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『専属メイド全員が重すぎる愛で迫ってくる!~大学生の僕、10人の美女に24時間甘やかされ尽くす生活~』  作者: マサキ


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第10話:新学期パニック! 大学に現れた最強メイド軍団

第10話:新学期パニック! 大学に現れた最強メイド軍団


九月。

残暑の厳しい日差しが降り注ぐ中、僕は一ヶ月ぶりに大学のキャンパスに足を踏み入れた。

夏休み中のあの夢のような、あるいは甘い嵐のような日々が嘘のように、周りには普通の大学生たちが談笑している。

「……よし、今日からは普通の学生に戻るんだ。あの屋敷でのことは、家に帰ってからの楽しみにして……」

自分に言い聞かせ、僕は講義室へと向かおうとした。

だが、正門をくぐった瞬間、キャンパス内の空気が一変した。

学生たちが一箇所に集まり、何やらざわついている。

「おい、見ろよ……なんだあの車。それに、あの美女たちは……」

「モデルの撮影か? いや、でもあの格好……」

嫌な予感がして、僕が人だかりの視線の先を追うと、そこには。

漆黒の超ロングリムジンが止まっており、その脇に、見覚えがありすぎる10人の美女たちが立っていた。

「……嘘だろ」

全員が、最高級の、そして最高にフリルが美しいメイド服を完璧に着こなしている。

中央に立つメイド長の結衣が、僕の姿を見つけるなり、凛とした声を張り上げた。

**「――ご主人様、お忘れ物でございます」**

その声に、数百人の学生たちの視線が一斉に僕に突き刺さった。

「結衣!? ……みんな、なんでここに!?」

僕は脱兎のごとく彼女たちの元へ駆け寄った。

「健太様、こちらを。午後の講義で使う予定のノート、そして陽葵が心を込めて作った『愛妻弁当(メイドver.)』でございます」

「あーん! 健太様ぁ、陽葵、離れてから一時間しか経ってないのに、もう寂しくて死んじゃいそうでしたぁ!」

陽葵が公衆の面前で僕の腕にしがみつき、豊かな胸を押し当ててくる。

周りの男子学生たちの「殺意」が物理的な温度を持って伝わってくるのがわかる。

「陽葵、離れて! ここ、大学だから! みんな見てるから!」

「いいではありませんか、ご主人様。……私たちが健太様の専属であることを、今のうちに周知させておく必要がありますわ」

志保が眼鏡をクイッと上げ、周囲の女子学生たちを「害虫」でも見るかのような冷徹な瞳で一蹴した。

「……。健太様の周りに寄ってくる、不純な動機を持つ者たちは、私がすべて排除いたします。……さあ、講義室までお送りしますわ」

「送らなくていい! 一人でいけるって!」

「いいえ。……健太様。今日からこの大学には、私たちが交代で**『特別聴講生(という名のボディーガード)』**として同行させていただきますわ」

結衣の宣言に、僕は頭を抱えた。

---

一限目の大講義室。

教授の退屈な講義が始まっているはずなのだが、室内は異様な緊張感に包まれていた。

僕の両隣には、当然のようにメイド服姿の結衣と志保が座っている。

「……ねえ、結衣。目立ちすぎだよ。みんな講義聴いてないもん」

「気にしないでください、ご主人様。……志保、修正を」

「ええ。教授、少々よろしいでしょうか」

志保がスッと手を挙げた。

「……な、なんだね、そこのメイド君」

「先ほどの解説ですが、こちらの最新の論文データに基づけば、さらに簡略化が可能です。……ご主人様の貴重な時間を、非効率な説明で浪費させないでいただけますか?」

志保が黒板に向かい、サラサラと難解な数式を書き換えていく。

教室中にどよめきが走り、教授は呆然と立ち尽くした。

「……完璧です。さあ、健太様。ノートを取る必要はありません。この私が、後で貴方の脳に直接……いえ、丁寧に叩き込んで差し上げますわ」

志保が耳元で囁き、僕の耳たぶをそっと撫でた。

その瞬間、後ろの席の男子学生が**「羨ましすぎるだろちくしょう!!」**と叫びながら机に突っ伏した。

---

昼休み。

学食は、もはやカオスと化していた。

「健太ぁ!! あんたたち、本当に来たのね!!」

美波が、お弁当を抱えて僕のテーブルに乱入してきた。

「美波、助けてくれ……。僕、もう大学にいられないよ」

「当たり前でしょ! こんな美女10人に囲まれて、勉強に身が入るわけないじゃない!」

テーブルの上には、学食のメニューなど微塵もない。

陽葵が持ってきた三段重ねの豪華な重箱が広げられ、そこには高級食材のオンパレード。

「健太様、あーん! 陽葵が一生懸命作ったエビフライですっ!」

「健太、私のおかずも食べなさいよ! ほら、卵焼き!」

左右から陽葵と美波に食べさせられ、背後からは莉奈に肩を揉まれ、足元では何故か別のメイドが靴の汚れを拭いている。

学食中の全学生が、食事の手を止めてこの光景を凝視していた。

「……あいつ、何者だよ……」

「どっかの国の王子様か……?」

僕は一日にして大学中の「伝説」になってしまった。

---

放課後。

ようやく一日の講義が終わり、僕は疲れ果てて校門を出た。

そこには、再びあのリムジンと、10人のメイドたちが待機していた。

「お疲れ様でした、ご主人様」

結衣が僕を優しく抱きとめ、額の汗をハンカチで拭ってくれた。

「……結衣。僕、明日から大学に行ける自信がないよ」

「ふふ。……ならば、明日からは大学の講義をすべて、屋敷にリモートで配信させましょうか? 教授を買い取ることも検討しておりますわ」

「それはやめて!!」

「冗談ですわ、ご主人様。……ですが。やはり、貴方は屋敷の中で、私たちだけに愛されているのが一番お似合いです」

結衣の瞳に、深い、底の見えない独占欲が宿った。

「健太様ぁ、お家に帰りましょう? 今夜は、陽葵が『全身マッサージ奉仕』のフルコースを用意してますからぁ」

「ちょっと!! 私も行くわよ! 健太を一人で屋敷に帰したら、何されるかわかったもんじゃないわ!」

美波もリムジンに乗り込み、扉が閉まった。

リムジンの中、僕は美女たちに押し潰されんばかりに密着され、彼女たちの甘い吐息に包まれていた。

「……ご主人様。外の世界がどれほど広くても。貴方の居場所は、私たちの腕の中だけですわ」

新学期初日。

僕の学生生活は、平穏とは無縁の、けれど誰よりも甘く溺れそうな物語へと、加速していくのだった。


第10話 完

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