第16話「マイケル少尉。第一生存者です」
銃声は徐々に大きくなり、同時にコンテナを叩く音が小さくなった。
「これは、軍が来たか?」
「どうでしょうか?遠くから銃声が聞こえる。開けても良いのでしょうか」
「よし、空けよう」
俺はコンテナの扉を少し開ける。
もう日が傾いており、若干暗くなっていた。
確かに動いているゾンビはいない。
更に扉を開ける。
横を向くと、まばゆい光が、網膜を焦がした。
俺はとっさに目を手で隠す。
そして、ゆっくりと手を退ける。
夕日になりかけた太陽が光を目に届けていた。
そして、小舟と多くの軍人が見える。
「生存者だ!」
そのうちの一人が叫んだ。
「ゾンビの血があふれて降りられない!反対に梯子を用意してくれ!」
「いえ、カルヴァ、もう来てるわ」
俺は反対側を見た。
確かに梯子の先端が見える。
「どうぞ降りてきてください」
軍人であろう人の声が聞こえる。
俺は横桟に足を掛ける。
安定感はあまりない。
正直ある程度の怖さがある。
俺は横桟から足を離し、ヴィクトリアを肩車する。
「ちゃんと掴んでろよ」
梯子を降り、ヴィクトリアを下す。
ミロスとキムも降りてくる。
「これで全員ですか?」
「ああ」
そう言うと、軍人は梯子を動かす。
すると、梯子は自動的に小さくなり、1.5フィートほどになった。
軍人はそれを抱え、胸にある機械を操作し、耳に手を当てる。
「第一生存者です。・・・分かりました。こちらへ」
そう言うと、その軍人は俺達を案内した。
周りには、軍人が大勢いた。
ここを拠点にする判断をしたのだろう。
港の端に案内される。
濃い緑色のテントがあった。
軍人はテントの幕を開ける。
「マイケル少尉。第一生存者です」
目の前には白人の男性ともう1人軍人がいた。
マイケル少尉は机の上に置いてある機械を操作する。
機械にはマイクがつながっている。
無線機か。
「こちらマイケル・パイソン。第一生存者を発見した」
「分かった。情報は少しでもあるといい」
スピーカーから男性の声が聞こえる。
「すみませんが、状況を教えてください。最初にどこでゾンビを見ましたか?」
「上海にあるD社のテーマパークだ」
横にいたもう1人の軍人が机の上に広げている地図にピンを指した。




