミロス、この子はヴィクトリア。俺達は家族だ。そしてこいつは旅の途中で会ったキム」
カルヴァは、キムを手で押し、退ける。
「俺はこれで2回目のパンデミックだ。1回目はメインだった」
マイケルは辛そうな目をした。




