衝撃
【悪魔も聖書を引用できる——】
衝撃のラスト!
あなたはきっと騙される!!
「ああ……佐藤さん……。今日もほんとすごかった……。頭、まっ白になっちゃった……」
吐息交じりにかけられた言葉に気を良くし、佐藤は上体を起こして煙草に火をつけた。
ミホとの相性は、行為を重ねるたびに高まっていた。最初は軽い気持ちで始めた関係だったが、今では離れがたい存在になりつつあった。
煙草の煙を大きく吐き出したところで、佐藤はふと日中の出来事を思い出した。
「そういえば今日、面白いことがあったんだ」
「え、何?」
「なんと、おれんとこに警察が来たんだぜ」
「え……!?」
ミホが目を大きく見開く。予想以上の反応に、佐藤は少し得意げな気分になる。
「そんな驚くなよ。別におれが悪さしたわけじゃないんだぜ」
だが、ミホの顔はみるみる青ざめていき、怯えたような表情に変わっていった。佐藤はそんな反応にますます調子づき、自然と舌も滑らかになる。
「警察は、前に付き合ってた女について聞きに来たんだ。まあ、警察手帳を見せられたときはさすがにビビったけどな。でも誰だってそうなると思うぜ。いきなり警察手帳を見せられたらな」
ミホは唇を固く結び、顔をこわばらせている。人より感受性が強いのだろう。こういうことにわかりやすく反応する姿が、佐藤には妙に愛おしく感じられた。
「でな、警察の話では、おれの元カノのまわりで人が消えてるらしいんだ。やばいよな?」
その言葉に、ミホの顔から完全に血の気が引いた。
「おい、だいじょうぶか? 顔色悪いけど」
「う、うん、だいじょうぶ……。警察って聞いて、なんか急に怖くなっちゃって……」
「だよな。警察が訪ねてくるなんて、そうそうあることじゃないからな。まあ、元カノにどんな容疑がかかってんのか正直わかんねえけど、おれに会いにきた刑事がそんなことを仄めかしてたんだ」
「そうなんだ……」
ミホが弱々しく相槌を打つ。佐藤はさらに言葉を続けた。
「でもな、気になったのは公安が動いてることなんだ。公安って知ってるか? 簡単に言えばスパイみたいなもんだ。アメリカのCIAみたいな組織だよ。だが、誘拐や殺人なんかで公安が動くはずないから、おそらく単純な話じゃないのかもな」
「そっか……」
ミホがか細く反応する。
「まあその女、めちゃくちゃ金持ちなんだが、そういうのもあって、公安が動いてるのかもしれないな」
「……そ、その人、お金持ちなの?」
唇を震わせながら、ミホが上ずった声で聞いてきた。
「ああ、とんでもない金持ちだ。親からとんでもない遺産を引き継いだんだ」
ミホの顔色がさらに悪くなったように見えた。まるで病人のように青白い顔をしている。先ほどまでの快活さが嘘のように消えていた。
「おい、本当にだいじょうぶか? なんか様子が変だぞ」
「ごめんなさい……。まだ動揺が収まらなくって……。お水、飲んでくるね」
ミホはベッドを降りると、ふらふらとした足取りでミニバーのほうへ向かっていった。
佐藤は彼女の形のいい尻に目をやりながら新しい煙草に火をつけた。そして、今の話が予想以上の反応を引き起こしたことに満足しつつ、鼻と口から大きく煙を吐き出した。
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