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メモからはじめる魔物図鑑  作者: 平凡な三十代
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第56話 下積み冒険者はホブゴブリンを探す

Eランクに昇格し、『操気術』を獲得したことで師匠は討伐に同行することはなくなった。『鑑定眼』を必ず使うことと魔物の強くなる奥地には行かないことを約束させられた。

師匠自体は依頼をこなしたり、岩川君パーティーのことを調べたりしているらしい。


いつもゴブリンやウルフを討伐に来ている森の表層であるが私はまだ20メートルくらいまでしか中に入ったことがない。この距離を今後は第1表層と呼び、今回はこちらその先、第2表層と呼ぶことにして、今回はそこに足を踏み入れるつもりだ。


今回の標的はホブゴブリンである。ホブゴブリンは見た目はあまりゴブリンと変わらないらしいが体が大きくなりスキルを得て、そのスキルによって戦い方が異なるらしい。


例えば『剣術』を得たホブゴブリンは通称ゴブリンソードマンと呼ばれ、『属性魔法』を得たホブゴブリンはゴブリンメイジ、『回復魔法』でゴブリンヒーラーなどである。


特に気を付けないといけないのはホブゴブリンの群れがパーティーを組んでいるときであり、構成しだいではDランク相当になるらしい。


私が狙うのはもちろん単体でいるホブゴブリンである。【気配探知】をしながら森のなかに足を踏み入れる。


いつも通っている第1表層に入る、【気配探知】のおかげで以前は気づかなかった魔物以外の動物や昆虫などもそれなりにいることが確認できた。

近くにいたスライムをさくっと討伐し、第2表層へと入っていく。やはり森が深くなっていくため薄暗い。これでは夜や雨の日などは視界が制限されそうだ。



森の奥に行きすぎないように第2表層周りを歩いていく。

【気配探知】に魔物が引っ掛かったので木の陰からこっそりとそちらを覗く。


ゴブリンだ。


手に木片、下半身に腰布を携えたドノーマルゴブリンにしかみえない。しかし、もしかしたらと思い、ディクトに尋ねる。


(どう思う?)


(いや、どうみても只のゴブリンでしょ、ホブゴブリンはもうちょっと大きいし、知能も高いよ)


ゴブリン?は木片を振り回し、ぎゃっぎゃと喚いている。


確かに頭悪そうだね。


丸蛍の柄に手をかけ『鑑定眼』をかける。


・ゴブリン、雄

レベル3


だよね。


ゴブリンは鑑定されたのには気付いたようだがどこから鑑定されたのかは気づいてないようで辺りを見回している。


(只のゴブリンに援護はいらない。一気に片付ける)


(了解(^^)b)


剄息で体内の気を高め循環させる。


【躯体活性】


ゴブリンが後ろを向いた瞬間に距離を詰める。ゴブリンもこちらに気付き振り返ろうとするがもうゴブリンは目の前だ。


【一閃】


鞘走りを利用して一気に切り上げる。


ゴブリンの右脇から左肩にかけて切断する。そのまま2つに分かれたゴブリンの体が地面に倒れた。


いい感じだったけど抜刀術ってあんまり速度は変わらない気がする。居合いの技術が足りないだけかもしれないけど今の時点では利点は少ないな。



あ、違う今日はホブゴブリン捜索がメインだった。

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