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11 国民から強奪収奪するのは独裁者だけでよい、それ以外は全部消す

 あちこちで起こっていたテロリストによる破壊活動。

 犯罪組織による民衆への暴虐。

 これらが消えた事で、独裁国家における一般人の生活に平穏が戻った。



 テロリストも犯罪組織もやってる事は同じだ。

 物を破壊し、人を傷つけ、自分らの思い通りにしようとする。

 活動資金として、民衆からの強奪収奪を行う。

 つまりは独裁国家と同じだ。



 ようは政府と分け前の奪い合いをしてる。

 それがテロリストと犯罪組織であった。

 ここをノボルは解消した。

 無くなったわけではないが、問題を小さくした。



 おかげで一般人の生活は安定していった。

 テロリストの破壊活動でそこらが爆破されたり暗殺が行われるわけではない。

 ミカジメを強要してくる犯罪組織の暴力におびえる必要も無い。

 独裁国家に税金などで奪われる金はあるが、それだけになる。

 となれば、手元に残る金が増える。



 なにより安全になる。

 危険におびえる必要がない。

 わかりやすい暴力だけでなく、脅迫や暴言などからも。

 これらも暴力の一種である。

 排除するべき危険だ。



 もちろん民主主義と人権の否定だ。

 民主主義なら様々な考えを否定してはいけない。

 人権は悪人すらも対等に扱う事になる。

 だから徹底的に否定した。



 民主主義で生き延びるテロリストを。

 人権が育む犯罪者を。

 どちらもノボルの敵でしかない。



 その結果どうなったか?

 国の中で経済が活性化した。

 手元に残る金の多さが生活の安定につながっていく。

 生活が安定すれば日々の仕事にもいそしめるようになる。

 平和と安全は発展と繁栄の土台だ。

 これを独裁国家は手に入れた。



 劇的に改善されるわけではない。

 だが、独裁国家はようやく低迷と停滞に入る事が出来た。

 緩やかな衰退を食い止める事が出来るようになった。

 まだ成長にはほど遠いが。



 しかし、人々から収奪する者は独裁者だけ。

 この状態は確かに人々に健全な生活を与えていった。



「これはこれで問題だけど……」

 そうは思うが、ノボルは大きな問題には目をつむることにした。

 自分の生活のために。

 その為、自分が生まれた独裁者の家を大事にすることにした。

 犠牲になる人々には申し訳ないと思いつつ。



 かわりに、被害を少なくする事で理解してもらいたかった。

「無理だろうなあ……」

 それも痛いほど分かっていたが。

 理解を得るために何かをするつもりもない。

 文句を言ってきたら容赦なく処分する。

 それだけでいい。

「独裁者だもんな」

 家の力を、父親の力を存分に使っていく。



 かくて独裁国家は、国内の危険物を排除する事ができた。

 完全に無くす事は出来ないが。

 それでも以前よりは大きく減らす事が出来た。

 それだけで今は良い。

 ノボルにとっては。



「さてと」

 まだ終わるわけではない。

 今は身の周りの安全を手に入れただけ。

 これからまだまだやらねばならない事はある。

 それを考えながら、今日もインターネットを開いていく。

 自分にとっての明るい未来のために。

 美しき独裁国家のために。

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