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6 護衛の装備を見直していこう 3

 護衛の装備が新調されると、その評価は瞬く間に広がった。

 重い装備から解放され、防御力も確保されたのだ。

 護衛の担当者達の安心感が違う。



 まず、防弾チョッキだけでも全員から緊張を消し去っていった。

 今までは生身で銃口の前に身をさらすしかなかった。

 だが、今はそうではない。

 防弾チョッキを見つけた胴体は銃弾から守られる。

 命の危険が大幅に減った。



 死ぬ可能性が減れば、危険に挑もうという気にもなる。

 怖い事は怖いが、死ぬほどの事は無い。

 怪我はしても生き残れる。

 ならば、多少の無茶はしてもよいと開き直れる。



 これで気持ちが落ち着く。

 落ち着けば動きもなめらかになる。

 周囲への注意も強くなる。

 緊張をしてたらこうはいかない。

 体も精神も能力を大きく下げるのだから。



 こわばった体は瞬間的な動きを押さえ込んでしまう。

 緊張した心は周囲を見渡す余裕を失わせる。

 これが無くなった事で護衛の負担が減った。



 また、銃の小型化も大きな効果をもたらした。

 今までは1キロくらいある拳銃を携帯していた。

 これが半分ほどに重さが減った。

 これだけで仕事が楽になる。



 性能そのものは落ちた。

 銃にこめられる弾丸の数も半分。

 使い銃弾も小さなものになり、その分威力も下がった。

 しかし、これでも問題はなかった。



 威力が下がったとはいえ、殺傷力は十分にある。

 生身の人間に当てれば、確実に風穴をあける。

 それだけの威力があれば、護衛用には十分だった。



 また、威力が下がった事で反動も小さくなった。

 狙いが付けやすくなった。

 最初の1発を外さない。

 これは、襲撃者を瞬時に無力化しないといけない護衛には必須の能力になる。

 外せば、護衛するべき者に危害が加わる可能性が高くなるのだから。



 2発目からの命中率の高さも重要だ。

 相手が1発で倒れない、もしくは2人以上で襲いかかってくる。

 その時に反動の大きな銃弾だと、銃口が跳ね上がり、2発目からあとの狙いを付けにくくなる。

 威力も小さいが、反動も小さい銃弾だとこの問題がほとんどなくなる。



 小型だから懐や腰のホルスターから抜きやすくもなる。

 なので、襲撃者があらわれても対応が早くなる。

 銃を抜いて、構えて、撃つ。

 ここまでが早い。

 おかげで問題が起こった時の処理が迅速に的確になっていく。



 さすがに襲撃されるような事はほとんどないのだが。

 それでも警備にあたる者達の動きや気持ちに余裕が出てくる。



 この評価はすぐにひろがっていった。

 今まで使っていた軍用の拳銃と銃弾。

 威力はあるが重くて反動も強かった拳銃。

 これだと出歩くだけで疲れるし、撃てば反動で狙いもはずれやすくなる。

 最初の1発はともかく、2発目からはどうなるか分からない。

 この問題がなくなった事の評価は高くなった。



「さすが我が息子!」

 この事には独裁者も大喜び。

 それならばと自分の護衛にも同じ事をしていく。

 それどころか、護衛担当者全員にも。

「これからは我が息子の考えをみんなでやっていこう」

 良くも悪くもトップダウン、御上の言うことは絶対である。

 身辺警護にあたる者達の装備が一新されていく。



 効果は絶大だった。

 独裁者とその家族、さらには政府の要職にある者達の護衛。

 これらの装備が一斉に更新されていった。

 全員の負担が軽くなり、死ぬ可能性が減った。

 常にテロリストやゲリラに狙われてる者達の護衛は、以前より楽になった。



 更にこの動きは拡大していく。

 独裁者と要人の護衛達だけにとどまらず。

 警察や様々な法執行機関にも広がっていった。

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