猫さんに出会った
OFUSE始めました。
https://ofuse.me/rukea
ついでにブログも始めました。好きなことをつらつらと書いていく予定。
https://rukeanote.hatenablog.com/
さらについでにTwitterも始めました。変なこともつぶやく可能性があります。関係ないことも沢山つぶやきます。
https://twitter.com/rukeanote
森の中を走る。異常が起きているのであれば、解決したい。巻き込まれた原因が解るかもしれない。……まあ、元の世界に帰りたいかって言われると、微妙でしかないんだけどな。この世界の方が楽しく生きられるんじゃないのか? そんな感じがするんだけど。
まあ、ここが暗闇の森であればの話なんだけどな。ゲーム世界だって解ったなら良いんだけどな。その可能性は高いとは思わない。低い低い可能性だとは思う。けど、無い訳じゃない。ありえない訳では無いとは思う。
なら、この世界が、楽しいゲーム世界だと仮定しても良いじゃないか。そして、正体不明の声の主を突き止めよう。そうしたら、特別なスキルとか、転生者特典とか、もらえるんじゃないだろうか。期待はしないが、ワクワクするね。
……そうして場所を突き止めたんだけど、異常でも何でもなかった。単純に、猫獣人の女の子が戦っているだけだった。見た所、召喚獣を使っている。という事は、クラスは召喚士か。珍しい。ゲームでは殆どプレイヤーが居なかったからな。
「っく!? ヒポポライノ! 嚙み砕け!」
「プボオオオオ!」
いや、効果は薄いだろう。見た所、属性攻撃になっていない。召喚士でも、低レベル帯の奴であれば、召喚獣に属性攻撃を付与する装備品なんて持っていないはずだ。あれは最低でも銀を使っての装備になる。あれでは、シャドーゴートは倒せても、テラーゴーストは無理だ。
さらに悪い事に、明かりを点けている。光属性の魔道具だな。……そうなると、魔物を集めてしまう。暗闇の森で明かりを使いたいのであれば、幻属性で明かりを点けるのが良いんだが。そんな事も知らないらしい。
「きゃあああ!?」
「プボオ!?」
……何で魔法攻撃をしない? 暗闇の森に入るのであれば、最低でも1属性くらいは使えないと、こうやってテラーゴーストにカモられる。まあ、猫獣人がそもそも魔法適性がある訳でもないんだが。ただ、どんな種族を選んだとしても、魔法の1つや2つは身に付けておかないと詰む。ソロで活動するならなおのことだ。
仕方がない。助けるか。……色々と確かめたいこともあるしな。
「動くなよ! 今助ける!」
テラーゴーストを一閃。属性攻撃にはめっぽう弱い。というか、物理耐性が高すぎるんだ。霊体系の魔物は総じてそうだ。……その代わり、レベルが低いし体力も低い。経験値は美味しいと、非常に良い経験値稼ぎの魔物ではある。ただ、こうやって光属性の光源を使っていると、本当に襲われやすくなる。レベル上げをしているのであれば良いのだが、そうでないなら自殺行為もいい所だ。
「まったく。テラーゴースト相手に物理で戦おうとするな。魔法を使え、魔法を」
「すみません。助かり――!?」
「ん? どうした?」
「……呪人、ですか?」
「そうだが? 珍しいのか?」
「そう……ですね。珍しいとは思います。その、ありがとうございました。助かりました」
「礼には及ばんよ。……ところで、アドバンスエバーデイルという言葉を知っているか?」
「……それは何ですか? 無知で申し訳ないです」
「……」
確定、か。このゲームの名前を、プレイヤーが知らない訳がない。NPCとも会話が出来るが、普通にゲームの名前だと返ってくるからな。その辺は検証班が色々とやっていたっけ。ある程度の事はマザーアースが嚙んで居るらしいけど、詳しいことまでは知らない。
「……とりあえず、連戦をしたくなければ明かりを消してくれ。暗視の魔法は使えるか?」
「すみません。使えません」
「まあ、だろうな。こっちで魔法をかけるから、明かりを消してくれ。暗視」
「消しました。……普通に見えるんですね。こんな魔法があるなんて」
「魔法としては、基礎の基礎だとは思うが……。後、話がしたい。外に出られるか?」
「それは、はい。こっちが外です」
助かった。外が解るのは大きい。猫獣人は方向感覚に優れている種族だからな。本来であれば、召喚士では無く別のクラスを選ぶのが普通だ。戦闘系なら獣戦士や金剛戦士、探索系ならシーカーや追跡者、対人特化ならアサシンやマーダーなんかが良いんだけどな。魔法使いには向いていない種族ではあるんだけど、それでも選ぶのであればソーサラーや雷属性使いなどのが候補に挙がる。
ただまあ、召喚士はどの種族でも適性があるというか、無いともいう。召喚士ははっきりと得手不得手が別れないタイプだ。召喚獣によって、前衛でも後衛でも選ぶことが出来る。……さっきの召喚獣はヒポポライノ。レベル50の召喚獣だ。テラーゴースト以外には有効打を叩き込めるだろうが、属性攻撃には不向きな召喚獣である。
20分も歩けば、外に出られた。……思ったよりも奥地でなくて助かった。さて、交渉の時間だ。ここが暗闇の森であるのであれば、近くに町があるはず。確かクレマグリッドの町という名前のはずだ。
「さて、外に出られた訳だが、魔法が使えないのに暗闇の森に来たのはどうしてなんだ?」
「……依頼です」
「なるほどな。……テラーゴーストの情報は入っていなかったのか?」
「……入っていませんでした。その、調査不足だったのはこちらが悪い事になる訳ですが」
「ふーむ……。普通は情報を絞るなんてありえないんじゃないのか?」
「そうですね。普通は無いでしょう。ですが、私には理由がありますので」
「まあ、込み入った話なら聞く必要は無いが……。それは聞いても良い話なのか?」
「聞いても面白くないと思いますので、遠慮させてください。それよりも、助けていただきありがとうございます」
「それは良い。こっちも打算ありきの話だからな」
「……打算?」
「ああ、すまないが1000ジェル貸してくれ。このままだとクレマグリッドの町に入れない」
「……あれ? 冒険者じゃないんですか?」
「まだ未登録だ。それに一文無しだからな。町に入れないんだ」
「助けてもらったので、それは良いですけど……」
「まあ、こっちにも理由があるんだ。町に行ったら冒険者登録をするつもりだ。……そっちの依頼は完了しているのか?」
「えっと、はい。目的の闇属性の魔石10個は手に入れましたので、後は出るだけだったんです」
「そうか。それなら同行していっても良いか? 町に入れないと、冒険者ギルドに登録することも出来ない」
クレマグリッドの町で合っているみたいだな。半分賭けみたいな話だったんだが、この世界はどうもアドバンスエバーデイルと同一のものらしい。……何でこんなことになったんだ? よく解らないが、正直な話、ラッキーだとは思う。
だってそうだろう? ゲームの世界が現実になったんだ。これを喜ばない奴が居るだろうか。俺は喜ぶね。大歓喜しても良いとは思う。転生か転移か知らないが、そういう展開に憧れが無い訳がない。俺だって漫画の10や20は読む。その中には、そういった作品もあったんだ。
しかも、なんか訳アリのヒロインまでついて来た。これで興奮するなって方がおかしいだろう。最高の展開じゃないか? いやまあ、原因は解らないんだけど。錬金術をしていたら飛ばされただけだしなあ。ゲームの知識が通用するのであれば、申し分ないとは思うが。
「あ」
「? 何ですか?」
「自己紹介がまだだったな、っと思ってな」
「……そういえば。私としたことが」
「グラーデンだ。色々と厄介になるかもしれん」
「アウスラリアです。こちらこそ、よろしくお願いします」
「金の分は働くつもりだ。恩は何倍にしても返す」
「いえ、そこまでは。1000ジェルだけの事ですし」
いや、こういうのはなし崩しにパーティーに誘うまでがテンプレだから。……ソロでの活動が当たり前になっていたけど、現実になったのであれば、パーティーを組むのもありだ。大体、何かしらに巻き込まれるまでがテンプレなんだけどな。




