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メモからはじめる魔物図鑑  作者: 平凡な三十代
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第47話 駆け出し冒険者は刀を授かる

宴会から開けて翌日、出血が原因で体調が万全ではないため軽めの朝の鍛錬をしているとツバキ師匠が訓練場にやって来た。


「感心、感心、近頃の若いのは地道な訓練を嫌うからな。さすがはグスタフの教え子といったところだね」


「私は一般の冒険者よりも弱いですから」


自分で言ってて悲しくなってくる。


「確かに今のレジュメでは『魔力操作』がないぶん攻撃面、防御面どちらにおいても並以下といったとこだろうね」


ぐふっ、ボディにいいのが入ったぜ。

わかっていても他の人から直接口で言われるのは堪える。


「まぁ、朝食を食べながら話をしよう」


鍛練に目処がたったところで二人で酒場に朝食を食べに向かう。

朝食を同じテーブルでとっているとツバキ師匠から話をしてくる。


「これからレジュメに『操気術』を教えていくわけだが参考に持っているスキルを聞いてもいいかな?」


「はい、『鑑定眼』、『収納』、『読書』、『刀術』です。スキル発現で先3つが手に入り、『刀術』は鍛錬して手に入れました」


師匠が苦笑する。


「魔力なしで『刀術』か、しかも独学だろ。自分で異世界人って言ってるようなもんじゃないか、しかし『刀術』とはね。レジュメは刀は持っているのかい?」


「刀は持っていないから初心者講習で貰ったショートソードを使ってます」


師匠が腕を組み、ふむと一言漏らし、続ける。


「代用にはなるけどもったいない気がするね。よし、いいだろう少し前にちょうどいい刀が手に入ってね、師匠として最初に弟子にそれを授けようじゃないか」


師匠が何もない空中に手を突っ込み、突っ込んだ先が見えなくなる。


この人『アイテムボックス』持ちかよ。

驚きを隠せずにいると師匠が腕を引き抜くとその手には一振りの刀が掴まれていた。


「この刀は武器としての能力は並だが柄に魔石が入れられるようになっていて刀身が自己修復するようになっているらしい。初心者が刀に慣れるのに最適な刀さ。その損傷しだいで魔石の消耗が増減するから無くなったら自分で追加しなよ」


刀を手渡され受けとる。


実物の刀を触ったのは初めてであったがスキルのおかげか手に持ったときに馴染むような感覚を覚えた


高価そうなため遠慮しようかとも思ったが師匠からの好意を無にするわけにはいかないと思い直し、受けとることにする。


「ありがとうございます。この刀で『刀術』になれようと思います」


刀に『鑑定眼』をかけてみる。


・修復刀 丸蛍


ぶー! 絶対パクりだ。名前から効果までパクってる。この刀の製作者は日本人かもしれない。


丸蛍は打刀と呼ばれる刀で刀身が70センチ程度の反りのある刀だった。名前と効果を参考にされた刀は大太刀だったはずなので師匠の言ったように練習刀として造ったものだと思われる。


まぁ、私に必要なものに違いない。これからよろしくな丸蛍。



この後、今の刀との会話するようなやり取りのせいでディクトがレジュメ君の相棒は僕なのにと若干すねてしまい宥めるのに苦労したがそんな相棒も可愛く思えてしまった。

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