第42話 駆け出し冒険者は魔物の攻撃の検証に悩む
無事ポイズンスライムを討伐することはできた。しかし、結局ポイズンスライムの特殊技として『毒液攻撃』は確認できたがその威力や効果については検証が不十分だ。
図鑑のデータを揃える上で魔物の特殊技の情報の重要性はかなり高いと私は考える。
私がわざと魔物の特殊技を受けて検証を行うわけにはいかない。物理攻撃ならまだしも状態異常系や魔法を受ければただではすまない。私はドMではないのだ。
そう、私はドMではないのだ。大事なので2回言いました。
しかし、特殊技の効果や威力はぜひとも調べておきたい。戦う際に非常に役立つはずだ。
(ディクトなにかいい方法はないかな)
(従魔か動物に攻撃を受けさせて、それを『鑑定眼』で観察かな)
この世界に奴隷制度はないらしいから使うとなれば従魔か動物となる。
ディクトは駄目だ、相棒を実験体にはできない。
動物で想像してみよう。
ポイズンスライムに向かってヒヨコをけしかける私、ポイズンスライムに毒液を浴びせられるヒヨコ、徐々に動かなくなるヒヨコ。それを観察して頷きながらメモする私。
おぅ、これはないな。
体面的にも精神的にもアウトだよ。
感情のないゴーレムとか使えればいいのにな。
まぁ、まだ私の『鑑定眼』では生命力や魔力、特殊技は調べられないし今後のどうやって調べていくかは課題としておこう。
その後ポイズンスライムの魔石を回収して、ゴブリンの捜索を再開し、たまに複数のゴブリンを見かけることもあるが姿を隠してやり過ごし、単体のゴブリンを狩っていく。
ゴブリン達の警戒に私が引っ掛からないことで気付いたのだが、私は魔力を持たないため目視以外での【魔力感知】で反応しないのかもしれない。
この世界の生き物は基本的に魔力を有するそのため基本的に冒険者や一部の魔物も『魔力操作』のアーツである【魔力感知】で索敵を行う。そのため私には機能しないのだ。
初めて魔力を持たないことのメリットを感じた瞬間であった。
魔法は使えないし、魔力で身体強化は出来ないが……。
やはり割には合わないが、一対一の状況を作るためには現状役に立っているから良しとしよう。しかし、目視重視や【魔力感知】を使わない感覚派の魔物にはばっちり気付かれるので注意が必要だ。
あとは私も索敵をできるようになればいいのだが。




