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【猟奇的サスペンススリラー】イミテーション  作者: てっぺーさま
第一章 悪魔は微笑を浮かべて現れる

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11/12

打ち上げ②

【悪魔も聖書を引用できる——】


衝撃のラスト!

あなたはきっと騙される!!

「今日は来てくれてありがとう。それと、ごめんね。リョウちゃんが質問攻めにしちゃって」

「ううん、全然。にぎやかで、とても楽しかったわ」

「ちょっと、にぎやか過ぎだったけどね」

 拓海が苦笑気味に答える。

 麗子は拓海とともに、細い路地を駅へと向かって歩いていた。駅までは、五分ほどの距離だ。

「盛り上がって当然よ、舞台が成功したんだから。あ、そうだ。今さらだけど、二日間お疲れさまでした」

「ありがとう。よかったらまた、近いうちに会えないかな」

「ええ、もちろん」

 二人して商店街が並ぶアーケードに足を踏み入れる。遅い時間なだけに、ほとんどの店がシャッターを降ろしている。

 すると、前方からギターの演奏に乗った歌声が聴こえてきた。視線の先では、着崩した服装の男が、シャッターを降ろした店先でフォークギターをかき鳴らしながら叫ぶように歌っていた。オリジナルソングのようだが、平凡な楽曲で、歌唱もお粗末な感じだ。通行人は誰も立ち止まることなく素通りしていく。

 麗子は通り過ぎる際、足元のギターケースに目を向けた。いくらかの投げ銭が目に留まる。千円札が数枚と無数の硬貨が赤いベルベットのような生地の上に散らばっていた。おそらく、本人が入れた見せ金も混じっているのだろう。

 通り過ぎると、麗子は口元を手で隠して小声で言った。

「彼、あまり歌、上手じゃないわね」

「確かに」

 二人で顔を見合わせて小さく笑った。

 そこで、拓海が急にしゃがみ込んだかと思うと、落ちていた空き缶を拾い上げた。その姿に、麗子は感心する。

「拓海さん、えらいわね」

「そう?」

「ええ、わたしなら無視しちゃうもの」

「好感度、上がったかな?」

「ええ、だいぶ上がったわ」

「じゃあ、狙い通りだ」

 麗子は思わず吹き出してしまう。

「拓海さん、面白いわね」

 そうこうしているうちに駅に着いた。

 改札の前まで拓海はついてきてくれたが、麗子は電車を利用するつもりはなかった。

「わたし、ちょっとコンビニ寄ってくから」

 改札をくぐらないための口実だった。

 拓海は正面に立つと、改まった口調で言った。

「麗子さん、今日は本当にありがとう」

「いえいえ、こちらこそありがとうですよ。また誘ってくださいね。これから二次会でしょ? 楽しんできてね」

「うん、じゃあまた。気をつけて帰ってね」

 拓海の背中を見送ると、麗子はタクシー乗り場に視線を向けた。乗車を待つ客が四、五人ほど並んでいる。待つのは好きじゃない。

 スマホを鳴らすと、すぐに応答があった。

「沢尻さん、悪いけど、今から迎えに来てもらえる?」

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