第62話 下積み冒険者はホブゴブリンに挑む 続
師匠とマスターの組み手を観戦した翌日、森の第2表層に私の姿はあり【気配探知】を使いながらホブゴブリンを探していた。
思い返すのは技術昨日の二人の組み手だ。最初の遠距離戦、私に遠距離攻撃がなくとも魔物にないとは限らない。今まででポイズンスライムやポイズンフロッグなどもそうだ。遠距離の攻撃手段を得るか、距離をうまく詰める方法を磨いていかなくてはいけない。
思考に没頭するなか複数のウルフに遭遇。
多少不安を感じたがディクトの風付与と【一閃】で確実に先手をとっていき、位置取りに注意しながら一対一を繰り返せば負傷したウルフ達が残されたので止めを差す。
『仲間呼び』を使ってくるわけではないのでうまく分断できれば楽に倒せる相手なのだと気付いた。
策敵を続けるとホブゴブリンを見つけた。しかし、2体いる。
槍を持ったホブゴブリンと杖を持ちローブを羽織ったホブゴブリンである。
おそらくランサーとメイジもしくはヒーラーだろうが前衛後衛のコンビは厄介だ。
そう思って木で体を隠しながら監視していると森の奥からゴブリンが近づいてきた。
どうしたのだろうかと思ったらゴブリンとホブゴブリン達が何やら会話している。
「ゲッ、ギャッ」
「ギャーッ」
何言ってるかわかんねぇよ。
(『ゴブリン語』を獲得するとわかるらしいよ。思考も単純らしいけどね)
『ゴブリン語』か、物凄くいらないスキルだな。もしスキル発現で手に入ったら泣くわ。
そんなやり取りをしていると応援でも要請されたのかランサーホブが並ゴブについて森の奥に入っていった。戻ってくる可能性がないわけではないがこれはチャンスだと手に力が入る。
少し待ち、すぐには戻って来ないことを確認し、後衛ホブに仕掛けることを決意する。
おそらく後衛ホブはメイジだろう、ヒーラーなら1体だけで行動するとは思えない。
メイジだとしたら遠距離攻撃がくるだろう、いかに魔法を避けながら間合いを詰めるかが勝負だな。
後衛ホブには【魔力感知】で気付かれる恐れがあるためディクトには前もって『偽装』で魔力を隠し、付与は諦めた。
物音をたてないように慎重に隠れながら後衛ホブに近づく、これ以上近づくと勘づくだろうと覚悟を決める。
【躯体活性】
・ホブゴブリン
レベル8
気による強化を施し、『鑑定眼』をかける。
前のソードマンタイプと結果は変わらない。今の鑑定ではタイプ判別できないのは不便だなと思う。
さあ、気を引き締めて初めての対魔法戦だ。




