16 車が欲しいんです、人も一緒に 5
公用車としてあらゆる車が一つに統一されていく。
これが予算や手間を大幅に圧縮していく。
拳銃の時と同じだ。
維持費や管理の手間がほとんど無くなっていく。
使ってる車は1種類。
必要になる部品なども1種類分だけ。
整備に必要な知識や技術も1種類分だけ。
手間は1種類分だけに限定される。
今までは各国から集めた様々な中古車を使っていた。
新規で採用するほどの予算がなかったからだ。
おかげで雑多な種類の車にあわせて何種類も何十種類も部品が必要になる。
同じだけの整備の知識や技術も必要になる。
これが無くなった。
乗用車はほぼ統一される。
旧式の車の多くが消えていく。
古くなって性能も落ちていたので、この機会に一新されていく。
こうした古い車は、民間に放出しても良いのだが。
それならばとノボルは提案する。
「なら、教材として使おう」
古い車は直して民間に払い下げるという事も考えた。
だが、ろくに修理も出来ないので、そこらに残骸が転がる事になる。
民間の整備工場がないのだ。
そんな国に下手に車を放出するわけにはいかない。
それに維持費がかかるので、民間では手におえない。
なら、整備員の見習い達の教材として使う方が良い。
もうどれだけ壊してもかまわないのだ。
ならば、生徒達の教材として使い潰してしまった方が利益になる。
それに、分解して内部の構造を調べる事にも使える。
今はまだ無理だが、将来の国産車のための布石になるかもしれない。
そこまでは無理でも、どういう作りになってるのかは知っておいた方がいい。
こうして自動車も統一されていく。
なのだが、問題は発生する。
高くて簡単には買えないのだ。
ランドクルーザーは良い車だが値段が高い。
金のない貧乏国が使うには負担が大きい。
独裁者の権限で買い集めるにしても、出費の負担が大きくなる。
良い車なのは分かるが、数をそろえるのは難しい。
「なら、軽トラックを買おう」
即座にノボルは提案をしていった。




