8 弾丸も銃も一つにしたら、お金と手間が減った
雑多に様々なものがあるのは、面倒と手間を増やしていく。
これはどんな事でも当てはまることだ。
独裁国家も例外ではない。
これまで独裁国家の護衛や警察、各法執行機関は様々な拳銃を使ってきた。
弾薬も様々だ。
比較的反動も威力も小さい9ミリ短縮弾。
威力が高い、9ミリパラベラム弾。
圧倒的な威力を誇る45口径弾。
拳銃だけでこれらが入り乱れていた。
当然ながら管理する方も手間だ。
別々の弾薬を購入し、倉庫で管理しなければならない。
これがまず手間になる。
どれほど気をつけていても、どこかに混ざるという事は必ず起こる。
これを避ける手間がどうしても発生する。
そして、どれほど厳重に管理をしても、間違いは必ずおこる。
必要な銃弾が届かず、いらないものばかりが送られてくる。
こういう問題はどこかで起こる。
このような問題が起こらないように頑張れば頑張るほど、手間が増える。
経費も人も増えていく。
それでも問題解決は出来ない。
だが、これが1種類になる。
使う拳銃弾は統一される。
間違いようがない。
なので、管理の手間が必要なくなる。
どの倉庫にも同じ弾薬がある。
どこに送っても同じ弾薬が届く。
弾丸を作ったり購入する手間もなくなる。
なにせ、どの弾丸どれだけ求めるかを考える必要がない。
間違って必要な弾丸を注文し忘れ、使わない弾丸が山積みになる事が今まではあった。
しかし、これが消えた。
せいぜい、頼む数を間違えるくらいだ。
それでも大した問題ではない。
必要な数に足りないなら追加で頼めばいい。
多く頼んでしまったら、しばらく発注を止めればいい。
弾薬ごとに在庫の違いで悩む必要がなくなる。
また、使う拳銃がほぼ統一された事も大きい。
これまでは弾薬ごとに違う銃を用意しなければならなかった。
だが、この問題が全てなくなる。
同じ弾丸を使う同じ銃だけ使えばいい。
その中で派生があったとしてもだ。
大きさが違うだけで、中身がほぼ同じなら問題はほとんどない。
実際、通常の拳銃と、拳銃を小さく寸詰めした小型拳銃。
ほぼこの2種類で事足りる。
あとはリボルバーがあるが、これもほぼ1種類だけ。
銃身の長さが2・5インチ、4インチ、6インチが違うだけ。
しかも、銃身を交換するだけでそれぞれの長さに対応できる。
今までは同じ弾丸を使っていても違う国の違う会社の違う銃という事が当たり前だった。
なので、壊れると修理すら難しくなる。
部品の調達も面倒だった。
しかし、種類が減ったおかげで買うのも楽になった。
一つの会社に電話するだけでいいのだから。
大量の買い付けるから割引も出来る。
だが、それ以上に普段の管理が楽になった。
ここに投入していた時間と金がほぼ無くなっていく。
毎日の経費が激減する。
これが大きい。
携わる人間が減る。
するべき作業が減る。
管理の失敗が減る。
全てが上手くいく。
これによる様々な損失が減る。
それだけで全体にかかる負担がなくなる。
これが金額と時間になってあらわれた。
大幅に予算が浮く。
ギリギリだった国家財政に少しだが余裕が出来る。
ただ、問題もある。
拳銃の威力が減少した事で、どうしても対処できない事も出てきたのだ。
どれだけ扱いやすくても、破壊力がないのは致命的である。
「だったら、こういうのはどうかな」
話を聞いたノボルは、思いついた事を口にしていった。




